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人生において大事なこと

今日のおすすめの一冊は、出口治朗氏の『「働き方」の教科書』(新潮文庫)です。その中から「人生を無駄にする三つの行動」という題でブログを書きました。

本書の中に「人生において大事なこと」という心に響く文章がありました。

一年間を時間換算すると8760時間になります。日本人が実態に近い2000時間働いているとしても、8760時間のなかの23パーセント程度です。 家に仕事を持ち帰る人もいますから、職場内での労働時間だけでは判断できません。 そうだ としても、どんなに多く見積もってもおそらく3割を超えることはないでしょう。 

仕事と人生の関係を算数で考えると、日本人にとって仕事の時間が占める割合はたった3割であるというファクト(事実)が導き出されます。3割という数字は、要するにたいしたことはないということです。 

しかし、世の中には「仕事は人生のすべてである」と考えている人がかなりの割合で存在しています。その人たちは仕事と人生の関係を国語(感情や理念) で考えているのです。算数で考えれば、人生の7割は食べて、寝て、遊んで、子どもを育てている時間です。

3割と7割という数字は比較するまでもありません。次の世代のために 生きている人間にとって、仕事以外の7割が大事であることは自明すぎるほど自明なことなのです。 

仕事と人生の関係は、次のように表現するのが実態に適っているのではないでしょうか。 「人生とは、3割の時間を使ってお金を稼ぎ、そのお金で食べて、寝て、遊んで、子育てをすることである」 「仕事とは、人生の7割を占める最も大切な時間の兵糧を確保するための手段である」 

だとすると、最近よく使われる「ワークライフバランス」という言葉も間違ってい ることがわかります。人生に占める割合は仕事(ワーク)が三割、それ以外の生活 (ライフ)が七割なのですから、正しくは「ライフワークバランス」と言うべきです。

では、食べて、寝て、遊んで、子育てをする人生の7割は、一人でできることなのでしょうか。もちろんできないことはありませんが、パートナーや友人がいたほうがより楽しく、豊かな時間になることは明らかです。

レストランで素晴らしい料理を一人で食べても、あまり楽しくありません。質素な料理でも友人やパートナーと食べたほうがより美味しく感じられ、楽しい食事になるはずです。寝るときも、一人では寂しいでしょう。やはりパートナーが横にいたほうが安心して眠れるはずです。

遊ぶにしても多くのスポーツは一人ではできませんし、友人やパートナーと一緒のほうがワクワクします。子育ては、パートナーはもちろんですが、幼稚園や保育園の先生や親しい家族・友人とみんなでするほうがはるかに楽しいでしょう。

そう考えると、人生で何よりも大切なものは、人生で大切な時間(ライフ)を一緒に過ごすパートナーであり、友人です。それは異性でも同性でもどちらでも構わないと思います。

「デートと残業とどちらが大事なんだ」そんな言葉で上司に怒られたことのある人もいるでしょう。僕に言わせれば100パーセント、デートに決まっています。比較するのもおこがましい。


何も早く結婚して一緒に住めと言っているわけではありません。極論すれば形態はどうでもいいと思います。人生にとって重要な七割の時間をともに過ごすパートナーや友人は、かけがえのないものであるという事実を確認してほしいのです。

仕事をする上でも、食べて、寝て、遊んで、子育てをする上でも、特に大事なのが人間関係であるのはいうまでもない。とりわけ、仕事以外の友人関係をどれだけ持っているかが、人生の楽しみの源泉となる。

旅において一番大事なのは、どこへ行くかではなく、誰と行くか。

人生という旅も、大事なのは誰と行くか。

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