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イノベーションに挑むなら市場の理解は欠かせない

敵を知り己を知れば百戦危うからず──
つまり、敵の実力と自分の実力の両方をきちんと知っていたら、戦いにおいて負けることはない。
そして、「入るべきマーケット、参入しようとしている事業をもっと勉強して、必要な勉強をした上で入っていくことが欠けていた」と付け加えた。

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イノベーションは0→1ではない。本当にゼロから立ち上げた新規事業など存在しないのだ。

未来への道筋は、常に過去の叡智の積み重ねの先にある。人類は生物としての進化を捨てた代わりに、道具によって叡智を残し、広めることによって、さらなる道具を作り、自らを進化させてきた。

イノベーションにおいても同様に、他者が積み重ねた叡智を使ってスピーディーに0→1を構築する意識は持つべきものだ。

参入するテーマやマーケットを決めたのならば、初期のインタビューは「顧客(候補)」だけでなく、必ずその領域における「専門家」に話を聞くべきだ。

専門家はその領域において叡智を積み重ねている。単なる情報だけでなく、そこでの実践で得た知見からは重要な示唆を得ることができる。それがイノベーションのサードドアになるのだ。

参入しようとする市場のことをよく知らず、専門家に話を聞かずに進める。さすれば、すでに誰かが落ちたであろう落とし穴に回避できるにも関わらず嵌ってしまう。進めるはずの最短の道を迂回することになる。右往左往した結果ドツボにハマることになってしまう。

そうこうしているうちに、時間切れとなり止まってしまったプロジェクトは数多ある。目の付け所が非常に良く、筋の良いプロジェクトであっても、進みが悪ければ継続的な投資判断を得られることは難しい

イノベーションに挑むなら市場の理解は欠かせない。それを知らずに0→1に挑もうなどというのは愚行中の愚行だ。専門家の意見を聞くのはマストだ



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