13. 目標管理制度の歴史⑥ よくあるMBOの誤解
残念ながらMBOは日本で誤解されて広まっていると言えそうです
MBOってノルマだよね
MBOって期末に上司から詰められるやつ
みたいな、典型的な誤解がありますね
そんな私自身も誤解していました
さて、ドラッカーが提唱したMBOとは何であり、何でないのか見てみましょう
ドラッカーのMBOって最高なので、ぜひ取り入れてくださ〜い♪
と言いたいわけでは無く、、
そもそものオリジナルのドラッカーが提唱したMBOとは何なのかぐらいは、わかった上で、自分の企業にあった目標管理制度を運営したくないですか?
そのために、調べてみました
パワポ1枚サマリー
私がこの考え方を初めて聞いたとき、一番衝撃を受けたのは、Self-control(自己管理)の部分です
MBOとは、立てた目標に対して到達度を評価して、人事考課・ボーナスへ反映するための人事制度と思っていましたので
点数付けさられる制度、それがMBO♪
なぜ達成できないんだ?と詰められる制度、それがMBO♪
契約とれるまで東京に帰ってくるな、それがMBO♪
私が20代-30代前半のころは、そんな風に思っておりました
でも、ドラッカーはそんなことを言っておりません
目標を立てることで、より自律的にゴールに向けて動くようになる、
そしてチームとして成果を出せるようになる
それは、組織運営でありマネジメンの考え方であり手法なのだとドラッカーは言ってます(私の理解では)
自分はマネジメントのことを全然わかってなかったなと反省して落ち込んだのを覚えてます。さすがドラッカー先生
目標設定とその達成度の評価ばかり目が行きがちですが、本当は自律的に目標を管理し、到達しようと自分で努力、工夫する過程や、上司をはじめ周囲のサポートも重要にしています
とはいえ、目標はやっぱり大事
話がずれますが、、
私が学んだ組織開発の文脈では、よくゴールが大事だと言われており、GRPIモデルと言ってることは近いなぁと思いました
その中でもBeckhardのGRPI(グリッピー)モデルは、わかりやすいので、よく引用されております
南山大の中村和彦先生の著書、『マネージャーによる職場づくり 理論と実践』でも紹介されているモデルです
実務界でも、HR界では有名なこがねんさんのnoteでも取り上げられておりますので、ご覧になってください
簡単にいうと、GRPIとは
G:Goal 目標・ゴール
R:Role 役割
P:Process 手順(仕事の進め方)
I:Interaction 関係性・関わり
まずゴールを握って、役割を決めて、手順があって、そして最後に関係性が大事だといっです
目標がないと、どこへ向かうのか迷子になっちゃいますよね
ドラッカーも、目標を設定する重要性に注目し、体系化してマネジメントとして取り入れたことが、実務界でこれだけMBOが広がった理由でしょう
目標が大事なのは言うまでもないですが、目標を設定したらOKという簡単なものでもないので、他の要素も大事です
MBOのいろんな要素
MBOは、目標を設定することだけではないですね。他にもどういう要素が重要なのでしょうか?
自律的に動く
自己管理
上司と部下のコミュニケーション
達成度の定期的な確認、評価
目標達成のため、上司は部下を支援
これって、マネジメントそのものと思いません?
っていうか、ドラッカー先生はManagement by Objectives and Self-contorlって言ってました
Managementを目標設定と自己管理によって行う
その原理、原則を目標という視点から提示したのがMBOというフレームワークではないでしょうか
自立型組織
話がMBOから、どんどんずれていきますが、GRPIと自律型組織については、こちらのグロービス社のサイトが一番詳しくまとまっているのでご紹介して、この記事をおわります
次回は、ドラッカーのMBOのより具体的な点を掘り下げてみます
最後までお読みいただきありがとうございました
参考文献
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