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【台湾のジャズライブ】Ken Hsu and Jazz Line

新莊にある輔仁大學では、音楽学科の中に専門にジャズを教えるコースがあり、そこでたくさんの若者がジャズを学び、台湾のジャズシーンでの活躍を始めています。ここで紹介するKen Hsu、徐祥騏もそのうちの一人です。

トランペット:徐祥騏 Ken Hsu

徐祥騏とはとても縁が深いのか、あちらこちらのライブやジャムセッションでしょっちゅう顔を合わせています。Amanda Chenのセクステット、台湾ジャズフェスティバルでの臥樂團、Dixielaneのジャムセッション。この間などは、Vinyl Decisionのライブに来ているのに隣に居合わせました。
そんな風によく顔を合わせているので、この日彼が自らリーダーとなり、Bluenoteでクインテットの演奏を披露するというので聴きに行きました。

初めに聴いた頃は、諸先輩方の胸を借りるといった様相でしたが、この日はジャズのライブの現場にも慣れた様子で、堂々とした演奏でした。

因みに、このJazz Lineという名前は、Jazz Messengersにあやかってつけてるそうです。言われるまで気が付かなかった。

徐祥騏のHBホームページ

徐祥騏

サックス:李承育 Jimmy Lee

李承育は、輔仁大學のジャズ音楽科を率いている指導教授です。この日のクインテットは輔仁大學の学生を主要なメンバーとしていましたが、サックスだけは指導教員が応援に加わっていました。

李承育は、アメリカでジャズ音楽課程の博士号をとっているのだそうです。この資格を有している人物は台湾では彼ともう一人しかおらず、そのためジャズ教育のアカデミックな場では、彼は指導的立場に立っています。
普段彼の演奏は、Bluenoteで毎週行われている烏野薫クインテットで聴くことができます。とても落ち着いた、偉ぶらない性格のようで、演奏もとても落ち着いていますね。そんなスタイルが烏野薫さんとピッタリ合っているのかなと感じています。

この日の演奏は、リーダーの徐祥騏に全てを任せるといった風情で、サイドマンに徹していたように感じました。

李承育のFBホームぺージ

李承育

ピアノ:蔡定揚 Davis Tsai

蔡定揚は、最近あちらこちらのライブで引っ張りだこの人気ピアニストです。
僕が初めて彼の演奏を聴いたのは、2年前の華山文化園區でのオープンライブでした。ヴォーカルの孫瑜のキーボードとしての演奏でしたが、とても華やかな演奏で、一体この若者は誰だろうと気になっていました。
そして、それから約1年経って、Amanda Chen のセクステットに郭俊育が彼の代役に指名したというピアニストが蔡定揚でした。輔仁大學でジャズピアノを教えている郭俊育が、彼の生徒の中から推薦したわけです。学生の中でも際立って優れていたのでしょう。

僕は、その時に改めて蔡定揚の演奏を聴いてから、すっかり彼のファンになりました。とてもタイトなタイム感。郭俊育譲りの華麗な左手のリズムワーク、アドリブに入った際の自由なフレーズと歌心。いずれも、僕の好みのスタイルです。

この日の蔡定揚は、少し控えめな演奏だったように思いました。リーダーのトランペットをフィーチャーしたクインテットなので、ピアノ演奏は少し抑え気味だったのかもしれません。

蔡定揚のFBホームページ

蔡定揚

ベース:李明祐 Justin Lee

李明祐は、今輔仁大學でジャズベースを学んでいる学生さんです。しかし、すでに僕は彼のライブをこれ以前に3回聴いています。
初めは高校生の時でした。彼は李承育の息子さんなんですね。それで、お父さんの演奏する機会にベーシストとして参加しているのを聴いたわけです。

今はまだ大学2年生だと思います。今は、ジャズを海外で本格的に学んだ世代がお父さんお母さんになって、その子供達が若いジャズミュージシャンとして、台湾の音楽シーンに加わってきています。新しい世代の活躍が期待されますが、その代表的な一人だと思います。

李明祐のFBホームページ

李明祐

ドラム:謝騏隆 Chi-Lung Hsieh

謝騏隆は、台湾の實踐大學でパーカッションを学んだ後、さらにアメリカのバークレー音楽院に留学してジャズを学んでいます。
彼の演奏は、Daniel Chenや詹宗霖,方鏡興などのライブで聞いています。台湾のジャズミュージシャンに幅広く支持されているドラマーです。

謝騏隆のFBホームページ

謝騏隆

Bluenote

ブルーノートは老舗のライブハウスなので、たくさんの毎月の固定のライブがあります。しかし、それでは新しいミュージシャンの演奏の機会が少なくなるので、最近は土曜日と日曜日に午後のプログラムを設けています。今回の演奏も午後3時からのライブでした。
僕は台湾の若いミュージシャンの演奏を聞くのが好きなので、この時間帯の演奏をよく聞きに行ってます。

Bluenote Taipeiの、創立60周年記念の対談の内容を別の記事で紹介しています。参考にご覧ください。

BluenoteのFBホームページ

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