Hirotaka Imada

Social Psychologist (PhD) at Royal Holloway…

Hirotaka Imada

Social Psychologist (PhD) at Royal Holloway, University of London. 週末に仕事をしすぎないように,週末に適当な記事を書いています. HP: https://himada2018.github.io/

最近の記事

イギリス研究者生活の苦悩

Royal Holloway, University of LondonでLecturerをやってます。昨年9月に現職に就いたので、もう半年になりますね。 ポスドクから大学の常勤職へのキャリアステージの変更は自分が想像していた以上に大変だった(現在進行形で大変)のでその辺に関してちょっと書いていきます。 経歴2018 上智大学卒業 2019 University of Kent卒業(修士) 2022 University of Kent卒業(博士) 9/2022-8/20

    • アカデミックイングリッシュのお勉強

      今田です.前回に引き続き,英語に関する記事です. 日本生まれ日本育ち,最初の海外生活は21歳の時の交換留学(このときのスピーキングはかなり厳しかった)ですが,なんとかイギリスの大学で研究者やってます(今28歳). 今回は,アカデミアで生きるにあたって(自分が思うに)必要な英語能力,そしてこれまで自分がやった勉強について書いていきます. 日本人向けに書いてあるので,帰国でもともと話せる人とかそういう人向けではありません. 英文法文法は本当に大切です.4技能(W: writ

      • これまでの英語学習

        今田です. 日本生まれ日本育ちの私ですが,そこそこの英語のコマンドをもって英語圏で働いています.昔から英語ができたかというとそうでもないので,今日は自分のこれまでの英語学習とか上達について書いときます. 中高~大学受験 日本生まれ日本育ちの普通の学生だったのもあり(?),中高の英語の授業の英会話の練習はほとんど真面目にやってませんでした.帰国子女の人たちがべたべたのアメリカ発音をしているのを見るとやっぱり,できないやつがそれに似せようと頑張って発音するのがダサい・恥ずかし

        • イギリスの大学教員生活2か月目

          今田です. 9月からRoyal Holloway, University of LondonでLecturerとして働いています.なんとか2か月生き抜きました(大学の授業が始まってからは5週間). Admin:Research:Teaching = 1:4:4 のような雇用契約をR&T (research & teaching)と言います. この2か月でR&Tの職員に期待されていることがだいぶ明確になったので,その辺メモがてら書いていけたらなと思います. 見出しの(私)・

        イギリス研究者生活の苦悩

          イギリスの大学に就職しました

          はい,タイトルにもある通り9月1日から,Royal Holloway, University of London (以下RH)でLecturerとして働いています.イギリスのアカデミアで働くことに興味がある人いるかもしれないので,生活の事とか大学の事を書き残しておきます. 見出しの(私)・(仕)は私生活・仕事の話を意味します. (私)入国に失敗しました.拘留.Skilled Worker VISAとかいうたいそうな名前のVISAを70万ぐらいで買って入国しようとしたんです

          イギリスの大学に就職しました

          英国大学就活体験談: Job talkの話

          高知工科大学ポスドクの今田です. 今までは研究に関する記事をちょこちょこ書いてきたんですが,ラッキーなことにイギリスの大学から仕事のオファーをもらえたので,今回はイギリスでの就活に関することを書きます. University of Kentに大学院生として所属していたときに学んだ就活のポイントと,自分が就活をしたときにいろいろな人から教わったポイント,そして自分の実際のジョブトークでつかったスライドと気を付けたポイントに関して書きます.イギリスの仕事に興味ある人であったり,

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          英国大学就活体験談: Job talkの話

          キビシイ結果でもまじめにやってれば論文にはなる話

          高知工科大の今田です. 今日は,キビシイ結果の実験でもまじめに生きていれば論文として出版することができるという話をします.(社会心理学会第63回大会で発表した実験が出版に至るまでの流れの紹介になります.) 研究概要人はなんで自己の利益の最大化を差し置いて,他者や集団のための行動・他者や集団に配慮した行動(以下,向社会的行動)ができるんでしょうか.まぁ色々な理由があるんですが,その中の一つに評判懸念というものがあります.簡単に言うと,他者からどう思われるかを気にする傾向が,向

          キビシイ結果でもまじめにやってれば論文にはなる話

          レジレポ初採択につきまして

          ケント大学博士課程後期3年の今田です.この肩書をもうすぐ名乗れなくなってしまいそうで,少し寂しいです. 最近,Comprehensive Results in Social Psychology (CRSP)という,レジレポしか受け付けない雑誌に論文の採択が決まったので,自分が思ったレジレポの良し悪しや,感想について書いていきたいと思います.レジレポをトライしてみたいと思っているECRの人たちの意思決定の参考になればなと思って書いています. 参考までに,自分のレジレポ関連

          レジレポ初採択につきまして

          追試研究に参加して学んだこと③:追試研究は難しい、追試研究を出版するのはもっと難しい

          こんにちは、ケント大学博士課程後期3年の今田大貴です。思った以上に色んな方に記事をシェアしていただいて少し気分を良くしたので続きを書こうと思います。 前回の記事を読んでいただいた方、追試研究をやったことがある方はなんとなくわかると思うんですが、追試研究って結構大変なんですよね。 「追試?昔の実験繰り返すだけってこと?もしかして、楽?」とか思っていた時期もあったんですが、昔の実験を再現するという作業自体も大変ですし、追試研究特有のお作法も知らなきゃいけないので、追試って実は

          追試研究に参加して学んだこと③:追試研究は難しい、追試研究を出版するのはもっと難しい

          追試研究に参加して勉強したこと②:追試研究のいろは

          ケント大学博士課程後期3年の今田です。 前回の投稿の続きになります。今回は、Heyman and Ariely (2004)の追試実験の論文執筆をする中で学んだ「(直接)追試研究のいろは」的なものと、豆知識的なものをまとめていきたいと思います。 なんでそれ?追試研究論文イントロでは、「なんでこの実験を追試したのか」を説明しなければいけません(Giladが生徒のために作ったレポートのテンプレートには"Choice of Replication"というセクションがあります)。

          追試研究に参加して勉強したこと②:追試研究のいろは

          追試研究に参加して勉強したこと①

          こんにちは、ケント大学博士課程後期3年の今田大貴です。 Dr. Gilad Feldman (以下Gilad)が主導するMass Replications & Extensionsというプロジェクトに参加して、Heyman and Ariely (2004)の追試研究論文を執筆する中で学んだことを何回かに分けてまとめて、シェアしてみよう、という試みです。読む人いなかったらすぐ辞めます。 このプロジェクトにかかわる前は、自分はそこまでオープンサイエンスに熱心ではなかったので

          追試研究に参加して勉強したこと①