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【30EGGS】靴下×デジタル技術でストレッチを習慣化(横山セイミツ)

今回は30の卵のうち、「横山セイミツ」をご紹介します。

横山セイミツは明治2年に創業。針・ワイヤー・ピン製造加工技術を持つ歴史あるものづくり企業です。
カープグッズをはじめ、新商品企画開発にも力を入れています。

そんな横山セイミツは常にアップデートを意識し、「ビジネス実験部」にも参加。
ヒントを得たことで今回のD-EGGSにつながっていきます。
前回取材した記事はこちら↓

起案内容

Interview

代表取締役の横山宗治さんに、前回の取材以降の動きなどを伺いました。

D-EGGSに応募した経緯を教えてください。
そもそもストレッチソックスの最初の設計としては、消費者向けではなく事業者向けのBtoBでした。
ストレッチソックスが必要な場所はどこかと考えたときに、リハビリテーションの分野やスポーツアスリートのけが予防・スキルアップはもちろん、宿泊施設にも向いていると思いました。
出張で歩き回って足が疲れた方に、ビジネスホテルなどで提供できるのではないかと。そういうところを中心に展開していこうとしていたときに、D-EGGSがリリースされました。
ストレッチソックスでD-EGGSに挑戦しようとするなら、BtoBではなく、BtoBtoCとD2C向け戦略になると考えました。ストレッチソックスというプロダクトありきのアプリだからです。
今回は30~50歳代の「運動したほうがいいと分かっているけどやっていない」人たちに向けた実験になります。

D-EGGSを通してどのような実証実験を行いますか。
ひとつは、ストレッチの習慣化をサポートするアプリを開発します。
ストレッチソックス自体はアナログのど真ん中をいくプロダクトで、そこからDXにつながるアプリ開発は、実証実験の大きなポイントです。

実証実験の2つめの軸はモニタリングです。今後のマーケティングのためにも、定量的なデータを得ることを目指しています。
これに関連して、クラウドファンディングにも挑戦しようと思っています。テスト販売や資金調達という目的ではなく、私たちのビジョンやそのための設計を知ってもらうこと、さらにそれをどれだけ評価してもらえるかということを計ることが目的です。
クラウドファンディングによって、たくさんの人にソックスを試していただき、データ収集も行います。

ストレッチソックスはアナログな発明だからこそ、他社から真似もされやすいと思います。知的財産権も取得していますので権利侵害をされるのは困りますが、でも結果として転倒する人が少なくなるのなら、多少真似されることは構いません。
今回のクラウドファンディングでは、私たちのビジョンとオーソリティを伝える機会にもしていきたいと思っています。

たくさんのモニターを集めるのは苦労しそうですが。
多くの人は「運動したほうがいい」ということは分かっているけどスイッチが入らない状態。モニターをお願いした人たちには、ストレッチソックスがそのスイッチを入れるきっかけになりそうと分かってもらえるからか、皆さん協力的ですね。
一時、モニターをやってみたいという人が集まりすぎたこともありました。

実証実験に向けて苦戦していることは…思い当たりません(笑)。
アプリ開発にしても初めての試みなので、用語もなにも分からずまず検索することから始まります。
しっかり理解してから進めたい質なのでひとつひとつ時間はかかりますが、でもそれさえも「なるほど!」と新しい発見の連続で、苦戦しているという感覚はありません。

仕事を楽しんでいらっしゃるように見えます。
どちらかというと、自分よりも周りの人が楽しめるようになるといいなと考えていますね。
でもそれさえも私の視点での考えなので、本当にフラットに考えたくて、社内のヒエラルキーをなくして、上司・部下という関係性のないホラクラシーを取り入れています。私のことも「社長」などではなく「宗治さん」と呼んでもらっているんです。

働く時間は人生の大部分を占めていますので、この時間を価値のあるものにしたい。例えば仕事で使う安全靴ひとつとっても、多少高価でも丈夫で疲れにくいものを支給しています。
働いている間に不健康になるなんてことはあってほしくないし、ガタガタのデスクでいい仕事はできません。仕事は、人がいなければ何もできませんから。

今は、15年前にはできなかったような新しい事業が、ものづくり企業でもできるようになってきています。
「ひろしまサンドボックス」もそのひとつですが、こんなチャレンジができるなんて、やりがいもあるし楽しくなったなと感じます。

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