記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

ドラマ城塚翡翠 愛を込めた5つのダメ出し

この年末年始、ビールを飲みながらドラマの城塚翡翠を何周、繰り返して観ていたのか分からなくなりましたが、完璧に心を奪われた見どころ満載のミステリー作品とはいえ何度も観ていると「ちょっとコレはマズいのでは?」というポイントをいくつか見つけてしまいました。。。

次回作はとてもとても期待していますし「より良い作品になってもらいたいな」という気持ちを込めて、大変おこがましいのですが私から5つのダメ出しをさせてください。重大なものから順にダメ出ししていきます。

ドラマ城塚翡翠は、Hulu にて全話配信中です!
ドラマ史に残る傑作ミステリー作品ですので、ぜひご覧ください!
これからダメ出しするけど、面白さは私が保証します!

1.#3 Scarf スチール脚立を伸ばして使うのは大変危険です!

スチール脚立を伸ばしちゃいけないのは、建設業界の常識です!

#3 Scarf に、こんな重大なミスがあった事を大変悲しく思っています。この件があったから、この無謀な記事を書く動機が芽生えたくらいです。推理上もですが社会的にも重大なミスだと思います。

画像に挙げたスチール脚立の使い方は、危険過ぎるので絶対に、絶対にダメです! このオレンジ色のスチール脚立の本来の使い方は、側面から見て三角形の形で自立させた2台以上を並べて、使用したい高さの段に足場板を水平に渡して使用します。1台だけで使う場合は、一番上の段を跨いで使用します。

このスチール脚立を伸ばして梯子にするのは危険すぎるので、建設業界では即刻、厳重注意と是正をセットで命じられます(というか建設現場によっては、こんな使い方がバレたら事故を起こしかねないと取引停止になるかもしれません)。最悪の場合、転倒死を引き起こすからです。

この状態だと藁科琴音(長澤樹)はスチール脚立を登ることはできても、降りることができないはずです。運良く蝶番ちょうつがいが壊れなくても、足元が固定されていないのでバランスを少しでも掛け違えれば、滑って倒れる危険性が非常に高いです。プレハブ小屋の屋根から飛び降りた方が、まだ安全でしょうね。

映像では、蝶番の部分に布を巻き付けて補強しているように見えますが、そんな程度では何の効果もありませんし、実際にやってみたらすぐに分かりますが、降りようとするとスチール脚立がガタガタと揺れて、怖くて降りられないと思います。危険なので絶対にマネして昇り降りしないでくださいね!

オレンジのスチール脚立ではなく、アルミ脚立なら伸ばして梯子にできる製品は多数あります。足元にも滑り止めが付いていて、降りることもできそうです(それでも正しい使い方は足元を固定するか、誰かに梯子を支えてもらって昇り降りします)。なぜアルミ脚立にしなかったのかが不思議でなりません。私にはこうした知識があったので、まさかアレを犯人が昇り降りしたとは思いつかなかったです。映像的にスチール脚立の方が良かったのでしょうか? 大変残念な重大ミスでした。

2.原作者と制作者の連係不足&ミス

ご存じの方も多いと思いますが、2022/12/25 の放送直後、原作者の相沢沙呼さんの Twitter には無念さと苦労して大変だったという想いが多く綴られていました。原作者と制作者との連携が、特に細部で上手く行かなかった様子が見てとれました。

原作ありきのドラマ作品なので、原作者との良好な関係は必須なはずです。相沢先生の無念さを考えると、ドラマ続編や映画化は難しそうだな~と正直、思ってしまいました。あと、これは制作側の連携に関係があるのか不明ですが、原作者を名指しで批判するネット記事が放送期間中に出たのも驚きでした(私はタイトルだけ見て不信感を感じたので記事本文は読まなかったのですが)。

この連携不足&ミスは、以下の項目3と4を引き起こした背景だと考えています。放送前に相沢先生のチェックが入っていれば、この2つのミスは、きっと防げたのではないでしょうか。

3.倒叙集 #2 泡沫の審判のセリフカット

相沢先生が Twitter 上で謝罪された件であり当時、話題にもなりましたが、この話で放送時間の関係上、一部のセリフがカットされてしまい、ミステリー作品には必要な情報が欠けてしまったそうです。少なくとも、教室や教師たちの位置関係が映像だけでは情報不足で、視聴者は犯行状況を推理することができません。

4.倒叙集 #3 生者の言伝の予告編でネタバレ発生

これは…ミステリー作品のプロモーションとして前代未聞のミス、珍事だと思います。。。下のシーンが倒叙集 #3 の予告編に含まれていました。予告編を見ていた人は、最後に何が起こるかが分かっているので何の驚きもなかったです(泣)。そのため私は、次回以降の予告編はチェックしないようになりました。今でもとても残念な出来事です(この予告編動画は非公開になっています)。

このシーンが Youtube で公開された予告編に入っていました(泣)

5.特別編でアナグラムの詳しい説明は必要だったのか?

香月史郎(瀬戸康史)というペンネームがアナグラムで作られていたと、特別編のラストで鐘場(及川光博)が語っていましたが、あそこまでの詳しい説明がドラマで必要だったのでしょうか?

これが誰のアイデアなのか不明なので多くは申しませんが、このアナグラムはミステリーファンを楽しませる、小説媒体ならではの仕掛けだったはずです。ドラマを観た私が原作を読んだ時、この仕掛けの部分に気づいて、私はビックリしつつも嬉しかったです。ミステリー大賞5冠を達成して当然のすごいミステリー小説だなって、素直に思いました。

このアナグラムはドラマの特別編では不要だったか、軽くネタフリ程度にしておくのが良かったのでは? おもしろエピソードを1つ追加するためにドラマに利用しただけじゃないのか? などの疑問が生まれました。

雲野に挑発された翡翠がドアを強く締めて「バンッ!」

ドラマ城塚翡翠に対する5つのダメ出しは以上です。上のシーンのように、一人の視聴者としてドアバンしてる気分で書かせてもらいました(身の程をわきまえずすみません…)。原作の世界観をしっかりと広げ、リアリティを見事に追求している、視聴者を爽快に騙し切ったミステリーの傑作だからこそ、私が何度も Hulu で観た結果、気づいてしまったとも言えるのですが。

原作購入済みと Blu-ray BOX 予約済みであることに免じていただきつつ、原作者や制作者、出演者の皆様のご活躍を今後もお祈りしています。なので、怒らないでください m(_ _)m

合わせて読みたい記事
🔍 ドラマ城塚翡翠 第1~5話の解説ガイド
🔍 ドラマ城塚翡翠ロス&ひすまこロスを耐え忍ぶコツ
🔍 ゴシップ記事の弊害に怒る - とある推理小説作家が苦しんでいる状況

この記事が参加している募集

まだまだサポートしてもらえるような実績はありませんが、ご期待に応えられるよう頑張ります!