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よい先取り学習、悪い先取り学習

中学受験の進学塾の小6コースは、小5の2月からはじまります。小5、小4コースも同様に。ちょっとした先取り。
不思議なことに、小6コースになっただけで、息子の気持ちは6年生の受験モードに突入したのを覚えています。

単に先取っていたら有利、という単純な話ではなく気持ちに影響を与えるのが「よい先取り」学習。

結局のところ、質の高い教育とは先取り学習だな、と思います。


現代の先取り学習

大学受験を先取り

多くの中高一貫校では、遅くとも高2の終わりまでには高校までの内容を修了します。早いところだと、高1で修了し、高2、高3の2年間を受験勉強に使うことができます。

授業スピードも速いので、ついていくのも大変でしょう。でも、公立との差は歴然です。

結果、東大合格者数トップ20の高校のうち、都立日比谷、横浜翠嵐、愛知県立旭丘の3校以外の17校が中高一貫校です。

しかし、公立のカリキュラムの先取りをするのが中高一貫校であるなら、さらにその先取りをする塾もあります。
つまり、中学生のうちに中1〜高3までのカリキュラムを学んでしまうという塾です。
その塾から多くの塾生が東大へ入学しています。

中学校・高校の先取り

先取りをする中高一貫校に入るための中学受験が、すでに先取り学習です。

中学受験の勉強をすると、算数・国語・理科・社会のすべてにおいて、中学校で習うことの先取りになっています。仮に全落ちして公立中学に行ったとしても、受験勉強をしたかしないかでは、差が出るのは明白です。

算数が数学になると、逆に簡単に感じることも多いでしょう。たとえば、3.14でする計算が全てπでいいわけなので。

国語も中学生になるまでに解いた読解問題の量が違います。まったく同じ問題は出ないでしょうが、何を問われる科目なのかは認識できるようになっているはずです。

理科・社会の知識科目も、ゼロから暗記しなくていいのが強い。ある程度知識があると、そこにつけたしていけるから、ストレスが減ります。

中学受験の先取り

中学・高校の先取りをしている中学受験のカリキュラムが、だんだん前倒しになってきています。今は、難関校を目指すのであれば、小学5年生までに中学受験の全カリキュラムを修了するのが常識となっています。

6年生では、今まで学んできたことを何周かしながら演習をくり返して定着させ、よりレベルを上げて実践に備えるための1年になります。中高一貫校の大学受験と同様になってきました。

進学塾の先取り

さらにさらに、その先取っている中学受験のカリキュラムを、進学塾に入る前に先取る塾まで出てきました。

大手進学塾では囲い込みのために、低学年からの入塾を増やしていますが、先取りをしているわけではなく独自のカリキュラムの場合が多いようです。ただ、結果につながったという話はあまり聞きません。

進学塾への入塾テストの段階でどんな力がついているかで、塾からの対応は変わります。それが小4であれ、小5であれ、小6であれ。
だから、入塾前に先取りしておくと、入塾後に上位クラスに入れたり、有望株として扱ってくれる場合もあります。

入塾前にするものとして、先取りが有名なのは公文です。
ただ、公文の先取りは代数計算だけです。計算が速いだけでは中学受験の先取りにならないので注意が必要です。
そろばんも同様です。

先取りすると授業がつまらなくなる?

先取り学習には賛否両論あるのは知っています。
先取り学習に疑問を唱える人の意見でよく見るのが、「学校の授業が楽しくなくなる」というものです。

はっきり言っておきますが、小学生で「学校の授業が楽しい」という子にはほとんど出会ったことがありません。たまに、「算数は好き」「理科だけ好き」という子はいます。

そういう子たちは、総じて算数が得意、理科が得意な子です。つまり、「不得意だけど好き」は0%です。

先取りしていようがしていまいが、授業が楽しくなることはなかなかない。であれば、先取りしておいて「楽しくないけれど、できる」という状態にしておいた方がいいことは間違いないです。

悪い先取り学習

自尊心が高まってしまい、根拠のない自信のもと「できる」と勘違いするという意見もあります。
これは、「悪い先取り学習」をしているから起こる例です。

確かに授業で初めて習うことを先に知っていて、周りの子たちより速く解けたら自信になります。

でも、その先取り学習のときに、ただ人から教わっているだけだとしたら、時間的に先取りしているだけで意味がない・・・というよりマイナスになることもあります。

つまり、「悪い先取り学習」とは、思考力や挑戦心などの向上を伴わない先取り学習です。ただ作業的にできるだけじゃだめ、ということです。

解法やテクニックという知識を先に知っているだけ、という自信は、見たことがない課題にぶつかったときに脆くも崩れ落ちるでしょう。

では、どうしたら「よい先取り学習」になるのでしょうか?

よい先取り学習

それは、思考力など非認知能力の向上を伴う先取り学習です。

先取りの最大のメリットは、他者より先にやることではありません。教わるより先に自分で学ぶことです。

誰かに教わるのではなく、知らないことを自分自身で掴み取って理解するところに最大のメリットがあります。
自分で理解しようとすると、大小さまざまな壁にぶつかります。その壁を越えようとするときに、精神的にも思考的にも成長します。

そういう付加価値を備えた先取り学習でないと意味がないと思います。

CANTERAの先取り(宣伝)

というわけで、カンテラでは「よい先取り学習」を中学受験をする子にも、しない子にも提供したいと思っています。

一人ひとりに合わせて頭を使わせ切ることで、自分で考える力を培います。学力だけでなく、能力や学ぶためのメンタリティという付加価値の高い学習は、他では今のところ見たことありません。

ご興味のある方は、ぜひこちらからお問合せを!



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