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なかやまあいだちいき、ではありません。
ちゅうさんかんちいき、です。

日本における地域区分のひとつ。
平野の端から山間地までをまとめた地域!

◆都市的地域
◆平地農業地域
◆中間農業地域
◆山間農業地域

このように農林水産省では
農業地域を四つに区分しているのですが、
このうち中間農業地域および山間農業地域を
合わせた地域のことを指します。

中間と山間で「中山間」です。

日本列島は山がちな島。
平野と山、どちらが多いかと言えば
山のほうが圧倒的に多い。
ゆえに「中山間地域」は
国土の約70%を占めています。

逆に言えば、都市的地域と平地農業地域は
国土の約30%に過ぎない…。

しかし人口はというと
この約30%に集中している。
中山間地域では過疎化が進んでいる。
面積の70%を占める一方、
人口は7分の1しかいないんです。

あとの7分の6は都市と平地にいる…。

この人口の偏り、経済の偏りを
何とかしよう!ということで、
中山間地域の「地域おこし」「活性化」が
盛んに試みられているわけですが、
そのうちの方策の一つが「農産物直売所」。

本記事ではこの農産物直売所などを通して、
中山間地域の話を書いてみます。

まず具体的にイメージをしてもらうために
私が訪れた「農産物直売所」について
書いてみましょう。

焼き物で有名な「笠間」と「益子」!
その中間に『いい里さかがわ館』がある。
住所で言えば、栃木県の茂木町です。

ここで私は「バロンドールM」という
名前のアイスを食べました。

①あま~いストロベリー
②さっぱり酸味ある柚子
③目に良いブルーベリー

この三段重ねのアイス。
あまりの暑さに気が付くと買っていた。
早くしないと溶けちゃうぜ!と
焦りながら撮ったのがトプ画です。
食べると甘くてさっぱりして、
目が良くなった気がしました。
(注:あくまで個人差があります)

ストロベリー、いちごは
言わずと知れた栃木県の名産品の一つ。
柚子は茂木町の名産品。
ブルーベリーは、まあ、どこかの名産。

これを巧みにアイスに組み込み
三段重ねの「バロンドールM」という
オシャレな名前を付けて売るところに、
私はひどく感銘を受けた、のです。
Mはもてぎ、茂木の意味

ちなみにバロンドールとは
フランスのサッカー専門誌、
『フランス・フットボール』が創設した
世界年間最優秀選手に贈られる賞。
受賞者には黄金のサッカーボールを模した
トロフィーが贈られます。

丸いアイスをそれに見立てたのでしょう。

いや、ここのアイス屋さんには、
相当凄いアイス軍師がついているのでは
ないか…と私はにらんでいるのですが、

期間限定商品が多いため
来た時に買っておかないと後で後悔する。
このあたりも、非常に上手い(美味い)
販売戦略であるように思うのです。

他にも、すごく味のある
地元の皆さんが提供する食堂だったり、
「またたびの枝」「木工パソコン台」など
マニアックな中山間地域ならではの
商品を揃えたりしています。

「これからも持続可能な
経営をしていってもらいたいなあ…」と
思わせるような施設
でした。
ぜひ、読者の皆様も笠間や益子に行く
機会がありましたら、少し寄ってみて
お金を使っていただきたいです。
※下部にリンクを貼ります。

しかしこの施設、周りにはここ以外に
お店がすぐには無いような
(コンビニすらなかなか無いような)
田んぼと山道というロケーションです。
夜になると真っ暗になりそうな場所…。

何となくイメージがついたところで、
全国の農産物直売所などの
中山間地域の課題について書きます。

何といっても「過疎化」「人口減少」です。
農業をする、持続する、としても
その担い手が高齢化している…。
後継者がいなくなりがち、です。

平野部の農業と異なり
「傾斜」がある土地が多いですから、
機械を導入する手段もすぐには取りづらい。
でもキツイ仕事が多いと人も呼びにくい…。
悪循環になりがちなんです。

でもだからこそ
「デジタル化」をできる部分には積極的に
導入するべき
、という考えがあります。

農業は基本「アナログ」。
しかし全てをアナログでやろうとすると、
後継者はなかなか育たず、労力も変わらない。
人が減り、高齢化しているから「こそ」、
デジタルをできるだけ導入していく。

というのも、これはただ単に
「作業負担を軽減する」という
意味合いだけではないんです。
デジタル上で「見える化」することにより、
「あらゆる人の農業への参加を
容易にする手段となる」
という面がある。

ただもちろん、一戸ずつ
高価な機械や情報技術を得ることは
経済的に難しい面があります。
そこで「スマート農業シェアリング」
言い換えれば「モノやヒトを共通財産として
シェアしていく」という考えが、
特に中山間地域では必要ではないか…。

「地域ぐるみ」で動く考え方です。

「組織が仲介してシェアする」方法もある。
例えば2020年、農機具の大手クボタが
農機シェアリングサービスの
試験運用を開始しています。
これによって就農時の初期費用を減らし、
スムーズに農業に参加してもらえるという。

具体的には、次のような手段が考えられます。

①収穫ロボットの導入
②農業用ドローンの使用
③田畑のモニタリング(成分分析)
④ソーラーシェアリング(太陽光活用) など

いずれにしても、個人単位だけでは
なかなか難しいところがある。
「協働」で取り組むことが必要…。

その際に「農産物直売所」などの施設の
重要性がより高まっていくのではないか?
と、私は思ったのです。

農業は「土地」にどうしても縛られがち。
隣の芝生…ではなく、農地が青く見える、
ということが多々あります。
個人や世帯が、孤立しやすい。
特に過疎化が進んだ中山間地域では…。

しかし農産物直売所などの施設があれば?

そこに、ヒトもモノも情報も集まる。
都市部の人もやってくる。
こうしたらどう?というヒントや、
SNSでアイスの画像を撮って
発信したりする人も出てきやすくなる…。

そう、農産物を加工して、万人に向け
直接提供する「場」があることによって、
交流が起き、情報が共有され、
「地域ぐるみ」になれる機会が生まれ得る。

少しでも良い方向に転がるきっかけが
できやすいのでは…と思うのです。

ただ、魅力的な商品がなければ
経営的に上手くいきません。
施設をつくりさえすればいい、
というものでもない。

補助金頼みではなく「自ら稼ぐ」意識。
バロンドールに輝くような
「ならではの」サービスや商品、企画を
用意できるかにかかってくると思われます。
そしてそれをいかに「知ってもらう」か…?

最後にまとめます。

本記事では「中山間地域」について、
施設や課題の面から書いてみました。

読者の皆様の地域には、
良さげな農産物直売所はありますか?
そこでは何が生まれていますか?

また、皆様のビジネスにおいて、
そんな「場」はありますでしょうか?


…孤立化や過疎化はしていませんか?

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