【現代詩】タワーの終わりとモダンの終わり　そして僕の終わり

暗いうちから歩いた　光がうっとおしいから　湖で赤陽が登った　紅いゾンビはラジオおとこ　白いフィメールゾンビは死に場所を探してる　作業ベストの昭和男に僕の東湖も汚された

家に戻る途中　坂を歩きながら　タケシの映画　「首」のことを考えていた　朝日があまりに赤かったせいだ
Netflixで不評らしい　そりゃそうだ　信長の描写があまりにひどすぎる　まあいい　パロディと思えば許せる

首がポロリ　昔の首切り場の地蔵の横で　音がして　
プププと笑った　猫女　勘弁しろよ　
と　アートタワーの腹切り　
首を電線が介錯してくれた
スパッと切って　首なしタワー　

靄に消えていく　
雲に吸い込まれていく
タワーサイドメモリー

この街の根の国は
落ちるのではなく
登っていく
まるでAあるいはI

あの世に吸い込まれるように　
水戸100年　平成の遺物　
チタンの化け物はこうして首を失った
終わりでしょう

磯の先で新しくなるという名前の通り
琉球でミサと過ごし死んでしまった　
それは何ミサ？　新ミサ

死んで新しくなったのかもしれなかった　何が？
彼のスケッチを見たことがある　
ダダという割に　儚かった　
コルビジェを描いていた　

そう　モダンは終わったのだ　
ポストモダニズムも
ダダは首を切ってNetflixとガザに埋葬した

この街は　龍の首を水郡線が　切断してるから　
発展しない　そうサイコッキョウが話して　
むりやり獅子の象を設置したことを思い出す　

オリンピックでサイコッキョウは
アイウェィウェイと呪いをかけた
てきめんだ　
コミュニズムにはわかるまい　

それをした人も
みんな死んでしまった　
西の谷に　
西行の詩を残して　

はるかぜのはなをちらすとみるゆめはさめてもむねのさわぐなりけり

水戸はどうですか？　

僕はやることはやりました　
もう離れてもいいですか？　

呪の世界は確かにある　水戸から離れようとするたびに亡霊が現れる　安倍晴明が安倍晋三の先祖だったように
しかし本来は八咫烏

役割を終えた僕は鴉のようにここを出ていくべき
そう思うがいかがか
あるいはポータラカに首を差し出せとおっしゃるか　閻魔様　地獄の裁判官様　

街から離れれば死んだも同じではないですか

まるで　
永遠を見せつけるように　

この世はここだけではないことを示すために　
アートタワーはこうして消えていった　
白が残った
6時50分

僕は恐ろしく攻撃的だ
9月は4月より残酷だ