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コツコツ続けている「はたらくおとな」のインタビュー。まだ外出自粛要請なんて夢にも思わなかった2月に収録した、最新のインタビューがこちらです。

ソーシャルワーカーの寺戸さん

ITエンジニアから社会人人生のスタートをきった寺戸さん。3回の天職を経て現在に至るのですが、そのプロセスはこれからのキャリア形成を考えている方にとって、ヒントになる部分が多いんじゃないかと感じました。
※全編15分以内で終わります。ぜひご覧になって下さい。

これまでの経験すべてが繋がり、
いまようやくスタートラインに立てた、そんな感覚

現在、若者の就労支援をする寺戸さんは映像の中で、こんな風に話してくれています

Q:就労支援が必要な方は、どんな人が多い?
発達障害、貧困などの家庭背景が要因にある人。ただ、いろんな要素が絡み合っているケースが多い。

Q:この仕事、一番の魅力は?
人が変わる瞬間に立ち会えること。かつて、ある完璧主義の青年をサポートしたことがあった。彼は失敗することがとにかく嫌。失敗するとメンタルダウンしてしまう。(完璧主義は発達障害の方に、よくみられる傾向らしい)そんな彼がサポートを続けるうちに、
「自分はこれまで失敗したことがない。でもそれは行動してこなかったから。これからは行動して、失敗して成長していきたい」という言葉をくれた時は「すごいな!」と感動した。彼らの言葉がやりがいになっている

Q:これまでのキャリアは?
システムエンジニア → 介護職 → システムエンジニア →現在の支援職。最初の転職キッカケは、パニック障害になったこと。仕事ができなくなってしまった。エンジニアから介護職に転職して、対人の仕事に向いてる自分に気付いた。

Q:エンジニアと福祉系の仕事を行き来しているが、どんな心境の変化が?
自信を取り戻したり、また失ったり、いろいろ紆余曲折はあった結果、やはりダイレクトに感謝されることの喜びを欲しているんだ、と気づけた。いまは人生の転機に立ち会う仕事。やりがいを感じている。

Q:これから何を目指す?
困っている人が、自分でコントロールできない「環境」を「自己責任」で片付けず、一緒に解決したい。
人が可能性を発揮できない環境=「貧困」。この致し方ない環境下にいる人をささえたい。可能性を広げていきたい、自分を含めて。
過去の産業社会では埋もれていた「発達障害」。ITの進化・社会構造の変化で浮き彫りになった「発達障害」。ソーシャルワーカーとして、彼らの可能性を広げたい、社会を変えていきたい

Q:やっとスタートラインに立った感覚?
まさに。自分の中で積み重ねてきたいろんな経験が、いまあやっと繋がってきた感覚。いうなれば「ワクワク」している

天職に出会うため、必要だったプロセス

寺戸さんはご自身の中に確固たるベクトルが見つかるまで、いわゆる「天職」が見つかりスタートラインに立つまで、いろんな経験を重ねてこられました。パニック障害を患ったり、致し方なく転職を重ねたり…。当時は想像を絶するほど辛くていらっしゃったと思います。
でも、結果的にいまその全てが糧になっている。もちろん、「つらい思いをしろよ!いい大人になれ無いよ!」という意味ではありません。ただ、辛くしんどい思いもいつかは実になる、無駄にはならない。寺戸さんが身を持って発せられたメッセージがいまこの瞬間、つらい思いを抱えている人たちに伝わるといいなと思っています。
そして、これからキャリアを考える誰かのヒントとなり、可能性が広がるキッカケとなれば、このインタビュアーを手掛けた者として嬉しく思います。

ではまた

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