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011. イノベーションとは「価値観」に向き合うことである

モノが圧倒的に足りなかった時代。
「三種の神器」に代表される共同幻想としての1つのライフスタイルに、人々はこぞって皆憧れた時代でした。

1950年代後半には、「白黒テレビ・洗濯機・冷蔵庫」。
1960年代半ばには、「カラーテレビ・クーラー・自動車」。
平成後期には、「デジタルカメラ・DVDレコーダー・薄型テレビ」。

マスマーケティング・マスプロダクションによって大量生産されたプロダクトが、マスプロモーションによって皆の手に渡り大量消費されました。



令和時代。より良いモノが廉価に溢れる時代

人々は、飢餓感も物欲も満たされました。
平和で安定した社会の恩恵を享受しています。
そして、いずれAIやロボットが煩雑な勤労から、僕らを解き放っていきます。

同じような環境にあった時代を過去人類は経験しています。
それは「古代ローマ」時代。

安定した社会において、人々は哲学や芸術を発展させました。

人は生存を脅かすものから解放されると、内向きに「存在意義」と向き合うようになるのです。



令和日本。まさに古代ローマ時代と同様の安定した社会が訪れています。

人々が「モノ」から心へ興味がうつるのは、人間の必然といえます。そして、僕らは、先人たちの血と汗と涙の上に、それをすることができる贅沢を手にしたのです。

だからこそ、心へ興味を持てる贅沢を謳歌すべきなのです。「価値観」に徹底的に向き合い、人間をアップデートし、アップグレードすることを徹底的に考え抜く時間を持って然るべきなのです。その幸せを享受できる環境にあるのですから。



そしてそこにこそビジネスチャンスがあるのです。

モノが溢れた時代だからこそ、価値観ごとに在りたい生き方が細分化されます。

その細分化されたマイクロコミュニティに共感され、共鳴が起きるようなプロダクトが、人々に受け入れられ、ムーブメントになるのです。

人が人として自分と向き合い曝け出し、その先で在るべき未来を定義して突き進む行為が、人々の共感をうみ共鳴が起こり、ムーブメントになるのです。

自分の価値観と徹底的に向き合い、顧客の価値観と徹底的に向き合い、その価値観が混じり合い、掛け合った時に起きる化学反応が、世界をより良くするムーブメントになるのです。

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