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でこぼこキャリアを振り返る

新卒一括採用を無視

フリーター→工作機械メーカー営業→中古車情報誌の営業兼カメラマン→半導体業界誌記者→経済誌記者→フリーランス(いろいろやる予定)

これが自分の歩んできたキャリアパスです。なんでこうなったか友人のキャリアカウンセラーに話したところ

「すごく一貫性のあるキャリアを歩んでるね」

と言われました。

いや、業界誌記者から経済誌記者は何となくわかるけど、結構むちゃくちゃじゃん? と自分では思うのですが、

後付けっぽい理由含め、転職したときの事情やら心情やらを話すうちに

まぁ言われてみればそうかもしれん、と思ったりしました。

学生時代はリクルートスーツを着て就活する同級生たちを横目に、あの落合信彦センセイの『狼たちへの伝言』 などに影響されておりました。落合センセイと言えば、アメリカ留学後オイルマンとして活躍し、国際ジャーナリストに転身。アサヒスーパードライのCMに出て空手の黒帯で、今をトキめくあの落合陽一氏の父親という漢(オトコ)の中の漢なのでした。

そんな頭悪い純粋な気持ちを持っていたものだから

「アメリカ留学して学位取ったらカッコいいかも。就活してる同級生たちに“狼は生きろ豚は死ね”とか言えちゃうかも」

というふざけた理由でせっせとバイトして留学費用を貯めて、気付けば卒業するころには26歳。

「そろそろ働かなきゃマズイ」

いわゆるモラトリアム期間を吐くほど満喫したものの、特にやりたい仕事もなく、でも滞在費用がなくなった際に借りた金も返さなアカンし、どうせなら海外進出に積極的で英語を使って仕事ができそうな会社にするかと、最初に受かった機械メーカーの営業職につくことに。

ただ、確かに工場のグリースの匂いや配管が並ぶ絵面フェチではあったものの、機械そのものが好きだったわけでも、営業がしたかったわけでもないため、メチャクチャ嫌になり2年で辞めました。

「書く」仕事を求めて

このころになると、薄ぼんやりではありますが「文章書いて生計立てたいなぁ」などと思うようになりました。書く作業が意外と得意なのは自覚していて、営業成績が悲惨でも報告書の出来は褒められることが多かったりしたからです。そういえば、学生のころ死ぬほど時間がかかった修士論文も、「調べる」「書く」の作業自体はそれほど苦にならなかった記憶がありました。

そこで、大手新聞社を何度か受けてみたのですがあえなく全て撃沈。ちなみに1社からは最終面接終わって健康診断で血まで抜かれたのに落とされるという悲劇も味わいました。

既に28歳だし、メディアに潜り込まないとどうにもならん、ということで、実家のある福岡で立ち上がったばかりの中古車情報誌の編集部に業務委託として参加(今風に「ジョイン」って言いたいけど当時そんな言葉は存在しなかった)。

仕事内容は中古車展示場の車を当時の重たいデジカメで一台ずつひたすら撮影しまくって、車のスペックをソフトに打ち込み、ついでにヤ〇ザみたいな店主相手に誌面営業もするというもので、3日徹夜もザラ。さすが元祖ブラック企業R社の本領発揮とも言える過酷なものでした。

「このまま続けても書く仕事に繋がらんな」と、そこも2年で終了。この時30歳。

今と違ってネットが発達していなかったので、就職情報誌を片っ端から調べて、記者を募集しているメディアに履歴書を出しまくった結果、東京の弱小出版社に何とか潜り込めました。

半導体業界という糞マニアックな世界ではありましたが、やはり「書く」作業は水が合ったのと、海外出張に結構行かせてもらえたりと、楽しみが多かったため、それまでで一番長続きしました。

しかし、残念なことに最終的には経営者と対立して酷い喧嘩をしてしまいます。社長から日々繰り返される執拗なパワハラの中、再び転職活動をすることになるのですが「どうせなら半導体業界だけじゃなくて、もっと広い業界を手掛けたい」と考え、ビジネス系メディアにひたすら履歴書を送りつけました。で、拾ってもらったのが老舗経済誌の編集部でした。結果的にそこで15年過ごし今に至ります。

「書く」を活かしながら次へ

まだまだ到底達人の域には達していないものの、長年ひたすらアホのように人に会い、記事を書いてきたことで、この分野である程度の実力はついたのかなぁと思います。これからは違うステージへとまた進む予定なのですが、それはまた別の機会に書かせていただきます。

で、結局自分のキャリアパスを振り返って一貫していたのは何かと言えば

●やってみて楽しくなかったらすぐに辞めた

●違和感や欲求に忠実だった

●楽しくない仕事の中でも「苦にならない要素」を見つけていった

●「苦にならない」から「楽しい、やりたい」に昇華できる方向に向かった

などとまとめるとカッコいいのですが、冒頭のキャリアカウンセラーが言った一貫性の意味はちょっと違ったようです。

「アメリカ留学して、英語もちょっと喋れて、書く仕事に就いてって、

なんか、オマエの人生ってスケールの小さい落合信彦みたいじゃね?


俺の人生の軸は、結局そこ?(ついでに空手もやってます)





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