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私が偏愛したバンド「SUPERCAR」の思い出

私の趣味のひとつが音楽鑑賞です。さらに私は昔から文章を書いたり読んだりするのも好きなので、好きなアーティストを決定するうえで「歌詞の内容」は重要なポイントです。

今回は、これまでの人生の中で特に歌詞に関して偏愛したバンド「SUPERCAR」について語ります。

SUPERCARの概要

まずはSUPERCARの概要を簡単にご紹介します。

  • 活動期間:1995年~2005年

  • メンバー:中村弘二(ギターボーカル・作曲)、いしわたり淳治(ギター・作詞)、フルカワミキ(ベースボーカル)、田沢公大(ドラム)

私はSUPERCARのサウンドはもちろん、いしわたり淳治さんの書く歌詞が大好きでした。
「どうやったらこんな歌詞が書けるんだろう?」と、新譜が出るたびに夢中で歌詞カードを読み込んだものです。

SUPERCARを語るうえで欠かせないのが、結成から解散に至るまで、音楽性が変化し続けたことです。
初期は王道のバンドサウンド、中期は生音と電子音の融合、後期はより洗練されたエレクトリックサウンドへ。それに伴い、歌詞の内容も変化していきました。

SUPERCARの魅力①初期編

まずは初期の代表曲のひとつ「Hello」から歌詞の一部を引用させていただきます。

純粋な感情は今もずっと変わってないのに
肝心な問題はいつになってもわからないよ。
青春の最中は前をずっと見つめていてよ。
運命も運勢もたぶんきっと当たってないよ。

SUPERCAR「Hello」より

初期の歌詞は、まさに「青春」の葛藤や恋愛模様を感じさせるものばかり。
また、ナカコー(中村弘二)と、ミキちゃん(フルカワミキ)の男女ツインボーカルも当時すごく新鮮でした。

SUPERCARは、演奏も歌唱力も決して上手とは言えません。しかし、その「上手くなさ」を唯一無二の魅力に変換できる輝きが彼等と彼女にはありました。

ポップなサウンドに、ミキちゃんの素直な声、そしてナカコーのだるそうだけど何か色気のある声。
「不器用で真っすぐな歌詞」もその一助となっていたのは言うまでもなく、当時10代だった私はドハマりしたのです。

SUPERCARの魅力②中期~後期編

中期から後期にかけて、バンドサウンドがエレクトロ色の強いものに変わっていく中で、歌詞の内容や方向性も確実に変わっていきました。

そしてその変化は私をがっかりさせるどころか、さらなる感動と衝撃をもたらすものだったのです。

SUPERCARを代表する曲のひとつ「STROBOLIGHTS」の歌詞の一部を引用させていただきます。

2愛+4愛+2愛+4愛‐sunset+4愛+2愛+4愛+2愛・・・・・・・・
=true heart(真実!)

SUPERCAR「STROBOLIGHTS」より

最初歌詞を見たとき「なんじゃこりゃ?」と思いました。でも実際に曲を聴くと、音楽に絶妙にマッチしていて素敵なのです。

ちなみに「STROBOLIGHTS」のリリース年は2001年ですが、現在もCMソングに起用されるほど息の長い人気を持つ曲です。
YouTubeの公式チャンネルで聴けるので、ご覧いただくと「何か聴いたことある!」となる方も多いのではないでしょうか。

後期の歌詞は、特に実験的な要素が多かったと思います。

無駄な要素を極力そぎ落とした言葉選びは、一見意味不明にも思えるけど、どこか心に引っかかるものがある。

そして、楽曲とあわせて聴くとさらなる魅力をまとって私の胸に迫ってくる・・・・・・。

どの曲からも、いしわたり淳治さんの作詞家としてのプロ意識と成長意欲を感じました。

SUPERCARが私に与えてくれたもの

SUPERCARは、2005年に惜しまれつつ解散しました。
「偏愛コラム」に取りあげておきながら、私はSUPERCARのライブには行けず仕舞いで、それだけが心残りです。

解散の経緯を考えると、再結成の可能性は低いでしょう。
それについて今回語るつもりはありませんし、無理に再結成する必要もないと思っています。

常に現状に甘んじることなく、変化し続けたバンド。
色々なことがあっても常に真剣に音楽と向き合い続けて生み出された楽曲たちは、解散から19年経った今聴いても新しさを感じます。

「新しい音楽との出会いを楽しみに、そしてこれまでに出会った音楽との思い出を大切に」
それが私の信条です。

ここまで読んでくださってありがとうございました!

Discord名:宏美
#Webライターラボ2405コラム企画

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