012. イノベーションとは、「想い」そのものである
現状維持は約束された沈没です。何もしなければ経年劣化します。外部環境のアップデートには取り残されます。
その時に変わらずに価値をうむものがあります。それは「想い」です。「想い」は、思想であり哲学であり価値観です。
強い「想い」は、経年劣化しません。時間の経過とともにより強いものになります。強い「想い」は外部環境の変化に依存しません。
むしろ、時代の変化の波を乗りこなすためのサーフボードにさえなります。
マーケットが成長している時には「想い」ではなく、感情や個性を切り離したマニュアルとオペレーションによって業績を伸ばすことはできました。
モノがない時代には時間を切り売りした給与によって幸せなライフスタイルを買うことができました。ビジネスも人生も「Do-Have」でよかった時代でした。
今はマーケットが停滞しています。モノも十二分に、余るほどに溢れています。旧来型の「Do-Have」がそもそも成立しないのです。
だからこそ「Be-Do-Have」に立ち返る時に来ているのです。
自分がどうありたいか、そのために何をすべきで、何を手に入れるべきか。それは人それぞれ異なります。人はそれぞれ異なる価値観を持ち、異なる信念に従って生きているのです。
多様な価値観の多様な生き方が認められる時代になったともいえますし、その多様さがなければ時代の変化に取り残されるともいえます。
人の理性と感情はよく「象と象使い」に例えられます。理性が「象使い」で、感情は「象」。普段は「象使い」にコントロールされている「象」だが、一度暴走すればいくら慣れた「象使い」でもコントロールできなくなます。それが「感情」です。
「想い」とプロダクトのそれの方向性が一致すれば、熱狂的なファンになります。
「想い」と会社のそれの方向性が一致すれば、エンゲージメントがあがり、ロイヤリティも高まります。
令和時代は「想い」と向き合うことが人生においてもビジネスにおいても絶対不可欠なのです。また、イノベーションこそがその「想い」によって成し遂げられる時代であるともいえます。
経営は人なり。人こそすべて。
顧客も人。従業員も人。
だから人に寄り添うことこそ、経営なのです。
自身を内観し、自分を見つめ直し、自分の心と向き合う。
「想い」こそが変化の激しい時代の波を乗りこなす鍵なのです。
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