自分の価値を最大にするハーバードの心理学講義part2👣

ジョージ・ケリー 
人間は日常生活で出会う人や物、出来事について、あたかも科学者のように仮説を立て、検証し、修正しながら生きている。

●自分の性格を理解する
あなたは人間の行動を説明するのに古くから用いられてきた特性という概念を採用してるいるかもしれません。
パーソナルコントラストというメガネをかけて自分と他人を解釈して日々生きています。
この「特性」というものを判断の材料の一つとしています。

ブライアンさんはある施設で、ハイテク企業幹部向けの講演の準備をしていました。すると、長身の快活そうな女性が近づいてきました。彼女は、このプレゼンの企画メンバーであると自己紹介した後、「映像音響装置を変なふうにいじらないように」と釘をさしてきました。
アメリカで大人気のMBTIというパーソナリティテストを実行したTシャツを着ていました。
4つのアルファベットの組み合わせで16種類のパーソナリティをわける心理テストのTシャツです。
日本でいうと星占いみたいな、簡易的で、商業的にアピールしやすいもので人気があるようです。

『本当のパーソナリティはタイプではなく尺度で理解する』

最新のパーソナリティの研究でもっとも影響力のある"主要五因子(ビックファイブ)モデル"というのをやってみましょう!

下記、文章から総合的に考えてそれがあなたにどれだけ当てはまるかを評価し、数字を入れてください。
まったく当てはまる 7
ほぼ当てはまる
どちらかといえば当てはまる
どちらでもない
どちらかと言えば当てはまらない
ほぼ当てはまらない
まったく当てはまらない 1

①活発で、外向的だと思う 
②批判的で、もめごとを起こしやすいと思う
③しっかりしていて、自分に厳しいと思う
④心配性で、うろたえやすい
⑤新しいことが好きで、変わった考えを持つと思う
⑥無口で静か
⑦同情しやすく、優しい人間だ
⑧だらしなく、うっかりしていると思う
⑨冷静で気分が安定していると思う
⑩独創的ではなく、平凡な人間だ

「集計方法は以下の通りです
誠実性=(項目3の点数+ (8−項目8の点数))÷2

協調性=(項目7の点数+(8−項目2の点数)) ÷2

情緒安定性=(項目9の点数+ (8−項目4の点数)) ÷2

開放性= (項目5の点数+(8−項目10の点数))÷2

外向性=(項目1の点数+(8−項目6の点数))÷2

【※例 : 項目1の点数が「5」で項目6の点数が「2」の場合、
(5+8-2 )÷2=5.5
[成人の平均スコアは、誠実性=4. 61%
協調性=4.69
情緒安定性=4.34
開放性=5.51
外向性=3.98
TIPI (Ten Item Personality Inventory) (Gosling Rentfrow Swann' 2003)

あくまでこのテストも信じ切るものではなく、慎重に解釈してください。

簡単に性質を紹介します。
・誠実性は成功や長寿をもたらすが、変化に弱い
計画性や注意深い、賢明な特性が見られる

・協調性はいい人であるが故に成功が遠ざかる?
感じがいい人、協力的、友好的である。
私たちが人の第一印象に持ってくる判断はこの協調性です。

・情緒安定性は危険に敏感なことはいいことか、悪いことか。
幸福度とさまざまな結びつきがある性質です。
ネガティブに解釈しやすく、対人で問題を起こしやすい、仕事の満足度が今現在は低い。
人よりも危険を察知する力は強い。

・開放性は新しいことを受け入れる、喜びも悲しみも深い
クリアティビティと深く結びついてる性質です。
環境に対してどれくらい受け入れることができるか、世界を複雑なものとして捉える人が多いです。
喜びや驚きを深く感じていますが、ネガティブな感情もたくさん感じます。

・外向性は刺激に対する感度で人間関係が決まる
研究対象になることが多いこの性質。
昨今の心理学では内向型と外向型についての本がたくさん出ていたり、注目を浴びています。
質をとる内向型と量をとる外向型。

是非やってみてください!
✳︎これらはタイプではなく尺度であることを再度ご理解ください。

●性格は変えられる
ブライアンさんの冒頭の話に出てきた自称外向型の人に出会した時、どう対処するか。
ブライアンさんは彼女がそんな発言をしたかを聞かず、厚かましいと心の中で思い叫びました。
しかし、同時に内向型か外向型かのような固定的な類型で区別することは自身で反対しています。
「目の前に目標掲げ達成しようとするために、人は生まれ持ったパーソナリティを変えることができる」と信じているからです。
彼女をみて、そんなことは理解してくれないだろうと脳内で呟きました。

いざ、講演が始まる直前彼女がこちらを向いて柔らかい口調で言いました。
「さっきはびっくりさせてしまったかもしれませんね。」と言い、そして微笑みながら数年前に同じ講義を受けていたことを教えてくれたのです。
それもありちょっとからかったのだそうです。
ステージを降りるとさっきとは違う結果の心理テストの結果と真逆の結果のTシャツを着ていました。

尺度をどう持つか捉えるか、相手を知る、判断するには自分の持っている価値観では計り知れません。

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