2020-7-12 日記. ベンチャー企業の研究者: 高等教育の価値はどこにあるか.
一度研究室の機能をインターネットでどこまで代替できるかを書いたことがある.
そこからもう少し抽象度をあげて, 高等教育つまり国際標準教育分類で言う所のレベル5以上の区分についてだ.
前回のnoteでは, 研究室の機能だったが,
ミネルバ大学という講義をオンラインで行う全寮制の大学が存在する. グループワークがメインで, 学生は国内外にある国際拠点でそれぞれ過ごすことになる.
注目を浴びているが, どれほどの人材が輩出されているのかは私はまだわかっていないが, この流れは加速していくだろうと思っている.
ミネルバ大学では必ずしも専門的なものを学ぶ課程ではないようで, 徹底的に学び方や問題解決能力を学ぶようだ.
一般に, 高等教育では, 2つの役割があると思っている.
専門内容やテーマを設定し, 自分で問題の提案と解決を行う.
幅広い歴史や問題解決一般の教養を身に着ける.
この専門内容やテーマの設定が, 世界レベルで新しいのか, その解決方法は多くの場合個人でなされたかどうかが修士課程や博士課程と, 学士課程との違いになっている.
しかし, 実践を伴う問題解決は実世界でも数多く存在しており, 在学中のインターンやビジネスで問題解決能力を学ぶことができる.
現在の高等教育, 大学教育が担うことができる内容を整理しておきたい.
1. 専門的な内容を発表し, 専門家からアドバイスをもらうことができる
2. 専門家と協力し, 研究を実行する能力を身につける
3. 同じ専門の仲間や専門家と繋がることができる
4. 大学というブランドを利用することができる
5. サークルやクラブ活動など専門家以外のコミュニティ機能を作る
6. 所属感的な機能. 自分はこのコミュニティの一部だと感じることができる.
これらぐらいだろうか.
ある意味で言えば, これらを大学以外の場所で代替可能であれば, 大学が大学である必要は無くなってくると思っている.
1.-3.の実行機能みたいなのは代替可能だが, 4.と5.と6.のようなところはまだまだという気がする.
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ベンチャー企業の研究者日記
研究について日々考えていること、ベンチャー企業で働いている中で研究とビジネスの関連性について気づいたこと、人生について考えていることについ…
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