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マネジメント未経験のメンバーをマネージャーへ育成する時に気をつけること

自己紹介

はじめまして。
まずは自己紹介をさせてください。

株式会社グッドパッチのクライアントワークを行っているDesign DivでPMグループのマネージャーをしてます長岡と申します。
業務内容としてはプロジェクトマネージャー13名が所属するグループのマネジメントをしています。PMグループ全体の戦略策定、目標設定、メンバーが担当しているクライアントワークのプロジェクト管理、チームビルディング、ピープルマネジメント(1on1、評価)などなどマネジメント業務を行っています。
グッドパッチのプロジェクトマネージャーについて詳しく知りたい方は、下記をご覧ください。


また、現在副業で株式会社EVeMにも関わらせていただき、認定トレーナーとしてマネジメントに課題を持たれている企業さまに対して法人向けベンチャーマネージャー育成プログラム「ベンチャーマネージャーの型」をインストールする活動も行っております。


さて、2021年もあっという間に12月となり、1年を振り返るということで、今回「マネジメント」をテーマに1年を振り返る「マネジメントアドベントカレンダー2021」に参加させていただきました。
錚々たる面々の中で大変恐縮ですが、どうぞよろしくお願いいたします。

こんな人に読んで欲しい

マネージャー育成は、いろいろな方の悩みだと思います。
組織が拡大していけば、それに合わせてマネージャーも育成していかなければいけません。
私自身もこれまで上司や人からマネジメントについて教えられた経験はほとんどなく、見よう見まねでやってきました。
マネージャー育成についても過去には色々と失敗もしてきました。
そんな自身のマネジメントをあらためて確認・見直すためにも、昨年株式会社EVeMでベンチャーマネージャーの型を学ぶことにしました。

現在はその学びを生かして、EVeMで認定トレーナーとしてマネジメントについて課題を抱えている企業さまへベンチャーマネージャーの型をインストールしたり、グッドパッチの新任マネージャーを育成するということをやってます。
それらの経験から、今回はどのように育成するとよいかについてお話ししていきたいと思います。
これからメンバーをマネージャーへと育成する人に少しでも参考にしていただけたらと思います。

前提として

ここではマネジメント未経験のメンバー=新任マネージャーという定義でお話しさせていただきます。

なぜマネージャー育成は難しいのか

過去の育成失敗体験

私の過去の失敗体験の話をさせていただくと、はじめて新任マネージャーを育成する際に、何も考えずにいきなり全ての業務を任せていました。
もちろん任せた後もサポートやフォローアップは行なっていましたが、当時を振り返ると十分ではなかったと思います。
これまで経験のない業務については最初からできるはずもなく、できないことに対して1on1で厳しくフィードバックしたりしてました。
その結果、そのメンバーはマネジメントする自信をなくし、当初抱いていた意義やモチベーションも下がり、完全に自信を喪失し、数ヶ月後にマネージャーを離れるという選択をすることになりました。そのメンバーにスキルがないことが原因ではなく、私の育成力がないことで招いた事態でした。

できなくて当たり前

今思い返せば、できなくて当たり前。マネジメント業務のことを知れば知るほど、その幅の広さや奥深さを実感。メンバーができないことを嘆くよりも、よっぽど一緒に考えたり、一緒に手を動かしたりして経験を積ませ、少しでも自信につながるアクションを取っていた方が有意義な時間だったなと思い反省しています。

マネジメントはジョブチェンジ

その失敗体験があってからは、マネジメントは初めて行う人からすると、これまでの実務からはあまり関係のないスキルや業務を理解し、新たに経験を積まなければいけないということ。つまりジョブチェンジすることに近いという認識を持つようになりました。

下記は、未経験だと思われるマネジメント業務の一例
・組織の戦略(目標・方針・KPI・重要アクション)を決定する
・採用など組織の体制を構築する
・チーム運営に必要な会議体など推進システムを構築する
・メンバーを育成する(ティーチング、コーチング、フィードバック)
・メンバーの個人目標を設定し、評価する など

実務に関する知識や経験は十分でも、マネージャーとしてチームの戦略や方針を策定する人を動かす育成する評価するという経験はほとんどありません。大前提としてその認識を持った上で育成・サポートを行なうことをおすすめします。

今の業務に近いことから経験させる

カッツ・モデルを元にマネジメント業務を整理

ご存知の方もいらっしゃると思いますが、組織マネジメントや人材育成において「カッツ・モデル」という管理職の階層に応じて必要な能力が整理されているフレームワークがあります。

▲ カッツ・モデル「マネジメント・管理職に求められるスキル」

※今回のテーマでは、カッツ・モデルについて詳しくは触れませんので、詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

カッツ・モデルを元に具体的なマネジメント業務についてマッピングしてみると新任マネージャーに求められるスキルが可視化されると思います。
こう見ると、ヒューマンスキルやテクニカルスキルの比重が高いことが分かります。

▲ カッツ・モデルを元にマネジメント業務をマッピング

ヒューマンスキルやテクニカルスキルに関連する業務からやらせてみる

いきなりコンセプチュアルな組織の戦略策定や目標設定、体制構築などはさせず、まずは経験を生かせるテクニカルスキルの業務管理や業務遂行支援、ヒューマンスキルの1on1やチームの戦力把握、チームビルディング、アサインメント、目標達成支援などのマネジメント業務からチャレンジさせてみるとよいのではないでしょうか。

重要度が低い業務から経験させる

▲ マネジメント業務の重要度マッピング

他には、組織の状態やフェーズに合わせてマネジメントの重要度が低い業務から経験させてみるとよいと思います。
いきなりマネジメント業務の重要度が高いものを任せても上手くいかず、最終的に巻き取ってしまったという経験をお持ちの方も多いと思います。任せても安心できる重要度が低い業務から経験させてみることをおすすめします。

マネジメント業務の重要度を可視化・整理する

上の重要度マッピングを使って、現在の組織の状態やフェーズに合わせてマネジメント業務をマッピングして整理してみてください。

例)
・チームの従業員エンゲージメントが高い状態なので、1on1やチームビルディング、チーム運営の業務から経験させる
・売上も順調に伸びており成果も出ているので、チーム目標を達成するための方針やKPI、重要アクションアイデアを一つ考えて推進してもらう

▲(参考)マネジメント業務マッピング例

マッピングすることで、どの業務から経験を積ませるか具体的にイメージできると思います。

重要度が高く経験がない業務については、自身でマネジメントする

当たり前のことかもしれませんが、目標設定や戦略策定、体制構築など売上や成果に直結するような重要な業務については、新任マネージャーも経験がないため、いきなり任せるようなことはせず、自身でしっかりと関与・マネジメントし、経験を積ませてから徐々に権限委譲を行い、任せられる状態を作りましょう。

まとめ

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
今回は未経験のマネージャーを育成する時に気をつけることとして記事を書かせていただきました。
少しでもこれから新任マネージャーを育成していく方の参考になれば嬉しいです。
最後に株式会社グッドパッチでは、デザインの力を証明したい人を募集しております。

プロジェクトマネージャーも絶賛募集中です。興味のある方は、カジュアル面談でも構いませんので、メッセージをください。


また、株式会社EVeMでは認定トレーナーを募集しておりますので、これまでのマネジメント経験を生かし、日本のマネジメントをアップデートしたいという方は、ぜひ応募してみてください。


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