Om Mani Hiromi

「土地と人」をテーマにした類の旅が好きなヒト。普段は編集・ライター。主にライフスタイル…

Om Mani Hiromi

「土地と人」をテーマにした類の旅が好きなヒト。普段は編集・ライター。主にライフスタイル、インタビューなど。 チベット・インドをはじめ、旅が竹の節のような感じでこれまで歩んできた気がする。チベット人とは国内外で共生してます。 感じたこと、考えたことをつらつら綴る私的「徒然の森」。

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最近の記事

『一年以内に結婚したいあなたへ』

こんなドキッとするタイトルの本を読んだ。遠くに住む友人とオンラインで結婚やら何やら色々話してたら、この本の存在を教えてくれた。 これはミカミ・ポーラさんという占い師がYouTube配信の中で結婚の話をした時に推薦していたのだ。既に絶版なのかプレミア価格ではあったけど、まぁきっと何か学べることがあるのだろうと手に取ってみた。 結婚なんて・・・だいぶ時期を逃しているけどできるもんならしてみたい。ただ、自分には婚活目的で初対面の人とやり取りするのがどうにも苦手で、自分のペースでや

    • 佐々涼子さん、また生まれ変わって続きを書いてください

      前回に続いてまた亡くなった作家について書くことになってしまった。といっても鷺沢萠は20年前に他界していた作家、そして今回はつい先日この世を旅立たれた方。ノンフィクション作家、佐々涼子さん。 知人というほどの間柄でもないけど、佐々さんがこんなに世に影響を与える作家として注目される以前から知っていた。病気のこともSNSを通じて知っていたし、正直今年に入ってからはSNSで動きが少なかったので案じていた。とても残念。 私は少なからず雑誌に人生を影響を受けてきた人間だった。雑誌が力

      • 没後20年、遅すぎた「鷺沢萌」との出会い

        今年は良い本との出会いに恵まれている。そんなに頻繁に読んでいるわけではないけど、私は自分の手帳に読書日記だけはつけている。つい最近読み終えた作家、鷺沢萠(さぎさわ めぐむ)との出会いに、遅いよ! 出会うのが遅すぎた、という気持ちを少し吐き出しておこうと思う。 写真にある小説を知ったのは、春からとっていた大学での講義の中で紹介された時。科目等履修生度を利用して、ピチピチの大学1年生に囲まれながら、興味の対象科目「文化人類学」を履修していた。どんなものかな、程度の軽い気持ちだっ

        • 玉ねぎの汁が目薬。アーユルヴェーダ「Drishti」は果たして良薬なのか

          目がどんどん悪くなっているのを実感しているこの数年。 パソコンとにらめっこする作業も多く、コロナになってからは大学の授業もオンラインになって、どんどん視力が落ちた気がする。視力そのものより、乱視のボヤけが酷い。 温泉に行った時に裸眼で浴室の時計が確認できない、裸眼では夜人が立っているのか電柱なのかガードレールのみなのかわからない。 ドライアイなのか、この数年、起き抜けに目薬をささないと目が開けられない。目薬はトロリとしたタイプの超・高粘度のものを使用している。 何かいいも

        『一年以内に結婚したいあなたへ』

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        • たびたび、北陸旅
          7本

        記事

          16年前の五輪の騒動。2008年8月8日、ダラムサラでの印象的な光景

          普段からお世話になっている、東京都内にある馴染みのチベットレストラン「タシデレ」の取材をさせてもらった。料理だけでなく店主ロサンラにもフォーカスすることでほんの少しだけチベット人と文化を紹介できた、ありがたい機会だった。 実は今の自分の仕事とチベットには深いつながりがあって。チベットを知ったのは2003年頃だったけど、自分の中で決定的な印象を与えられた時があった。2008年3月〜8月までインドやその周辺を半年間旅したのだけど、そこで遭遇したのが北京五輪の騒動。 2008年

          16年前の五輪の騒動。2008年8月8日、ダラムサラでの印象的な光景

          石川へ度々⑥珠洲編:”神さまがいる”不思議な空気が漂うさいはての地

          石川へ度々④では、お試し移住で初めて奥能登へ行ったことについて書いた。もう少しだけ奥能登のことに触れておきたい。 初めての奥能登入りも果たしたが、現実的な移住先の候補はなんとなく煮えきれない。結局それまで東京の中でも移住ともいえる田舎に引っ越すことでバランスを図った。そして石川とのご縁は・・・透明な糸で繋がっていたの だ。 10年に1度の大寒波の珠洲滞在 再び珠洲を訪れたのは2023年1月。今度はインターン制度を利用して「珠洲おしごとライター」というミッションでもって訪れ

          石川へ度々⑥珠洲編:”神さまがいる”不思議な空気が漂うさいはての地

          トコジラミ騒動で蘇る。憧れのロンドンで南京虫に発狂、部屋にやってきた宇宙飛行士

          インバウンドの副産物として近頃「トコジラミ」が日本にもウヨウヨしているというニュースを見かける。つい最近は電車の中でも発見されたと話題になっていた。 トコジラミ、という名前にいまいちピンと来てなかったが、もしや床=BED →Bed bugs のことでは? と英語の方で勘付いてしまった。やはり、南京虫のことであった。 それが分かってから、封印されていた記憶がドドッと蘇ってしまった。 なので、当時のエピソード、私の夢にみた初のロンドン暮らしでの地獄の経験を書いて浄化したいと思

          トコジラミ騒動で蘇る。憧れのロンドンで南京虫に発狂、部屋にやってきた宇宙飛行士

          石川へ度々⑤加賀・小松編:移住体験はするに値する

          2022年1月、思い切って参加してみた石川での移住体験。前回は初めて能登入りしたレポート。能登の後には加賀と小松を廻った。 結果的にいうと、この時は移住決断には至らなかった。だけど、色々と現地を廻って実際に見て話す、という体験は結果的にはとてもよかった。 さて、前回は能登で廻ったところを書いたので石川南部でも印象的なところだけ。 白山麓にある、超サステナブルに循環するアロマ蒸留所 気軽にお店に行ってみる、つもりが取材のような密度の濃い訪問になったのが、白山麓の山間でアロ

          石川へ度々⑤加賀・小松編:移住体験はするに値する

          石川へ度々④能登編:移住体験で初の奥能登入り

          コロナを機にリモートワークが導入され、勉強もリモート、逆に言えば家にいてもデジタル漬けで身体感覚が取り残されたワタシは危機を感じていた。 国が地方創生を推進していることもあり都会から郊外や地方への移住者は増えている実感はあったが、私の中にも「移住」という考えが浮かんできた。年に1〜2回のペースで北陸、石川へ訪れるようになっていた2021年頃だった。 フットワークは軽く、ふらり旅立ってしまう体質だけど、やはり旅と暮らしは異なる。ともかく、ググっていると「移住体験」なるものがあ

          石川へ度々④能登編:移住体験で初の奥能登入り

          石川へ度々。番外編:東京田舎なし娘、福井の田園に故郷を発見する

          前回、友人に会うために福井と小松に行った話。世界中を旅していた彼女が福井に戻ったら自分も行くと決めていたのは、母方の祖父の故郷を見てみたかったから。実はこれが私にとって2回目の福井であった。 うちの爺さんとは母親が離婚して実家に戻ったのを機に数年間、一つ屋根の下に暮らした。私が小学校に入学して間もなくこの世を去ったのであまり記憶はない。ただ、遊び方がうまくて、盆栽が好きで部屋に硯や筆があり、文化の香りがしていたのが印象的だった。 爺ちゃん、その名も末五郎、はよく福井に山菜

          石川へ度々。番外編:東京田舎なし娘、福井の田園に故郷を発見する

          不思議と石川へ度々③福井&小松編:浮かんだ「移住」の文字

          次の石川訪問は2021年夏。世間はコロナが流行っていた頃だった。不要不急とは何かというトピックに上がっていたけど、「当たり前」のことが許されない頃だった。 ワタシはといえば、仕事はリモートになり、同時並行の大学もフルリモートになり、部屋に話し相手はおらず、かなりキテいた。近所の川へ行き入水・・・するも息の根は止まらない。その名も浅川。この頃は川がリアルとのバランスを保つ場だった。 旅友達が海外から帰国して福井にいるというので、ひっそりと福井と小松へ行った。この友達、ナンちゃ

          不思議と石川へ度々③福井&小松編:浮かんだ「移住」の文字

          不思議と石川へ②富山→白山編:度々魅旅

          2019年、2020年頃から度々石川県を訪れていた話。回を重ねるごとに県内の各エリアを回るようになる、遅れてやってきた旅日記。 地元の方のすすめで白山比咩(ひめ)神社を訪れて帰った私。白山が頭から離れず、翌月また訪れたのである。かつての旅友達が富山に引っ越していたので、今度は富山→白山というコースで北陸を堪能した。 富山でしばらくぶりに再会した男友達、クタローはかつてインドのバラナシで出会った旅友の一人。 2012年、私にとって初めての先進国であるイギリスへ向かう時、シラ

          不思議と石川へ②富山→白山編:度々魅旅

          不思議と石川へ度々①白山編:気づけば関係人口に

          今年の元旦に能登半島で大地震が発生。奥能登はそもそも地震が多いエリアで、2023年も2022年も大きな地震が起きていた。 今回どこかで話題になっていた 特務機関NERV防災アプリ を私も利用していて、自分の住む市と去年滞在した珠洲市がデフォルト設定なので、以前からかなりの頻度で地震が起きていることはわかっていた。 ただ今回の地震は笑い話にはならなかった。 亡くなられた方へご冥福お祈りします。被災された方へお見舞い申し上げます。 そしてこの元旦の日から、だいぶ意識が石川へ、

          不思議と石川へ度々①白山編:気づけば関係人口に

          徒然の森。つらつらと……かつて挫折したチベットのサイトを思い出す

          ブログも何もしたことがなかったけど、遅いよって自分で思っているけど、今更ながらつらつらと思ったことを書いてみたいなと。 書く人なりたい、編集の仕事がしたいと思っていた2000年代後半からだいぶ時間が経って、ようやく編集の仕事、ライティングもさせてもらえるようになって何年か。 気付いたら自分のことを語る余白、機会がなかったような気がする。 実は何年も前に、繋がりの強い、そして私の大好きなチベットを軸にしたサイトを作ろうと試みたことがある。チベットやインドについては改めて色々書

          徒然の森。つらつらと……かつて挫折したチベットのサイトを思い出す