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保育士おとーちゃんの「叱らなくていい子育て」

須賀義一著 PHP文庫 2015年1月初版

こちらは、有名な子育てブログからの文庫版。育児の渦中にお世話になっていたので、迷わず購入した一冊。

数ある育児本の中でも、本当に具体的かつ、愛情ある親へのアドバイスが実体験をもって語られているので、かなり参考になったことを思い出します。祖父母にも頼れない、友達もいない、夫も不在がちの多子育児(3人の発達凸凹児)転勤族妻、保育園にも預けられず、フリーランスの仕事も抱えている状況だったので、睡眠時間ゼロの中で、こういう本やNETを頼るしか方法がありませんでした。

一人で子育てはできません。できませんが、預け先もなく、頼れる人もほぼいなかったので本やブログを頼っていました。自分自身が病みながら、自分の命に代えて生んだ我が子たちをどうやって育てればいいのか、育児ノイローゼになりながら、どうにかこうにか乗り越えた期間については、振り返るだけで、頭痛がしてくるし、未だに癒されることがありません。。。

そのくらい過酷な”ワンオペ育児”は、日本社会の少子化に拍車をかけていると思うし、育児がトラウマ化した私は、子どもには優しくできても、当時支えてくれることのなかった夫を含めて、社会の仕組みだから「仕方ない」といって放置するような全ての人たちに絶望と嫌悪感しか抱くことが来ませんでした。結果的に機能不全家族に陥って、回復途上です。

強い人間ばかりではありませんので、この本だけでは到底対処しきれない問題の方が大きいですが、それでも役立つ育児書の一冊でした。

もともと、AC(アダルトチャイルド)もあったので、子育て中にフラッシュバックもあって、悩みすぎて自殺もしかねない状態でした。ドラマや本で見るような”幸せな育児”などできるはずがありませんでした。・・・そんな地獄のような育児期間を経てきたということを、この本を読むたびに思い出してしまいます。

なので、これから育児をする人、育児をしている人を支援する人にこそ、読んでほしい本だと思って紹介してみました。

夫がアスペルガー(正式な診断ではありません)なので、私はカサンドラ情動剥奪障害になりましたが、勢いやできちゃった婚で結婚すると、一番被害を受けるのは子供です。核家族化が進み、親になる知識も覚悟もなく子供を産み育てることは、今のこの国ではリスクでしかありません。

これ以上可哀そうな子供を増やさないためにも、安易な妊娠出産は止めた方が良いでしょう。子供がある程度大きくなったので、様々な子育てや人材育成に関わる社会活動も徐々に再開していますが、基本的に「無理はしない」という前提で、ケセラセラで、進めています。

※写真は北海道のどこか。思考力も判断力も育児に奪われ、廃人状態で癒しの家族旅行に出かけたのが2018年。過労で正常な判断を失っていないのが奇跡のような心理状態で撮影した一枚。最高の癒しは、「何も考えなくていいこと」に尽きるな、と思って取った思い出の写真。



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