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ぶっ飛びと現実との間 ~オデッセイ・プラン~

「人生デザイン講座」の記事の紹介です!

『Designing Your Life
(デザイン・ユア・ライフ)』

そんな名前のワークショップが
行われているそうです。

アメリカのスタンフォード大学の
ビル・バーネット氏と
デイヴ・エヴァンス氏が考案したもの。
学生だけではなく社会人にも
アレンジしたワークショップ。
ここには「デザイン思考」の考え方が
取り入れられているそうです。

「…ほう、『デザイン思考』
最近、よく聞きますよね。
デザイン、デザイナー…? それに、人生?
いったいどういうこと?」

これは、似て非なる『アート思考』
比較するとわかりよいです。

◆デザイン思考:対象者のニーズが起点
◆アート思考:自分の自由な発想が起点

アート思考は「芸術」。
原則、何物にも囚われず
自分視点で自由に想像の羽を羽ばたかせて
考えていきます。
「芸術は爆発だ!」でも、全く問題なし。

これに対してデザイン思考は、
あくまで起点が対象者、ユーザー。

まずユーザーの思考を理解し、
そのニーズを探って「共感」する。
ユーザーの気持ちに「仮に」なった時に、
どんな感情に持つか、どんな思考をするのか?
ユーザーの視点を自分に憑依させ、
ロールプレイ、徹底的に「なりきり」ます。

ただ、ユーザー自身は
ニーズや課題の本質を理解していない。
そこで「定義」をします。
根本の理由は何か?
潜在的なニーズをえぐり出し、
仮に言葉にしてみる、と言ってもいい。

その定義をさらに「概念化」する。
課題やニーズを満たすにはどうすべきか?
仮に「形にしてみる」のです。
アイディアを大量に出していく。
その上で「試作」して「テスト」してみる。
洗い出す、仮説、実行、さらに洗い出し…。
ユーザーのニーズに合ったものかを確認する。

というわけで、アート思考とは異なり、
ユーザーに「共感」してニーズを探って
言葉にして満たすのが「デザイン思考」!

斬新さやインパクトが大事では、ない。
「ユーザーにとって」うまくいくかが鍵。

「ユーザー自身が進むべき道を
自分でつくる、デザインしていく」
「そのお手伝いをする」という考え方です。

ワークショップでは、
この『デザイン思考』の考えに基づいて、
いくつかのワークが行われていきます。

◆今の自分を客観的にとらえる
◆仕事観と人生観について整理
◆人生を「冒険」ととらえて「試作」する
◆具合的には「三通りの人生」を考えてみる
◆進むべき人生プランを「選ぶ」

…さて、ここで大事なのが、
唯一絶対の答えがあると思い込まないこと。

最初に行われるワークは、
自分の人生を四つの要素に分けて
その「バランス」を確認することです。

◆健康(Health)
◆仕事(Work)
◆遊び(Play)
◆愛(Love)

ヘルスワークプレイラブバランス、ですね!
当然ながら、これは人により千差万別。
それを数値化して他人と見せ合います。

「…俺はワークが突出している」
「…プレイこそ大事だ!」
「…ラブ、そんなに大事?」

他人の価値観がわかります。
その上で自分の「仕事観と人生観」を探る。

生きることの意味とは?
自分と他者とはどう関係すべきか?
善とは、悪とは何か?
人生にどう関係していっているのか?
食い違っている点や補い合っている点は?
それらをシートにまとめていく…。

まとめたら三人のチームでそれぞれ
自分のシートを読み上げます。
当然ながら同じものは出てこない。

人生とはかくも多種多様なものなのか…!
いま見ている世界だけが世界ではない…!
他人の「世界」を知ることも、大事だ…!

それを痛感した上で、
自分の人生を解決するプロセスへ。
ここで大事なのが、次の五つ。

◎①好奇心:興味を持つ
◎②行動主義:やってみる
◎③視点の転換:別の視点でとらえなおす
◎④認識:人生はプロセスだと理解する
◎⑤過激なコラボレーション:助けを借りる

逆に書けば、次のようなことは避けたい!

×①自分の知識・観点「だけ」で考える
×②思考主義、うんうん悩む「だけ」
×③視点の固執、自分視点「だけ」で考える
×④人生は結果「だけ」だ、と思い込む
×⑤人の助けを借りず一人「だけ」で考える

限定しない。

「デザイン思考」ですから、ニーズに基づき
概念化・試作・テストすることこそが大事。
「使いやすいデザイン」を模索する…。
特に③④が大事だ、と記事には書かれています。

(ここから引用)

『特に注目したいのは、③の視点の転換と、
④の「人生はプロセスだ」と
認識することの重要性だ。

(中略)

人生は「解決すべき問題」などではない。
エンゲージメントをもって
取り組む「冒険」である。

このワークショップの開発者の考え方を
前提にして、BESTな人生が
一つしかないという思い込みは手放そう。
これから何通りもの素晴らしい自分があると
考えることが、デザイン思考で
人生をとらえる際のポイントとなる』

(引用終わり)

はい、というわけで、
「これからの五年間の三通りの人生」を
考えてみるワークに突入していきます。
人呼んで『冒険=オデッセイ・プラン』

◆①今の延長線上で無理なく進んだプラン
◆②一つ目の案がダメだったときのプラン
◆③お金や他人を無視したぶっ飛びプラン


それぞれのプランに、タイトルもつける。
③は「ワイルドアイディア」と呼ばれます。
「人生の壁を打破できるアイディアは、
実は③のワイルドアイディアと
①②の現実的な将来像との『間に』
隠されていることが多い」そうです。

その後、実際にプランを選ぶ時に
生まれる「疑問」を考えるワークを行う。
白紙に自分の名前と問いを一枚に一つずつ、
用紙の一番上に書き出す。
チーム分の用紙を机の上に集め、
他チームと一緒に、一斉に一枚ずつ取って、
みんなで15秒以内で答えを書いていく…。

例えば「副業のメリットとは?」という疑問に
1人15秒以内でアイディアを書き込む。
これぞ「⑤過激なコラボレーション」
つまり、助けを借りる、ということですね。
自分にはない発想を借りていく…。

こうしたワークの積み重ねを経て「から」
最後に、人生プランを選ぶ。

◆情報を集め、選択肢を「つくる」
◆多すぎる選択肢を「絞る」
◆自分の直感を信じて「選び取る」
◆正しかったかは悩まず「次に進む」

ただ考えただけに終わっては、いけない。
「絞り」「選び」「進む」ことが大事!
デザイン思考の考えで試作をつくり、
気軽に失敗し、その「プロセス」自体を
楽しむことが大切、だそうです。


最後にまとめます。

本記事では「人生デザイン講座」について
書かれた記事を紹介しました。

読者の皆様は、もし三つの人生プランを
「試作」するとしたら、
どんなプランを作ってみますか?

ぶっ飛んだワイルドなアイディアと
現実的な将来像との「間に」隠されたものを、
見つけ出してみませんか?

※「翻訳書ときどき洋書」さんの
こちらのnote記事もぜひ。
『人生のデザインはとても現実的だった
前へ進む力を授けてくれる
「人生のデザイン」 (武井涼子)』↓

※『デザイン思考』については
こちらの記事を参考にしました↓

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