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ふいに舞った篝火が告げたもの ~「風の篝火」 さだまさし


蛍祭り

6月上旬ごろまででしょうか。日本各地では、蛍祭りが開催されています。

蛍は自然が残っている地域で多く見られますから、必然的にこの祭りはそういった地域で開催されることになります。

この蛍祭りでのとある邂逅を描いた作品がありました。

その歌詞の風景を描いてみます。

「風の篝火」

初夏の頃、彼は蛍祭りに足を向ける。故郷を久しぶりに訪れる。あの人と会うために。
あの人がこの街を後にしてから、どれくらいの月日が経ったのだろうか。

過ぎ去った年月は、どこかあの人の輪郭も水彩の蜻蛉のようにぼんやりとさせていた。
過ぎ去った時間は、わたしたちの関係性も過去に追いやっていた。

彼女がときおり語るこの町の言葉も、どことなく無理やり感が漂い、そのこともまた、すでに途方もなく開いてしまった関係性を物語っているような気がする。

天を見上げれば、天の川が雲を切り裂いて流れている。私たちの関係もそれと同じ。

突然、風が吹き付ける。篝火が燃えあがる。それは決断の時の知らせ。

足元を見渡せば、周囲には、降りしきる雪の様な蛍・蛍・蛍

天を流れる光・天の川
足元を照らすほのかな光・蛍
眼前に立ち上り、天にまで届くかのように燃え上がる篝火

光に包まれた祭りの風景は、自分たちの心情も包み込んで、すべてが霞んでいく。そして、やがてその光も終わるときがくる。

幻想的な蛍の静かな幽玄の輝きの中で、、、すべては終わりを告げた。

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