ただいま、 NY

パリの３週間の滞在も終わり、夜９時にニューアーク空港に着く。フランスの格安航空会社を使ったが、去年からパリ・ニューアーク間の運航を始めたらしい。飛行機は満員。座席は四人並びで確かに狭かったが、直行便だし、何かの間違いなのか私たちには食事まで出され、意外と快適だった。

荷物が規格外なので搭乗口で超過料金を払わされ、また持ち込み用のスーツケースに入っていたクリストフルのナイフセットが没収されてしまったので、何だか節約モードに入り、ニューアークから電車でブルックリンの自宅まで帰ることにした。

夜１１時、ニューヨークの地下鉄は混んでてて、近くで誰かがラジカセから音楽を鳴らしている。パリの地下鉄に慣れてしまったため、ニューヨークの車両の老朽化が目立つ。車両の幅も狭い。乗客は私達も含め有色人種だらけ。パリでも様々な人種がいたが、アメリカのマイノリティはまた感じが違う。押し並べて恰幅がよく、服装もカジュアル、声が大きく、大きなナイロン袋を携えていたりする。

この雑多感、ラフな感じ、飾り気のない率直さ、がニューヨークだったな、と思い出す。誰かが流すラップ音楽を聴きながら、ニューヨーク生活の感覚が蘇ってくる。

９月の初め。今週からは新学期も始まり、慌ただしい生活が待っている。長旅の疲れで、少しまどろみながらも、徐々に気合が入ってくる。

ただいま、ニューヨーク。