会社の目的の再定義に関する宣言 Business Roundtable, Aug.19, 2019
Business Roundtable redefines the Purpose of a Corporation to promote 'an
Economy that serves All Americans', Aug.19, 2019 2022年11月12日閲覧 抄訳
ビジネス・ラウンドテーブル(訳注 米国の有力な経営者団体)は会社の目的を「すべてのアメリカ人に奉仕する経済」を促進することにあると再定義する 2019年8月19日
株主第一主義から離れすべてのステークホルダー(利害関係者)への献身を内容とするものに宣言は更新された。
ワシントン:ビジネス・ラウンドテーブルは、本日、181名の最高経営責任者CEOsに署名された会社の目的についての新たな宣言を発表した。そのCEOたちは、彼らの会社を、顧客、従業員、供給者、地域社会そして株主というすべてのステークホルダーの利益benefitに向けて先導することを誓約している。
1978年以来、ビジネス・ラウンドテーブルは折々にコーポレート・ガバナンス(企業統治)原則を発表してきた。1997年以来、発表された記録の各版は、会社は原則として株主に奉仕するために存在するという株主第一主義を承認してきた。(しかし)本日の発表とともに、新たな宣言が、過去の宣言に置き換えられ、会社の責任の新たな基準の説明となる(outlines)。
「アメリカン・ドリームは生きているが、不安定になっている」とJPMorgan Chase & Co.の議長兼CEOであり、ビジネス・ラウンドテーブルの議長であるJamie Dimonは述べた。「主要な雇用者は、彼らの労働者と地域社会とに投資している。というのは彼らは、それが長期的に成功する唯一の道だということを知っているからだ。これらの現代的な原則は、すべてのアメリカ人に奉仕する経済を推し進めることを続けることへの、ビジネス界のゆるぎのない責任感(commitment)を反映している。」
「この新たな宣言は、今日会社が運営されることが出来る、また運営されるべきやり方をよりよく反映している」とJohnson & JohnsonのCEO兼議長であり、またビジネス・ラウンドテーブルのコーポレート・ガバナンス委員会の議長であるAlex Gorskyは付け加えた。「それはCEOたちがすべてのステークホルダーの必要に応じることを本当に約束したときに、我々の社会を改善する上で会社が演じる本質的役割を支持している(affirms)。」
(中略)
会社の目的についての宣言
アメリカ人は、各人が仕事への精励と創造性を通じて成功が許され、意味があり尊厳のある生活に至ることが許される経済を享受する権利がある。我々は、自由市場システムが、良い仕事、強力で持続可能な経済、健康な環境、そして、すべての人にとっての経済的機会を生み出す最良の手段だと信じる。
ビジネスは経済において、仕事を生み出し、変革を強め、不可欠な(essential)財とサービスを提供する重要な(vital)役割を演じている。ビジネスは、消費者向け製品を製造販売し、設備や輸送手段を製造し、医療を供給し、エネルギーを生み出し配送し、経済成長を支援し、金融・通信・その他サービスを提供している。
我々の個々の会社は自身の法人の目的に奉仕するが、我々は我々のステークホルダー全員への基本的責任感(fundamental commiment)を共に分かち合う。我々は以下を誓約する。
・我々の顧客に価値を届ける。我々は顧客の期待に応じるだけでなくそれを超える道を先導するアメリカの会社の伝統をさらに前進する。
・従業員に投資する。これは彼らに公正に償うことから始まり、重要な便益benefitsをもたらす。これはまた、訓練と教育を通じて、彼らを支援することを含む。それは急速に変化する世界のために、新たな熟練を開発することにつながる。我々は、多様性と内的包摂、尊厳と尊敬を強化する。
・我々の供給者と公正かつ道徳的に取引する。我々は良きパートナーとして大小の他の会社に尽くす、彼らは我々が課題に応じる上で我々の助けとなる。
・我々が働く地域社会を支援する。我々の地域社会の人々を尊敬する、我々のビジネスを通じて(環境を)維持できる方法を受け入れることで環境を守る。
・資本を提供することで、会社が投資・成長・革新することを可能にしている株主のため長期的価値を生み出す。株主に透明性と意味のある対話(engagement)とを誓約する。
我々のステークホルダーはそれぞれが不可欠(essential)である。我々の会社、地域社会、そして我が国の将来の成功のため、我々は彼ら全てに価値を届けることを誓約する。