見出し画像

#9 ゲームは遊びじゃ終わらない① ~「水滸伝」が教えてくれたこと~

コーエイテクモの1980年代の歴史シミュレーションゲーム「水滸伝」をご存じでしょうか?
私は子どもの頃からそれはそれはハマっていて、現在流通しているSteam版だけでプレイ時間実に229時間というログが残っています。
1日8時間やったとして丸1か月このゲームに費やしたことに…恐ろしい。

しかしこのゲームはよくできていて、一生遊べる面白さ。
おまけに色々なことを考えさせられたので、ちょっとここで語りたいのです!

「水滸伝」ってこんなゲーム

水滸伝とは

言わずと知れた中国4大奇書のひとつ。あらすじはこんな感じ。

時は12世紀、宋王朝・徽宗(きそう)皇帝の御代、政(まつりごと)は汚職にまみれ、無辜の民が悪徳官吏の指先ひとつで貶められる世の中となっていた。
そんな世を正し、天に替わって道を行うことを是として集いし豪傑たちがいた。その数、実に108名、籠る塞(とりで)は梁山泊(りょうざんぱく)。

はじめはせいぜいゴロツキだった豪傑たちは、互いに戦い、認め合ううちに、次第に運命の糸に引き寄せられて大きな戦力になっていく。
そんな彼らに、皇帝の傍に侍り甘い蜜をほしいままにする奸臣たちの毒牙が迫る。果たして彼らの戦いの行方は…!?

このゲームは、そんな水滸伝の世界観を表現したもので、プレイヤーは魅力的な登場人物(好漢)になって、奸臣・高 俅(こうきゅう)を倒すのが目的です。

ゲームの魅力①とにかく難しい

慣れないと、あっという間にゲームオーバーになります(笑)。
どうしようもないわ、この状況…という場面からスタートすることもあり、そこからどう逆転していくかが、このゲームの醍醐味でもあります。

ゲームの魅力②タイムリミットがあってダレない

史実では西暦1126年に宋の皇帝が女真族に拉致・殺害されるという「靖康の変」が起き、宋は滅亡するのですが、ゲームでもそれが起こります。1126年12月が終わると強制的に靖康の変が発生し、それまでどんなにゲームを進めていようとゲームオーバーとなります。
この、タイムリミットまでに目的を果たさなければならないという緊張感が、ゲームを最後まで盛り上げてくれます。

難しいキャラでクリアする方法(前編)

クリアが一番難しいキャラクター(個人的感想)

選択できるどのキャラクターもそれぞれ癖があるのですが、やりこんだ感想としては、最も難易度の高いキャラクターはシナリオ4の「李応」だと思います。

まず、キャラクターの能力があまり高くない。戦いでモノを言う「腕力」は周りの競合勢力のキャラクターと比べ見劣りするし、仲間づくりに影響する精神能力値も微妙に低い困ったちゃんです。

第2に、周りがとにかく強すぎる。周りに比べ、李応の勢力は圧倒的に貧弱&貧乏。味方の数も一人しかいない。お隣さん(宋江)とこには強者(武将のようなもの)が29人!小者(兵士)の数も10倍!ズルくない!?

他にも筋肉バカの魯智深(ろちしん)や、作中で梁山泊を苦しめた曽塗(そうと)、妖術使いなのに腕力も強い樊瑞(はんずい)など、手ごわさで言ったらどいつもこいつも大同小異。

李応とそれに隣接する勢力の初期値

こんな列強に囲まれて、いつ攻め込まれるかとヒヤヒヤしながらゲームを進めることになるのです。

さてしかし、こんな絶望的なスタートであるにもかかわらず、李応でクリアする方法は勿論あります。

オススメの方法は2つあるのですが、上述したように、この状況をどう打破するか、あれこれ試行錯誤するのがこのゲームの醍醐味。遊んでみたい方は、ここで読むのを止めて、プレイしてから次回にどうぞ!(続く)



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?