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合言葉「いつか一緒になるかもしれない」で、人脈がどんどん広がる

自分ひとりの力だけでは、どうしても限界があります。

何かを大きくしたり、武器になる情報を得るためには、人に頼る必要があります。人にお願いできるかどうかが、ビジネスでは勝負だったりするのです。

そんなことをメンバーに話した時、「人との”繋がり方”がわかりません」と言われました。

人脈の広げ方はむずかしいようで、結構シンプル。ちょっとしたコツをお話しできればと思います(といっても、割とマインドに寄ってしまいました……)。

連載「凡人社長の処世術」のつづきです

これまで、私の”経営哲学”お話ししてきました。このnoteはその派生で、人脈の広げ方に焦点をあてていきます。

1:わからなかったら、人に頼る
2:人に流されても、責任は自分で取る
3:どんな人とも対等に。いつか一緒になるかもしれないから←いまココ

連載「凡人社長の処世術」のお品書き

「いつか一緒になるかもしれない」と私は考えています

ひとつ質問をさせてください。

あなたは新たなクライアントさんと出会ったとき、どんなスタンスで向き合っていますか?

「また新しい繋がりができるのしんどいな」「どうせこの会社が終わったら、それまでなんだろうな」

そんなことを思うかもしれません。もちろん、新たなご縁にウキウキしている方もいると思います。

実は、考え方の違いで、好転するかどうかが決まると言っても過言ではありません。

ちなみに私は、「どんな人でもパートナーになる可能性はあるから、どんな人とも対等に接したいな」が基本スタンスです。

仕事で事態が悪化したとき、「どうせもう会わないし」と思いながら仕事をしていると、態度や言葉遣いにでてしまうと思うんです。

あれ、お客さんの立場が入れ替わったぞ

「仕事に発展した出会いなんて、なかなかありませんよ……」と思う人もいるかもしれません。たしかに、運もありますよね。

でも、ごく稀に起こります。というか、起こりました。

私はふだん、柳井工業というプラント施工会社を経営しています。もっと可能性を広げるべく、「太陽光発電事業」も育てています。

そこでの出来事でした。

もともと、山下さん(仮名)から太陽光発電所を購入していました。私がお客さんだったんです。

もちろん、山下さんは柳井工業を知りません。仲良くなってお互いのことを話すようになり、はじめて「太陽光発電事業を本格化したいんですよね」って伝えたんです。

そうしたら、「柳井工業さんだったら今までの技術を活かして、施工に挑戦してみたらいかがですか?」と助言をくれました。

また、山下さんが施工会社を探していたので、柳井工業がご一緒することに。山下さんがお客さんになったんです。

もしここで「私がお客さまなんだから」と横柄な態度を取っていたら、こんな縁はなかったはずです。

やっぱり、対等に接するってたいせつなんです。

むかしは、対等になんてできなかった

日本には「お客さまは神様」という文化がありますよね。みなさんは、率直にどう思いますか?

私は苦手なんですよね……。というか、嫌いです。

綺麗事と思われそうですが、どんな人とも対等に向き合うのが、なんだかんだで損しないんです。かんたんそうで、むずかしいんですけどね。

シンガポールで学んだ「対等」と「共創」

偉そうに言っていますが、昔は対等に接するができませんでした。

今から5年前、出張でシンガポールに行ったことをきっかけに、「考え方をあらためないとな」と思ったんです。

すこし、その話をさせてください。先述した通り、私はプラント施工会社を経営しています。

当時の現場は、各国の東南アジアから来たメンバーがわんさか。外国人労働者と一緒に仕事をするのは、この工事がはじめてでした。

当時、若気の至りで「日本技術のすばらしさ」を教えてあげようと思っていたんです。

でもですよ。当然、日本人だけでは施工は終わりません。巨大なプラントは、意外にも複雑かつ緻密。みんなの力があってこそ、工事が進むんです。

そして、東南アジアの技術力を目の当たりにしました。「日本がいちばん」だと信じていたのに、技術の差はそこまで大きくはありませんでした。

むしろ、東南アジアの活気がすごかった。私に「もっと教えてください!」と、教えを乞う姿がとても新鮮でした。その姿は、日本の若手にはなかった姿だったんです。

そのときに、自分はなんて疎かなんだろうと胸が痛くなりました。どんな相手でも「対等」に。

ゴールに向かって「共創」することが何よりも大切だと知ったんです。

見返りを求めると、視野が狭くなる

「いつか共創するかもしれない」≠「見返りを求める」

もうひとつ、大事なポリシーがあります。見返りは求めないことです。

いつか一緒になるかもしれないと思うことは、「見返りを求める」と同義ではありません。

「この人と仲良くしていれば、いろんなノウハウを教えてくれるかもしれない」「大きな仕事を持ってそうだから、繋がっておこう」

人間なので、期待はしちゃういますよね。でも、その期待が裏切られたとき、しんどくないですか……?

最終的に、テイカーやマッチャーはしんどくなる

「ギブ&テイク」という言葉がありますが、かつての自分は、その間をとった「マッチャー」でした。

テイカーやマッチャーでいると、しんどくなります。損失ばかりに目が向くので、視野が狭くなるからです。

1年前の出来事でした。とあるお客様のために、死にもの狂いで仕事した経験がありました。

認められたい、次の仕事に繋げたい……そんな気持ちでした。

でも、自分が想像していたシナリオとは違っていたんです。詳細は割愛しますが、裏切られてしまいました。とてもしんどかったです。

ただ、私にも非はあったなと。相手に求めすぎていたんです。自分で期待をふくらませていたんです。

これを機に、人には期待しないことにしました。自分が応援したいから応援し、手助けしたいから助ける。

過度な期待を断捨離することで、自然と視野が広がっていき、俯瞰して物事を考えられるようになったのが、大きな収穫です。

・・・

いつも以上に、今日はコブシが入ってしまいました。つらかった経験も、こうしてnoteで消化できるのもいいですね。

自戒をこめてお話ししてきました。これからも、「対等」と「見返りは求めない」を徹底していきたいです。


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