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「賃貸」vs「持ち家」論争は意味がない!

サラリーマンのための投資戦略(9)】
このマガジンでは、サラリーマンが「信用資産=お金を借りる信用力」を活用して「年収の10倍以上の資産」を作るための方法を解説しています。

マガジンに記事をまとめています。➡【サラリーマンのための投資戦略】

「賃貸」vs「持ち家」論争 

私達は「家を買おうかな…」と考えた瞬間から、「賃貸」vs「持ち家」という言葉を意識するようになります。今回はこの論争を「信用資産」を活用する視点から考えてみたいと思います。

1、一緒に暮らす家族の人数は、増えたり減ったりする!?

結婚したばかりで、家族が将来何人になるのかを正確に予想できる人はいません。晩婚化が進む昨今では、将来の家族の形が、30代になってもまだ想像できないという方も多いと思います。

一方で、「住宅ローンは定年まで返したいし、毎月の支払いも無理のない範囲にしたい」と考える人が多いので、サラリーマンの多くは定年までの年月を逆算して、30代のうちにマイホームを買う決断をせざるを得なくなります。

そして、その時点で一番可能性の高い家族構成に合わせてマイホームを購入し、30年近いローンを組むのですが…

◆比較的早いタイミングで2LDKのマンション買ったが、その後、家族が増えてしまい住み替えが必要になってしまった。

◆子供多く、郊外に広い一軒家を買ったが、子供が巣立ってしまうと夫婦2人では広過ぎて持て余してしまう。

◆老人ホームに入居するのでマイホームを売ることにしたが、郊外にある築古の一軒家なので売却が進まず苦戦している。

こんなことがよく起こります。

2、マイホームも、いつか売却する可能性があると考えるべき

家族の住む家は、賃貸であれ持ち家であれ、家族にとって必要なスペースが過不足なく用意されたものであるべきです。

一方で、「賃貸」vs「持ち家」の論争は、一度「持ち家」を買ったらずっとそこに住み続けることが大前提になっています。

実際には、マイホームを購入した後も、必要に迫られて住み替えたり、売却する可能性があると考えておくべきではないでしょうか?

「信用資産」を活用して不動産投資をしようと考えるなら、お金を産まない「消費=マイホーム」ではなく、お金を産んでくれる「投資=賃貸物件」に活用した方が、早く資産を増やすことが出来ます。

それでも、住宅ローンを組んでマイホームを買うことが家族の幸せにつながるのであれば、マイホームを買う選択もありだと思います。

ただし、最初に買ったマイホームに一生住み続けると決めつけないで、いつの日かマイホームを売却する可能性があると考えておいた方が良いでしょう。

3、マイホームを買うときに、考えておきたいこと。

マイホームは「将来売却する可能性がある」あるいは「空き家になって賃貸に貸し出す可能性がある」と考えて「売却しやすい物件」「賃貸に出しやすい物件」を選ぶようにしましょう。

マイホームも不動産投資の視点で見れば、立派な収益物件なのです。

「賃貸」vs「持ち家」論争は、マイホームを収益物件と捉えていません。

マイホームも収益物件であり、人生の一時期に、たまたま自分が自宅としで使っているに過ぎないと捉えると、マイホームの選び方も変わってくるのではないでしょうか?

「結婚してすぐに2LDKを買ったが、子供が増えて手狭になった」というケースなら、広めの賃貸に引っ越して2LDKは投資用不動産投資にしてしまうことも考えられます。

子供はいずれ巣立って行きます。一緒にマイホームで過ごす時期は、そんなに長くは有りません。

2LDKの住宅ローンを不動産投資ローンに切り替えてしまえば、「信用資産」を活用して2軒目の投資物件を購入するチャンスも生まれます。

賃貸物件に入居して、子どもが大きくなるのを待って郊外に広い家を買うよりは、人生の早い段階で、街中の利便性が良いところに2LDKのマンションを買い、広さが必要な期間だけ賃貸に住み替えた方が、収益物件への切り替えがスムーズで、ローンも早く完済できます。

4、郊外の築古一軒家は売却が難しい

買ったばかりの新築物件も、30年近い住宅ローンを払い終わる頃には築古物件になっています。

築古物件は、耐用年数の長い区分所有マンションなら建物にまだ価値がありますが、木造一戸建の場合は建物評価はゼロとなり、土地の価値しか残っていないのが現実です。

むしろ、築古の一戸建てがあるために、古屋付き土地扱いで、取り壊し費用分だけ、土地価格よりも安くなるケースもあるでしょう。

郊外は土地価格が横ばいか下落していることが多いので、30年もローンを払ったのに、完済した頃には資産価値が大きく下がっているケースが少なくありません。

5、大都市圏以外は、コンパクトシティ化が進んでいる。

私は出張が多い仕事をしているので、沢山の地方都市を見てきましたが、地方都市はどこもコンパクトシティ化が進んでいます。

主要な鉄道駅やショッピングモールの近くの便利な場所、あるいは、工業団地のような職場の近くに人が集まっていて、それ以外のところは人口がどんどん減って過疎化しているのです。

コンパクトシティ化が進むと、人が集まって来る利便性の高いエリアでは、古い商業ビルが壊されて分譲マンションに生まれ変わります。街中にマンションが増えて職住接近が進み、街の機能がコンパクトにまとまってきます。

行政も、街がコンパクトにまとまった方が、都市のインフラを維持管理するコストが減ると考えていますので、政策面でも後押ししています。

郊外の一戸建ては、このコンパクトシティ化の影響を受けています。郊外には新しく住み始める人がほとんどいなくなるので、土地の価格まで値段を下げても、築古に一軒家やには、なかなか買い手が現れないのです

大都市圏以外でマイホームを購入するなら、購入価格が高めでもコンパクトシティ化が進んだ場合に人が集まってくる場所を予想して、マイホームを購入すべきでしょう。

そうすれば、将来、賃貸物件として貸し出すこともできますし、売却もしやすいはずです。

最後まで読ん頂いて、ありがとうございました。

山海 弘

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