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『今日は誰にも愛されたかった』読了


33転生しても貴方には 女の性は与えてやらん

78回転終えたその次はわたしが選ぼう 男か女
                      大川久乃

上記は『今日は誰にも愛されたかった』読了後、詠んだ短歌です。

この本は、ふたりの歌人とひとりの詩人による連詩で紡がれてますが、
その作品中の谷川俊太郎さんの一篇の詩を受けて。

また、わたしとも同年代の歌人ふたりの、
谷川さんへのリスペクトとか嫉妬やらに親近感と、
同時に焦がれるような羨ましさとが、ないまぜになって。

谷川さんと長年連れ添って喧嘩別れ、でも、腐れ縁。
憎いようで恋しい、女心。
それって詩人・谷川俊太郎へのファン心理としても、
もはやちょっと普遍的なんじゃないかな。性差も時間軸も超えて。

わたしが受けたという谷川さんの詩が、レコードを題材に
夫婦喧嘩のシーンを描いていて、
現実的にもわたしは女なので、
「もうぜったい、あんたになんか、女心の理解は求めないし
 楽しい女の人生(わたしはぜったい楽しんでやるという覚悟もきめて)
 など、あんたにはぜったいくれてやらない!!!」
って、神様に怒られそうな立場で啖呵をきってる。
そういうファンタジーです。

谷川さんと佐野洋子さんの詩画集
『女に』大好き。
わたしは冒頭の句で、きっと佐野さんに成り代わってる。
もちろん勝手な夢想の中で。

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これ、全体通して、ほんとうの、ひとりごと。




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