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意識的に脳を休ませる

今日のおすすめの一冊は、齋藤孝氏の『頭のいい人の独学術』(ポプラ新書)です。その中から「学びを楽しむ」という題でブログを書きました。

本書の中に「意識的に脳を休ませる」という心に響く文章がありました。

情報過多の時代を生きている私たちの脳は、起きているだけでも疲れやすくなっています。 集中力や記憶力の低下を避けるためには、意識的に脳を休ませなければいけません。 

睡眠には脳を休ませる効果があります。仕事や勉強をがんばっている人ほど、昼寝が必要なのです。 夜の睡眠は、短くても大丈夫なショートスリーパー、長く寝ないとダメなロングスリーパーなど個人差があるので、自分で睡眠リズムを管理してほしいのですが、日中は短時間でいいので、みなさんに仮眠をとることをおすすめします。 

私はロングスリーパーですが、仮眠もよくとります。 ここで言う仮眠のイメージは、座禅に近いと思ってください。 自宅でも、 カフェでも、オフィスでも、場所はどこでも構いませんので、目を閉じてスーッと息を吸ってゆっくり吐きます。それを2~3回繰り返すと、自然とゆっくり息が出入りするようになっていきます。 

すると、無意識のうちに力が入っていたところの「力み」が取れて、眠りに落ちたような感覚になります。実際に寝てしまう人もいるかもしれませんが、できるだけこの仮眠の1歩手前の状態のまま、目と脳を休めてください。 10分くらいが目安ですが、時間がない人は3分でも構いません。 寝すぎないようにタイマーをセットしてもいいでしょう。 

慣れてくると1分でも30秒でも、脳を回復させることができるようになります。仕事が忙しくてきついなと思ったら、30秒でも1分でも、息を吸って吐いて、吸って吐いて......と繰り返しているうちに、脳が復活していきます。 

ただし、脳が疲れきっている人は仮眠のつもりでもすぐ眠くなります。 独学をがんばっている人も一定時間、集中力を持続させているため、昼間でも眠くなるのが普通です。 興奮したあとは眠れないという人もいますが、逆に疲れきって眠たくて仕方ない人は、「ちょっとだけ寝かせて」と、長めに30分ほど仮眠をとったほうがいいでしょう。 

すると、驚くほどスッキリして脳が元気になります。 見方を変えれば、勉強が足りない人は眠気にもおそわれないので、その場で倒れ込んで寝てしまうくらい、全力を尽くしてみることも大事です。 

また、仮眠とは別に、楽しく学びながら休息をとることもできます。 特に休日は、気持ちのいいテラスや植物があるカフェにでも行って、だらだらと本を眺めたり、マンガを読んだり、イヤホンで音楽を聴いたり、友達とたわいないおしゃべりをして楽しんで、頭をリラックスさせるのです。 30分でもそういう時間をつくると、休日らしいリフレッシュした感覚を味わえます。 

実存主義を提唱した哲学者のサルトルが生きていた時代は、パリのサン・ジェルマン・デ・プレにあるカフェが、作家や芸術家たちの居場所になっていました。 自由で雰囲気がいいカフェが休息場所になって、そこに集まって元気になった知識人たちの知が活性化していました。 

脳を休めると脳が元気になるので、その2つを楽しめるのが、気持ちがよくて居心地のいいカフェでの学びや会話なのです。 すでにお気に入りのカフェがある人もいると思いますが、特にない人はぜひ、疲れたときにゆっくり時間を過ごせる休息場所を探してみてください。 会社でも自宅でもない、第3の居場所があると、気持ちの逃げ場にもなります。

◆第3の居場所のことをサードプレイスという。ヨーロッパのカフェがその原型だと言われる。ファーストプレイスが自宅、セカンドプレスが会社や学校のことだが、サードプレイスは、現代ではカフェだけでなく、様々な階層の人たちが交流できる場をいう。

脳が活性化され、休息の場となるとともに、そこでは、新たなつながりや、アイデアも生まれる。

意識的に脳を休ませることは大切だ。

今日のブログはこちらから→人の心に灯をともす


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