嫌われているものも、美しいものは美しいと思うクリスマス。
宿命的に漆黒の冬をもち、はかない夏はなにより
自然とふたりきりになりたいと願う人々が暮らして
いる場所があった。
それは世界中の人に愛された童話の街。
そこは他人の自由も頑固に守ろうとする場所。
烏山がこの街に来てもう何年も経つ。
そこはかくれ場所であって、しかもあけっぴろ
げなそんなところ。
ここで誰かを見守ることができるのは、鳥で
ある烏山だけの役目だった。
いつもこの街で鳥の役目をしている烏山は
クリスマスになると羽を一枚だけその街の木の
てっぺ