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音と心の関係~脳波の役割~

日常を過ごす中で、音が心身に与える影響は大きい。深く感動する歌声や、ピアノの音、自然の音など、曲調や音源によってどんな違いが出るのか、そして結局、時と場合に適した音楽を考察したい。

そもそも、脳波とは

そもそも、脳波とはなにか。Javanovによると、意識レベルの活動源の枠組みとされている。つまり、ある脳波が出されているときに、意識や精神の状態がある程度決められるということだ。感情の起伏や、心のおちつき、緊張、イライラなど、自己の内面をある種つかさどるものだと考えてもらっていい。

脳波の種類

脳波は一般的に4つ挙げられている。

β(ベータ)波

最も一般的な脳波。通常の意識がある時に発現する。能動的なコミュニケーション、会話などと関連するしており、活発性、緊張、不安などの状態を作り出す

a(アルファ)波

リラックスした状態、精神的に安定した状態を引き起こす。

θ(シータ)波

まどろみ、深い瞑想時に発現するといわれている。また、集中しているときに発言することがある、いわゆる「ゾーンに入る」とは、θ波が介入している証だろう。

δ(デルタ)波

無意識状態であり、睡眠状況での脳波である。感動するときにも一定数発現することも知られている。

β→α→θ→δの順に意識→無意識になってゆくことが伺える。

研究概要

どんな音楽、曲が脳波にどのように影響し、最終的な心の状態に結びつくのかを知りたい。

今回参考にする研究は大妻女子大学の研究で、21~22歳の女子学生21人を対象に、JPOP、ロック、小鳥のさえずり、小川のせせらぎを聴かせた際の脳波の状態(機械による計測)、並びに気分の状態(アンケート)を調べた。

結果と考察

結果として、JPOP、ロックなどの強い印象を与える音楽にのみδ波が発現し、自然音ではα波やθ波長が優位に立った。このことから、自然音や起伏の少ない音楽はリラックス状態、そしてまどろみ状態を誘発することが伺える。一方で、激しい音楽、刺激の大きい音などを聴いた人からは眠っている状態と同じ脳波が計測されたのだ。意外と思う人もいるのではないだろうか。

ここでもう一度、先に挙げたδ波の説明を見てほしい。

δ(デルタ)波

・・・無意識状態であり、睡眠状況での脳波である。感動するときにも一定数発現することも知られている。

音楽で得られた脳波が感動を呼び起こしているのだとすると、感動と睡眠との関連はなんなのか。両者に共通しているのが、物事を理論的に考えず、無意識に依存している点だ。ここから、意識せずとも自然と心のゆくままに、つまり無意識に身をゆだねたいときには、強い印象を与える曲、激しめの音楽を聴くことをおすすめする

眠りたいとき、何を聞けばいい?

眠りたいときは、逆に意識に集中するべきだ。意識がなくなっていく過程をしっかり踏んでいくのだ。いきなりδ波を脳波に出しても寝られるわけではない。よって、β波→α波→θ波へ徐々に移行できるような音楽を聴くことが、睡眠導入に最適なのだ。自然音や、ピアノの音が効果的だ。そして、ある一定の時間経過後には音楽を切るタイマーを設定することを進める。脳波の状態が変わったタイミングにおいては、睡眠の妨げになりかねないからだ。


集中したいとき、何を聞けばいい?

集中力を高めたいときに最終的に行き着くべきところはθ波である。そのためにβ波→α波→θ波へ移り変わる音楽を聴くことを勧める。結局、睡眠導入の曲と同じようなものを聞くべきなのだ。(試験や発表などで集中しなければいけないとき、一度リラックス状態になることの重要性からもα波を通らなければいけないことが分かってもらえると思う。)

ただ、勉強に集中したいときは流し続けてもよいと考える。θ波にとどまることが重要であるからだ。

最後に

もちろん、今回の考察は、僕個人の考えによるところが大きいです。なので参考程度になればいいかと思ってます。最後まで読んでいただきありがとうございました。



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