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大学教員・研究者になるには

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卒業研究・修論研究を経て研究者になろうと考えている方々向けの記事を集めていきます。大学教員・企業研究者など。
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#論文

研究者として必要な7つの心構え

今日は、研究者として必要な心構えについてご紹介します! ■研究者ってどんなことをするの? 世の中にある課題を解決するために、研究し新たな発見をして論文を世の中に出すのが研究者です!!! このために必要になる心構えを紹介します! ■①常に勉強 世の中の状況は、常に変化します。そのため、常に勉強をし続けアップデートし続ける必要があります。私の通っている大学の先生も土曜日も大学にくるのが当たり前といった感じです。 ■②グローバルな視点 海外の論文を読んだり、国際学会で

【未来の進路】 教育系の独立研究者になる方法を模索する

はじめに博士課程院試の一次選考の結果が発表された。一次選考は書類審査だが、合格していた。面接は、来月の上旬にある。このまま僕が博士課程に行けるのかどうかはわからないが、これからの進路を最近、よく考えている。今日はそんな僕が考える進路の1つ「独立研究者」という進路について考えていきたい。 ①独立研究者とは何か独立研究者というのは、研究者だけれど、大学・国・企業などの研究機関に属していない研究者のことを言うらしい。なるほど、そういう「研究機関」から「独立」しているから「独立研究

第5章 「好きなことを仕事に」上級編−アカデミックポストを獲得する(1)大学院に進学して修士論文・博士論文を書く

これまで、大学教員を目指す上で役立つ勉強法について説明してきました。 ここからは、大学教員になるための具体的テクニックのお話しを進めたいと思います。 大学教員になるための資格というものは、実はありません。「日本植物学の父」と呼ばれ、『日本植物図鑑』など数多くの業績を残した牧野富太郎(1862-1957)は高知県に生まれ、1912年から1939年まで東京帝国大学の講師を務めます。 その間、1927年に東京帝国大学(現在の東京大学)で理学博士の学位を得ています。博士論文は『

第6章 科研費を獲得する−科研費はコンペである(2)科研費に採択されるための業績の作り方

科研費に採択される計画調書を書くために必要な項目として、「応募者の研究遂行能力及び研究環境」において「これまでの研究活動」を記入する欄があります。 「これまでの研究活動」には、研究代表者(研究分担者がいる場合は研究分担者)の研究論文リストを記載します。 ここで注意すべき点は、研究計画に関連のある論文かつなるべく新しい論文のタイトルを記載するということです。 研究分担者がいない場合は15点程度、研究分担者が2 人の場合は研究代表者7〜8点、研究分担者各3〜4点程度の研究論

研究・執筆・発表の基礎をしっかり学ぶ【石原尚のnote記事一覧】

大学・大学院で学んでおきたい研究・執筆・発表の方法を「基礎からしっかり」学んでいただくための解説記事の一覧です。ご卒業後の学び直しに。在学中の自学自習に。大学研究室での教育の教材に。中学・高校での探求学習の参考に。ご自由にお使いください。すべて無料で最後までお読みいただけます。 記事を気に入っていただけましたら、より網羅的かつ体系的に研究・執筆・発表の実践的な技術と学び方を解説している拙著『卒論・修論研究の攻略本』も是非ご覧ください。卒業研究や修士研究を楽して早く終わらせる

大学教員になるための就活

時々、「大学の先生ってどうやってなるの?」といった質問を受けることがあります。実は、大学教員になるルートは多様なので、一概には言うことができません。ただ、私自身の経験談は書くことができるので、一例として紹介してみようかと思います。 前提として、私が就職活動を始めたのは、博士課程2年の終わり頃から3年生にかけてになります。今は博士課程の方のキャリアも多様化していますが、私はアカデミックのポストに絞って就職活動をおこないました。 基本的には、「求人情報を調べる→書類を書いて応

学部・修士・博士における「研究」の違いから見た博士に進学する理由と注意点

あくまで個人の見解ですけど、落ちこぼれ博士だった私の中ではこんな感じ。 前置きまず、ざっくりだけど、情報系の研究は以下のような作業から成り立っている。実験系だと、装置の使い方なども入ってくると思うが、情報系で必要となるプログラミングは学部1〜2年で学んでいるのでスキップ。 知識獲得:文献調査を通じて、過去にどんな研究がなされていたのかを網羅的に調べる。特に最新の動向を把握していないと、最後に学術的価値のない研究だね、と言われてしまう確率が高くなる。 課題発見:1で広く文

研究が公開されるしくみ「査読」について【研究者日記】

今月になって共著者にいれてもらっている論文が4本もアクセプトになって焦っているあおきです。 さて、早速難しいですね、共著者?論文?アクセプト?といろいろな言葉が出てきます。今日は「研究がどうやって世に公表されるか?」について話します。 大学に所属しておりますので、研究者として、研究成果を公表する最高峰と言えるのが「論文」です。 研究はなかなかひとりではできませんので、たくさんのひとの研究チームでおこないます。 論文を書く際には、筆頭著者と言ってメインで論文を書くことに

「良い」発表・論文・研究の実現のために大切なこと

「良い発表だったね。良い研究をして、良い論文を書いたね。」と言われるのはとても嬉しいものです。自分でも「我ながら良い発表ができたなあ。」と思いたいものですね。そんな風に自分にとっても相手にとっても「良い」発表・論文・研究を実現したいなら、「研究者(発表者、執筆者)自身にとっての良さと、読み手や聞き手にとっての良さは違う」ということを認識し、両者にとっての良さを両立できるように進めることが大切です。この記事では、「良さ」が自分と相手にとってどのように違うのかを解説し、それを踏ま

論文博士のススメ#1. Introduction

 日本には、2種類の博士がいます。課程博士と論文博士です。2つの取得方法があるともいえます(厳密に言えば、もう1つ、功績を上げた人に授与される名誉博士というものもありますが、ここでは扱いません。)。「日本には」と書いたのは、欧米では課程博士が一般的であるからです。よって、日本は少し例外的であると言えます。  課程博士と論文博士も、名称を名乗る際には同じ博士であることに変わりはありませんが、それぞれメリットとデメリットがあります。  このNoteでは、その知られざるメリット

企業研究者編_#1.企業の研究者とは?に対する一般的回答

大学の研究と企業の研究の違いを教えてください  就職活動をしている大学生や大学院生が良くする質問の1つですね。  科学者や研究者っていうと大学の研究者(アカデミアの人達)をイメージされる人が多いと思います。では、企業の研究者とは、一体どのような職業だと思いますか? 研究の質の違い  一般的な回答を差し上げると、大学は学問をするところですから、真理の追究に重きを置いた基礎研究が多く行われています。一方で、企業は利益を追求するところですから、科学技術の応用に重きを置いた、社

論文博士のススメ#2_生涯収入と研究者としての持続性について

 論文博士のススメ#1. Introductionでは、博士には課程博士と論文博士の2種類あり、その難易度や取得必要年数、その他の重要なポイントにて比較を行いました。#2では、課程博士と論文博士の生涯収入についてシミュレーションし(グラフに図化しています)、研究の持続性について触れます。シミュレートした条件は以下の4条件です。今後、アカデミアへ就職したケースも比較していきたいと思いますが、今回は企業に就職したケースを比較します。 累積収入(~30歳まで) 恐らく生涯年収は

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