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高井宏章 雑文帳

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徒然なるままに。案外、ええ事書いてます
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2022年5月の記事一覧

稀有な書き手による、生涯に一冊だけ書ける本 『ウナギが故郷に帰るとき』

稀有な書き手による、生涯に一冊だけ書ける本 『ウナギが故郷に帰るとき』

どんな人でも、ある程度の年齢になれば、一冊は本が書ける。自伝だ。
退屈な自分語りに終わるか、興味深い本になるかは、その人の歩みによるだろう。
『ウナギが故郷に帰るとき』は後者のなかでも、極めてユニークな傑作だ。

謎に満ちたウナギという生物を追う人類の歴史と、著者の子ども時代のウナギ釣りの思い出が交互に差しはさまれる構成に、読者は最初戸惑うだろう。

地理としては大西洋から欧州大陸全域、時間軸はア

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「打率7割オジサン」が迷惑なワケ

「打率7割オジサン」が迷惑なワケ

長年の持論を手短に。
オジサンは「何かを判断する人」の意です。
オバサンでも良いし、年齢も関係ない。
オジサンにありがちなので、自戒を込めたタイトルです。

スーパーマンの落とし穴「打率7割」は立派です。すごい。
世の中は複雑です。何かを評価したり、決めたりするとき、凡人の打率は余裕で5割を切ります。
凡人の私は専門の経済・金融関係でも打率7割ぐらい、それ以外では甘く見て3割、苦手分野なら1割にも

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