優しいおばさま

1月、正月休み明け、東京の仕事がなく、写真展で使った写真の行商に浜松へ行った。
僕のメインの写真はA3ノビサイズ。
あちこちに貸し出しているが、それらが東京に帰ってくると、我が家の一部屋が埋まってしまう。
愛着のある写真たちだけど、新たな作品を作るためにも気に入ってもらえる人のところに嫁がせている。
ネットショップでも販売しているが、モニターでは写真の良さや迫力はなかなか伝わらないので、写真展開催時に売れていったり、今回のように行商で売ることになる。

何故、浜松なのか。
10年以上前から写真展や講演を何回も開催させてもらっていて、僕を応援してくれる企業の社長さんもいるから。
個人的に応援してくれる友人やおばあちゃんもいてくれる。

東京から交通費を使って行商に行くと収益はそれほど多くならないが、
東京にいて、コタツから出ない引きこもりより、ほんの少しでも売れて、
動いていた方が生きている気持ちになれる。

人形作家のおばさまの友人がいる。
ペシャワール会の中村先生の人形を作られ、展示した時、アフガニスタンの写真をお貸しした。
僕の写真を気に入ってくれていて、応援してくれている。
そんな僕の母というには若い、おばさまが浜松のホテルまで送ってくれて、
「久保田さんこれ使って、いらなかったら捨ててくれていいから」と


おばさまがくれたお泊まりセット

車で来ているし、ちゃんとパジャマも持参しているんだけど。
貧乏人なのであちこちほつれた同じトレーナーを10年近く使っているので、
これを機会に出張にはちょっと肌触りのいいトレーナーを持ち歩くことにした。

春野のおばあちゃんは優しい味のご飯を食べさせてくれる。
僕が行くといつも「おかえり〜」とハグしてくれる。コロナ禍でもずっと。

僕が困窮していることを知っている僕の友人はガソリンスタンドに一緒に行ってくれ、ガソリンをプレゼントしてくれた。
「困っているときはお互い様ですから」と満身の笑顔で。

僕が浜松で使ったのはビジネスホテル代とランチのマックくらい。

偶然、再会できた「みどりの森の美術館」の館長さんは浜松駅の上のレストランで夕食をご馳走してくれた。
前回、「さわやか」でご馳走になっているので、今回は僕がご馳走しようと思っていたのに、、
「ごめんね、こんなことしかできないけど」とこれまた笑顔で。

そして、そして、これまた僕を応援してくれている「はまぞう」の社長さんは写真を買ってくれ、ランチにインド料理をご馳走してくれた。

前のnoteに書いたように、会って数回の友人夫妻は僕が人生に迷っているタイミングで素敵なお寺に連れて行ってくれる。

家賃払うのも精一杯で、僕の人生これ以上は無理かも。
そんな時、浜松の友人たちが僕に元気をくれた。
こんな優しくされちゃ、もう少し頑張るしかなくなるじゃん。
そんな優しい人が多いから、、浜松。



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