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子どもが「言うことを聞かない」を子育てのチャンスに変える

「子どもが言うことを聞かない・・・」
という子育ての悩みがあります。
でも、それが普通だと思っています。特に男子。

この悩みは、まず「親の言うことを聞かないのは問題か?」について考えてみた方がいいかもしれません。


言うことを聞くだけの子ではまずい

逆に、親の言うことを全部素直に従順に聞いていたら、そっちの方が気になります。そういう子は、大人になっても誰かの言うことを聞だけの人になってしまうかもしれません。

それこそ大問題じゃないですか?
上司の言うことだけ聞いていれば良かった時代は終わっています。たぶん。残っている会社もあるでしょうが。

大切なのは、自分で考えて、生み出していく力です。
でないと、すべてロボットとAIに仕事を取られてしまいます。

だから、「親の言うことを聞かない」はマイナスばかりでもないと発想を転換してみます。

「大人もまちがえる」と知る

「言うことを聞かないこと」=「良くないこと」ではなく、「考えなかったこと」=「良くないこと」という価値観に導いてあげるのがよいと考えています。

小さいうちから、親や先生の言うことを遵守する子を育てるのでなく、自分の頭を使って考えて行動できる子に育てます。

親だろうが、先生だろうが、上司だろうが、言っていることが正しいのかどうかを自分の頭で考える癖を、小さい頃からつけておきます。
誰かの意見を批判的に捉える思考があれば、逆に、親の言うことに全部反抗するという思春期の反抗も減るかもしれません。

そのためには、権威がありそうな人(親の自分も含めて)が間違えていることを認める必要があります。
それを子どもたちに詳らかにすると、
「あー、大人でもまちがえるんだ」
となります。

子どもが親に謝ることはあっても、親が子に謝ることは少ないもの。だから、親がまちがいを認めて謝ると、子どもたちには、大きなインパクトをもたらします。

「論破」に必要なのは「根拠」と教える

最近、小学生の口からも「論破」という言葉が出てきます。
でも、彼らは「論破」と書けない子もいれば、意味がわかっていない子が多いのも現実です。だから、相手をいい負かせればOKみたいな風潮があります。
ただ声が大きい子、押しの強い子が
「はい、ロンパー!」
と勝ち逃げするような。

ただ、「論破」が流行っているのは、思考力を鍛えるチャンスです。自分の行動なり、好き嫌い、やりたいやりたくないの理由を考えるチャンスです。

「言うことを聞かない」の理由が正しい考えの上に出された結論なら、OKかもしれません。「ヤダからヤダ」みたいに、考える過程が間違っていたら、そこを話し合う必要があります。

ある進学塾の国語の先生がいいことを言っていました。
「これから先は、単に解説を鵜呑みにするだけでなく、模範解答よりも自分の答えの方が正しいと思ったら反論できるくらいの気持ちがほしい」
と。

それは、単に反抗しろと言っているのではなく、「根拠ある反論を歓迎する」ということです。

言うことを聞かないことではなく、考えないことを悪とする

考えることはエネルギーを消耗することでもあります。だから、子どもたちは、サボって考えずに行動したり、しなかったりします。

怠慢な姿勢は、叱っていいところです。自分の弱い気持ちには負けない子になってほしいので。

というわけで、悩みの「問い」自体を、
「子どもに言うことを聞かせるようにするにはどうするか?」
ではなく、
「子どもが考えられる子になるにはどうするか?」
と変換すると、その瞬間、言うことは聞かないかもしれないけれど、少しずつきちんとした判断が自分でできる子になっていくと思っています。

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