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東京湾第二海堡に上陸してきました

日テレの人気TV番組「鉄腕ダッシュ」で登場、紹介されたことでも有名な東京湾に浮かぶ人工島、要塞跡の第二海堡。一般立入禁止の地区ですが、そこに上陸できるツアーがあるということで参加してきました。

ツアー概要ページ:【トライアングル×WAmazing Play 限定企画】「第二海堡」へいざ上陸!第二海堡上陸見学クルーズ

第二海堡とは?

東京湾防衛のために富津岬ー観音崎の間に明治時代からつくられはじめた3つの要塞島のひとつです。日清戦争前の明治22年から着工し、完成したのが第一次世界大戦が勃発した大正3年。

島好きとして見逃せなかった機会

子供の頃は港町で育ったこともあり、やはり島というものにはどうしても惹かれてしまう、ワクワクするものがあります。

そんな島好きが高じて、30代の頃には離島に住む30代のブロガーを訪問するというポータルサイトでの企画「ボクナリ:僕らの島生活」で、北は北海道の焼尻島から、南は鹿児島県の喜界島まで、6つの離島を訪問したりもしました。

ポータルサイトでの掲載は終了しましたが、下記にログを残しています。

僕らの島生活

そんな自分にとってはまたとない機会だったので、この企画を知ったときに迷わず参加申し込みをすることにしました。

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(本棚にある古い離島情報ガイドのSHIMADASは、この時代のものは全て島の手書きの地図が掲載されていて味わい深いです。中高時代はギリシャに住んでいたので、ギリシャの島の本もお気に入りです)

コロナ禍での最少人数での参加

とても魅力的な企画だったので、当初は友人を誘ってみたりもしようかなと考えたりもしたのですが、コロナ禍で緊急事態が発令される可能性や、ツアー自体もキャンセルとなる可能性も考えて、家族も伴わず最少人数のひとりで申し込み。

その後、緊急事態宣言が発令されましたが、ツアーもキャンセルとはならず、ひとりで参加してきました。なるべく不要不急の外出を自粛していきたいところですが、地域の経済活動への影響や、こうしたことを糧にしている人たちのことも考えたり。

また1回めの2020年4/6-5/25、2回目が1/8-2/7までの1ヶ月、3回めが4/25から延長され5/31まで、ということでこの期間、近隣県への移動も完全になくすのもなかなか厳しい面があります。(緊急事態宣言中としては、近隣県以遠にはまだ出ておらず、多くの皆さんと同様生活が一変しました)

とはいえ、現在増えているインド変異株がかなり感染性が強いことがわかってきましたので、今であれば違った判断をし参加をキャンセルしたかもしれません。結果としてツアー催行人数が25人以内であり電車が早朝の空いた時間帯での移動となることなども考慮して参加してきました。

横須賀からの出港

ということで前置きが長くなりましたが、横須賀三笠ターミナルから出発。(人数がそんなに多くないのにチケットに日付が印刷されているのってすごいな...と思ったり)

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とてもいい天気で、富士山がくっきりと洋上から見えました。ここまで晴れることもそんれほどないそうで、波があれると上陸できないこともあるみたいです。ガイドの方のリップサービスかもしれませんが、3回に1回くらい上陸できないことがあるそう。(実際、私が参加してきたのは5月3日でしたが、今月その後に開催された2回の別の日のツアーでは強風で上陸できなかったようです。天気が良くても風が強くてダメなことも)

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米軍横須賀基地のむこうの富士山。

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GW中一番といっていいくらいのいい天気でした。

そして目的地の第二海堡に。

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第二海堡からもはっきりと富士山が見えました。

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第二海堡上陸

こちらが島まで乗ってきた船。この船で25名ということで、かなり余裕をもったツアー催行人数でした。

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護岸の特徴的な間知石(けんちいし)の石積み。この技術は線跡にアメリカにも提供されたのこと。

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第二海堡は自由に歩き回ることができず、ガイドに従って移動していきます。ガイドの方は「エリック」という名札を下げていました。日本人の方です。エリックさんは、コロナ禍前から外国人のインバウンドツアー参加者向けにEnglish Nameを設定されていそうですね。

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10人のグループにわかれて周ります。

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こうしたアロエなどの植生は、鳥の糞や、種の飛来などで自生で増えたそうです。(後からでてくるごく一部の植物を除き)自然ってたくましい。

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第二海堡で一番標高が高い場所。砲塔観測台の跡があります。

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ここから振り返ると、第二海堡の灯台、タンカー、その向こうの富士山が一望できました。

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この団扇サボテンだけは自生ではなく、旧日本軍が植えたものだそう。いざというときの水分補給と食用にするため、だったようです。

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巨大な砲台跡

そして砲台跡へ。斜面にFORT No.2と描かれた跡が見えます。

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内部はこんな感じで、地下に壕や通路がありました。

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光ケーブル敷設注意の立て札が。ここにもきちんと来ているんですねw

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コンクリートとレンガの構造物。古いコンクリート構造の部分には鉄筋が入っていません。

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ここのレンガは小菅の刑務所(現在は東京拘置所がある)で作られていたそうで、刑務所レンガと呼ばれていたそうです。

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地下の弾薬庫跡。

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入り口横の窓部分がガラスで仕切られていて、明かりの火気が弾薬にいかずに内部を照らすような構造になっています。上と、下の穴は換気のためのもの。

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第二海堡の東京湾入口側はコンクリートが覆っていますが、東京側は、砲塔の裏手にあたり、攻撃を受けない側になるので、レンガ構造になっています。

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そう、ここはこうしたツアーなどを除いては立入禁止区域。横須賀海上保安部とありますが、住所は千葉県富津市になるそうです。いま自分は松戸市在住なので、県内ではありますが都道府県をまたいだ移動をしてしまっているので、言い訳にはならないですが...

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砲台の上の遺構。高射砲とか設置されていたのかな。

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こんなふうに案内版が設置されていったり、少しずつ観光地化の整備が進んでいるようです。まだ設置前の案内版も海堡内で見かけました。鉄腕ダッシュでオンエアされたときにはなかった気がしますね。

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灯台の味わいのあるドア。世界各地のいろいろなデザインを撮影するのが趣味なので、ここでもパチリ。

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今は使われていない桟橋。

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こんな案内のデザインも気になります。

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砲台の跡はやっぱりぐっとくるものがありますね(ない?)。

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水深12m、17年を費やして、ここに石を積み上げていった結果、この第二海堡が。

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第二海堡は飲食禁止で水分補給のみOKですが、ツアー参加者にはこのようなボトルがもらえました。

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帰りはニュースで報道された、フェリーを中止し横浜港に帰港していく途中の「にっぽん丸」に遭遇しました。

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猿島も裏手から眺めることができました。

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猿島にも行ったことがないので、一度行ってみたかったですが、猿島行きのフェリーのほうはかなり混んでいたこともあってやめました。それに猿島はBBQとか、レジャーアイランド的になっているので、一人で行くには...とも。コロナ禍が落ち着いて、人がひいてきたときにいってみたい場所です。(風などが強くて、第二海堡に残念ながら上陸できなかった場合にも、猿島だと行ける日もありそうですね)

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下船したときに三笠ターミナルの埠頭でみつけたマークがとてもかわいかったです。

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観音岬から第一海堡、第二海堡を一望。

横須賀に11時前に帰港したあと、夕方にテレカンの予定もあったので、まっすぐに自宅に戻ろうかなと思いましたが、あまりにもいい天気だったのと、ここしばらく外の空気にも触れていなかったので、観音崎まで少しだけ足を伸ばしてみました。

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観音岬の入り口は混雑していたのですが、少し奥に足を伸ばすと、人がとても少なかったです。岬の先端に映っているのが、こちらも鉄腕ダッシュで紹介された、戦中に潜水艦探知のソナーなどが設置されていた観音崎水中観測所跡ですね。

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観音崎の裏手のビーチは人がいなくて、ここだったら、何時間でも入れちゃいそうだな...と思いました。ここからは富津岬の先端、第一海堡、第二海堡を水平線上に一望することができ、しばらくずっとぼーっと滞在していました。

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観音崎から水平線上に見える第二海堡。(写真だと、うっすら線のようにしか見えないですねw)

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観音崎の入り口にある横須賀美術館もとても素敵な感じでしたが、中には入らず遅くなって人が混み合ってくる前に、早めに帰宅。状況が落ち着いたらまた来たいですね。

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ということで、密をさけながら、ツアー含めて4時間ほどリフレッシュしてきました。

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こちらのツアーですが、現在、こうした状況のため5月以降の開催については未定のようですが、状況がおちついてきたらまた定期的に開催されるようですので、興味がある人は時々チェックしてみてください。

ツアー概要ページ:【トライアングル×WAmazing Play 限定企画】「第二海堡」へいざ上陸!第二海堡上陸見学クルーズ

そしてGW中に、近くのブックオフでこちらの本を発見し、思わずジャケ買いしました。しばらくは読書中心で島を訪問したいと思います。

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こちらは2017年9月に、深セン・香港出張の合間に訪れた南Y島でのシーカヤック。また海で繋がっている場所に気軽に再訪できるようになれば。

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