夫の言い分、妻の言い分、熊田曜子さんの場合

恋愛と結婚の専門家　ひろ健作です。

１　熊田曜子さんの旦那さんが暴力

熊田曜子さんが先日、夫に暴力を振るわれたと訴え、夫は逮捕。釈放されたものの訴えは取り下げておらず、双方弁護士を立てて話し合い中というニュースが流れました。

熊田さんのこれまでの発言によれば、夫は作った料理を食べてくれず、刺身とかサラダでいいと言い、口もろくに聴いてくれなかったそうです。

けれども先日、自分の誕生日に花束を送ってもらって幸せ、うれし涙という写真を上げていました。

いったいなぜ、ここまでこじれてしまったのでしょうか。

巷では夫が身勝手でモラハラ。暴力を振るうなんて最低だ。こんな夫となら別れたほうがいいんじゃないか、という意見が多いようです。

たしかに道義的には、商品である顔を殴り、体を蹴るという行為は許されるものではありません。熊田さんも夫の行為に怒り心頭のようで、夫が逮捕されている間も写真を上げています。

しかし夫婦の問題はふたりの問題だと言えます。どちらが一方的に悪いのではありません。どちらも悪いとも言えるし、どちらも悪くはないのです。

２　夫婦の溝はここからはじまった

熊田さんの側からの視点はメディアや多くの人が観ている通りです。では、夫側の視点から熊田さんのことを観てみましょう。

熊田さんは結婚して、子どもを産んでも美貌を保ち、理想のボディを保っている――まさに女性のあこがれとも言える存在です。最近ではオンラインサロンを開くなど、ますます活躍の場が広がりつつあります。

ただ、どうでしょう。ご飯をせっせと作って「食べると言ったのに、食べてくれない。それが１００回（×印＝割りばし写真）」とありました。自虐的ギャグで夫公認ならまだしも、それをダシに使われるのは面白くないでしょう。

ひとつ気になったのは、【食べると言ったのに、食べないのが１００回。×印】と世間にさらしたことです。１００回も同じことが繰り返されているのに相変わらず同じご飯を作り続けるという部分には何かがあったはずです。

夫は口数が少ないということから、【華やかな妻への無言の抵抗】だったのかもしれません。だとしたら１００回も同じことをくり返すのではなく、途中でどうして食べてくれないのか、あるいはカンタンなメニューでいいのならそれでもＯＫという自由さを持ってもよかったのではないかと思うのです。

男は言葉で言い表せない分、怒りを暴力で表現することがあります。暴力と書くとすべてが悪みたいにとられがちですが、背中を叩くという程度から顔をぶん殴るまでレベルの差はいろいろとあります。だから一概に悪とは言えません。

かくいう私も、妻にあまりに腹が立って、背中を思い切り叩いたことがあります。やるせなくて腹が立ってやむにやまれぬ行為でした。

一方妻も、幼い子に当たる私を観て腹を立て、爪で思い切り私をひっかいたことがありました。しかしそうやって思い切りケンカをした後、お互い言い分を言い切って、謝り、仲直りしてきたのです。

３　完璧がいいとは限らない

もしかしたら、熊田曜子さんの夫からしたら、モデルの妻は自慢の妻ではあったかもしれませんが、華やかでいつも表舞台で活躍する姿に嫉妬の念が沸いていたのかもしれません。それが「食べない」という行為だったり、言葉足らずになっていたのかもしれません。

私たちのところに相談に観えた女性がいました。彼女は、夫が帰ってくる時間を見計らって、お風呂を沸かし、夕食を用意しました。夕食は必ず栄養が取れるおかずの品を、毎回変えて用意していました。夫からすると完璧な妻ですよね。けれどもその夫は他の女性の所へ行ったのです。

周りから観れば、夫が身勝手。妻がこれだけ献身的なのにおかしいと言うでしょう。けれども完璧にされ過ぎると息が詰まってくる部分も出ます。ある程度アバウトなほうが自由にできていい部分もあるのです。

人は「良かれ」と思って相手に接します。しかし相手はそれを求めていないかもしれません。せっかく夫婦になったのですから、合わない部分があっても、一つひとつそれを解決の種にしていくといいでしょう。そうしていくことで夫婦のきずなは深まっていきます。

そしてどうしても、埋められない溝が出てきて、話しても解決できなくなってきたらそれは別れもありです。結婚するのも自由、やむを得ず離婚するのも自由です。せっかく夫婦になったのですから最後はいがみ合いをせず、きれいに別れて行けるといいですね。

ここまでくると、分かちがたい溝があり、修復するのはカンタンではありません。様子を見ながら少し見守りたいと思います。

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