【明清交代人物録】洪承疇(その六)
洪承疇が新たに対峙することとなった清王朝の軍隊は、彼がこれまで戦ってきた農民反乱軍とは質を異にしています。いずれも明王朝の統治に対して反旗を翻すという点では同じですが、満州民族を核にした、今はやりの言葉でいえばサスティナブルな組織、持続可能な体制を持っているという点が大きな違いです。
この清王朝の物語については、別途人物を選んで描こうと考えていますので、ここでは洪承疇が立ち向かうことになったのはどのような集団であったのかという点に絞って、概略を説明します。
分断される辺境民