17. なぜ目標を設定するのか? 目標設定理論 (Goal-setting theory) 1
前回は、目標は方向付けのために行うことを説明しました。その背景となる理論が、その名も目標設定理論 (Goal-setting theory)という、そのままの名前の理論があるので、簡単に紹介します
目標が大事
ロックとレイサムの目標設定理論は、明確で挑戦的な目標がパフォーマンスを向上させるとする理論です。非常に多くの実証研究で示されており、その両先生が35年の実証研究をまとめた論文があるので、それに従って要約しました。
偉大な先生方がまとめてくださった膨大な研究結果に基づいて、現場の人間が実務へ活かせることは
ベストと尽くせといっても、人はベストを尽くさない
目標は具体的に設定すること、パフォーマスのバラツキをへらすことができる
難しい目標ほどモチベーションが向上する、安易な目標設定に流れそうなときは、上司はきちんとガイドする
あまりにも無理ゲーだと、不正事件を起こした企業もたくさんあるので要注意(なお、不正事件には、無理ゲーな目標だけでなく、組織文化など他の要因も言われてます)
目標以外も大事
目標が大事ってことはわかりました
難しめで、具体的な目標を持てばいいんでしょと思うかもしれませが、それだけではダメですよというお話です
私はサラリーマンなので、あくまでも実務で活かせるように、目標以外に大事な要素を2つに絞りました
それは、コミットメントとフィードバックです
実務で簡単に実践できるように、目標設定から評価を行うまで、時系列にそって、いつ、何をすればいいのか?を、私なりにまとめました
この中に、コミットメントとフィードバックの要素が含まれています
何がコミットメントとか、フィードバックはいつするの?とか余り気にせずに、なるほどなと思うものが1つでもあれば、実践するのはいかがでしょうか?
次回は、これらの各ステップにおける重要な点について書きたいと思います
最後までお読みいただきありがとうございました
参考文献
Locke, Edwin A., and Gary P. Latham. "Building a practically useful theory of goal setting and task motivation: A 35-year odyssey." American psychologist 57.9 (2002): 705.