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起業前に知っておくとよい【経営に必要な8つの数字】4.資金という数字 黒字でも会社は倒産する

【4.資金という数字】
 1. 黒字でも会社は倒産する
 2. 資金繰りとは、お金の準備とまわし方
 3. お金は信用につながる
 4. 稼いだお金をどう使う

売上があって利益が出ていたら
ビジネスは安泰なのかというと
実際はそうではありません。

利益がでていても
会社であれば「倒産」
個人であれば「破産」
ということがあります。


それは「利益」=「手元にあるお金」
とは限らないから。

利益の計算とお金の出入りには
「タイムラグ」が生じます。

例えば
月末で締めて、請求書を発行し
入金が翌月末になるという場合。
よくありますよね。

この時
利益を計算するうえで
その月の売上としてカウントするのは
請求書を締めた月の金額
です。

請求した金額が
入金されたらカウントする
ではないんですね。

7月末締めの請求書の金額が10万円なら
7月の売上は10万円。

たとえその入金が
8月になろうと9月になろうと
しばらくずっと入らなくても。

基準はほかにもいくつかありますが
基本、そう覚えておけば大丈夫です。

ちなみに税務調査が入った場合
一番多い間違えがこれです!

売上なので絶対確認するし
知らなければ素人が
単純にやってしまうところだから。

気をつけましょうww

そうやって計算して
利益が出ていたとしても
その売上げ分のお金は
7月末には手元にはありません。

支払いに関してもそうです。
その月に納品され請求された金額が
経費となります。

何かを仕入れて売るビジネスであれば
先にお金が手元から出て行きます。

カード払いを利用している場合には
カードを利用した月に経費となりますが
実際に支払いが行われるのは
カードを使った月から2ヶ月後だったり。

このように損益を計算するタイミングと
実際にお金が出たり
入ったりするタイミングは違ってくる。


これが「利益」=「手元にあるお金」
とはならない理由です。

だから経営していく上では
このお金のタイムラグを
よく考えてやっていくことが大事。

倒産とは現実的に
支払いができなくなったとき

のことをいうから。

どれだけ赤字続きであったとしても
無限に誰かがそれを補填してくれるとしたら
会社は赤字でも倒産しない。

払ってもらえない
というような訴えはまずこないわけだから
ノープロブレムなわけですね。

しかし現実には無限と言う事はありえない。
逆に限度があるのが普通。

まずそのビジネスで
生活を成り立たせているはずだし

もし赤字で
金融機関から借入れしたのであれば
返さなければいけない。

無限に誰かが
穴埋めしてくれることはありえない。

そしてその返済の原資は利益。

ちなみにですが借入れは
借りたときも収入としてカウントされない
ですが
かわりに返済するときも
経費としてカウントされません。

よく支払うから経費になるって
思い込んでるひとがいるのですが
そんな都合よい仕組みではないんです。

だからどこから返すのっていったら
利益から。
そしてその利益は
税引を支払った後の最終利益。

それも踏まえて
損益の計算時点とお金の入出金には
タイムラグが生じるということがポイント。

黒字倒産とは利益が出ていても
支払うべきときにお金がなかった
ということで起きるもの。

利益がでてもお金がないとだめなんです。

この支払うべきお金に困らないように
準備していくことが資金繰り。

売上と利益だけみているだけでは
ビジネスはうまくまわらないんです。

お金をどうまわすかということも
勉強なんですね。

資金が足りなければ借入れするのか
個人で一時立て替えるのか
支払いを待ってもらうのか
入金のサイトを早めてもらうのか

選択肢はいくつかありますが
資金繰りは予測がつくものなんです。

業種・業態でかわってくるので
早めに月々どの程度のお金が動くか
身につけていくことが大事。

金融機関から借入れするときにも
この感覚は問われますしね。

起業したら
月次決算書を毎月作成することが
一番のおすすめ。


月次決算書とは
確定申告するときの決算書の
毎月バージョンです。

決算時点ほど細かくなくて
ざっくりでもよいので
あると全く違います。

売上も利益もわかるし
変動費と固定費もわかって
資金繰りのベースにもなります。

個人のひとは
年に1回しか作らないひと多いけど
そのあたりがまた微妙に
成功確率が違ってくるところなのね。

まずは月々の支払い金額を
集計してみるところから入ってみて。
自分がどれだけ使っているか
金額(数字)で把握すること。

そして余裕があれば
3か月先までの予測をする。

資金繰りは
時間に余裕があることも大事。

金額が大きくなればなるほど
お金を調達する時間が必要だから。

売上や利益だけみていても
ビジネスはまわらない。

資金が足りるかなんて
通帳とにらめっこしているだけでは
自分の課題や問題はみえてこない。

数字をみること、分析すること
そしてやっぱりバランスが必要です!





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