9-6 ビール名所めぐり #6 キリンビール横浜工場 工場「外」見学
ビール工場と言えば、すぐに思いつくのは工場見学ですよね? ビール好きなみなさんなら身近なビール工場へ工場見学に、きっと何度も足を運ばれていることでしょう。
私も同様な経験をしているのですが、そんなみなさんに対して単に普通の工場見学を紹介してもつまらないよな~、と思いました。そこで今回はビール工場「外」見学と称して、ビール工場周辺の街ブラ的なご紹介をしたいと思います。
場所は、日本のビール工場の中でも屈指の歴史を持つキリンビール横浜工場(神奈川県横浜市鶴見区生麦)です。1926年に生麦に移転しているので、2022年で96周年になります。あと4年で100周年。きっと街を上げての100周年イベントをやってくれるに違いないです!
長い歴史のあるビール工場なので、こちらに来られた方は多いと思いますが、生麦を街目線で見た景色は、あまり見られていないのではないでしょうか? それには致し方ない理由があるのですが、この動画を観れば、その理由がよく分かります。なにはともあれ、どうぞご覧になってください。
何も無く通り過ぎられる街 生麦
こんなことを書いたら生麦在住の方に怒られるかもしれませんが。いや、きっと怒られないでしょう(笑)。自他共に認めるというヤツです。マジでビール工場以外に何も無いので、多くの人はクルマや電車に乗って生麦を通り過ぎていると思います。
電車の駅で言うと、JR横浜駅とJR川崎駅のちょうど中間にあります。JRの最寄り駅だと鶴見線の国道駅、品川から京急本線に乗れば生麦駅がありますが、各停じゃないと停まらないので京急鶴見駅などで乗り換える必要があります。
神奈川県民も「生麦ってどこにあるの?」って方が、とても多い場所だと思います。1926年に山手地区(参考:9-2 ビール名所めぐり #2 ビアザケ通り(旧スプリングバレーブルワリー周辺))から生麦に移転してきた理由の一つに、鉄道が通っていた東京寄りの場所だった、というのがあります。このエリアは旧東海道沿いの、日本の鉄道が最初に通った場所でもあり、昔から交通の便は非常に良いのですが、宿場町ではなかったので、やはり昔から通り過ぎられる場所だったのでしょう。
キリンビール横浜工場周辺の生麦の風景
動画を観ると分かるのですが、キリンビール横浜工場以外には、住宅と道路とクルマしか映っていません。。。正門前からして首都高で上空を覆われていますし、歩行者もまばらですね。敷地内に入れば、スプリングバレーブルワリーやレストラン以外にも綺麗で広い緑地があって気分良く過ごせるのですが、現在はレストラン等が休業中のため、工場見学の方しか敷地内に入れません。また営業再開して欲しいです。
次はマニア向けのポイント紹介です。正門前から西へ横浜方向に少し進むと子安門という出荷トラック専用の出場専用門があります。トラックが出てくる瞬間を見たことがないので、そんなに頻繁には使われていないようです。
子安門から正門の方へ戻り、さらに少し東へ東京方面に行くと生麦事件碑があります。生麦事件は 1862(文久2)年に発生し、1863(文久3)年の薩英戦争が起きた原因とされる事件です。実際の事件発生場所は 6~700mほど東京方面に行った場所にあるので、動画の最後に立ち寄ってみます。
動画では一気に進んで、正門のある旧東海道とは反対側のバックヤードの方へ回ってきました。この上を走っているのは首都高K1 横羽線です。首都高の高架下をずーっと真っ直ぐ進むと、山積みになったケグ(樽)や出荷風景を横目にしつつ、終点の南門付近からは巨大なビールタンクを目前にすることができます(この道は行き止まりなので、この後は引き返します)。
生麦には見て回る場所が無いので、もう最後の紹介ポイントの生麦事件発生場所にやってきました。日本史の教科書に必ず載っている項目なのに、実際は小さな看板があるだけです。旧東海道巡りをされている方とかが、よく目にしているようです。
キリンビール横浜工場の工場「外」見学は以上です。何も目立つところがない街だったかと思います。ですが工場見学に来られた際に、正門前を通る旧東海道沿いを東京方面へ進んでいくと、生麦事件関連の2か所や魚専門の商店街、有名な天ぷら屋(天金)、ロケ地に使われる昭和レトロなJR国道駅があるので、歴史に想いを巡らせながら、ぜひ歩いてみてください。
中距離移動はシェアできる電動アシスト自転車でラクラク移動
キリンビール横浜工場のある神奈川エリアでは、ダイチャリというシェアサイクリングがありまして、あちこちに貸し出し&返却できるステーションがあって、かなり使い勝手が良いです。人気のスポットだと全部、貸し出されていることとかもあるので、アプリから貸し出し状況を事前チェックしてください。
今回の全工程は約3kmだったので、ダイチャリで電動アシスト自転車を借りられて、とても助かりました。ほぼ坂道無しの平坦な場所なので、バッテリーの心配もなかったです。複数台を借りることもできるようなので、お友達と来た時も利用できそうですね。
まだまだサポートしてもらえるような実績はありませんが、ご期待に応えられるよう頑張ります!