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めっきらもっきら どおん どん

めっきらもっきら どおん どん。

あ。


見つけた瞬間、嬉しくなった。

公民館の本棚に、
めっきらもっきら どおん どん。

何度も読んだ。何度も読んでもらった。

「くいしんぼかいじゅう もいもい」と同じくらい懐かしい。

fukkan.comより転載。

手にとって、絵本を開く。

表紙の裏には、落書きが。
この本のもともとの持ち主が書いたのかな。

もんもんびゃっこ。
しっかかもっかか。
おたからまんちん。

なつかしいかおぶれ。

うみがみえるすいしょうだま。

こども心に惹かれた
うみがみえるすいしょうだま。

おもちのなるき。
おいしそうな紅白のおもちたち。
とろーんとのびーるおもちたち。
とても柔らかそうなおもちたち。

啜りながら食べているような様子。
みんなのおいしそうな表情。

おはなしの内容は、こんなだったっけ?
おはなしよりも、うみがみえるすいしょうだまや、おもちのなるきの絵のことを覚えている。

あのうたは思い出せないけれど。
絵本はいつでも連れて行ってくれる。

絵本そのものよりも、こどもの頃の私に、両親が寝る前に絵本を読み聞かせてくれていたことが、おとなになった私を幸せにしてくれる。

絵本が、その記憶を蘇らせてくれる。

おとなになってしまった。

だけど、あの頃のわたしも、ここにいる。

「めっきらもっきら どおん どん(長谷川摂子:作/ふりや なな:画/福音館書店/1990年)」

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