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伝わらないのは、「前提」がズレているから。
オンラインサロンメンバーさんの文章を添削していると、
人は皆一人ひとり、
全く違う「前提」で生きているんだなぁと再確認する。
「この言葉でわかるでしょ」も「これは当たり前」も一人ひとり違う。
同じ言葉を使っていても、ニュアンスが違う。
だから伝わらない、だから誤解される。
でもだからこそ、
伝わったときの、共感されたときの喜びは大きいのだ。
「前提が違う」と理解するだけで、文章も生き方も変わる。
自分の当たり前は、読者の当たり前ではない。
自分は自分だけの前提のもとで生きている。
伝えることは「相手のことを考える」こと
文章でも音声発信でも動画でもセミナーでも講演会でも、日常会話でも、
誰かに何かを「伝えたい」と思ったとき、起点はいつだって「相手のことを考える」だ。
相手は今どんな状況か。何を考え、何に困り、どうなりたいと思っているか。
どんな状況でそれを読む(見る・聞く)のか。
そして、伝えたいそのテーマに関して、どれぐらい知識や興味があるのか。
今自分が使おうとしているその単語を、相手は知っているか。知っているなら、どんな意味で使っているか。
知らないなら、それと似たもので何を知っているか。
相手を知らずして、何かを伝えることはできない。
伝えたいことと読者の「接着点」を見つける
自分の伝えたいことが100あるとする。
まず、どこを切り取れば、読者は興味を持つのかを考える。
たとえば、昨日見た映画。映画について、何をどの角度から語れば、読者は興味を持つだろうか。
目の前の一人の人を想定する。その人に、何を、どんな順番で話せばいいか。何を、どんな順番で、どんな言葉を使って話せばいいか。
「映画について話そう」では大きすぎる。
あの台詞について、自分が思ったことを話そうか。あのシーンの主人公の服装について。あるいは、監督のこれまでの映画について語ろうか。
相手はどの切り口に興味を持つだろうか。
自分が語りたいことと、読者が興味を持つことの「接着点」を見つけると、読者は「自分のこと」として興味深く読んでくれる。
書き手と読者の、「言葉の意味」を揃える
たとえば、コミュニケーション。
コミュニケーションとは何か。
ある人は、会話と思う。ある人は、笑顔で挨拶することと思う。ある人は、じっくり腹を割って話し合うこと思う。ある人は感情を込めて伝えることと思う。ある人は論理的に話し合うことと思う。
「チームでコミュニケーションを深めましょう」と聞くと何を想定するか。
宴会か。朝礼か。スラッグでのやりとりを増やすことか。相手の気持ちを慮ることか。会話を増やすことか。私生活まで話すことか。何だ。
「夫婦にはコミュニケーションが大事です」と聞くと何を想定するか。
日常会話か。ハグか。連絡を密にすることか。未来を語り合うことか。どこかに出かけることか。おかずを1つ増やしてあげることか。何だ。
「コミュニケーション」では伝わらない。「コンサルティングします」も、「セッションしましょう」も伝わらない。
一体何をするのか。セッションとは何か。椅子に座って話すことか。寝転がって体に触れられることか。何かの楽器を演奏することか。歌うことか。話すことか。何だ。
「自分らしく生きる」とは何か。「私らしさ」とは何か。「好きな仕事で稼ぐ」とはどういう意味か。
ひとりひとり、言葉に込めた意味が違う。意味が違うから、うまく伝わらない。何となくしか伝わらない。誤解が生まれる。
「そんな意味で言ったんじゃない」といったところで、文章も会話も、講演も動画も、「相手が受け取ったものが全て」だと私は思う。
自分で使う言葉は、自分で定義する。
たとえば、コーチングをしている人に「コーチングって何ですか?」と聞くと、答えられない人も多い。勉強した何とか協会のホームページを調べないと落ち着かない人もいる。
「ティーチングではなくて、コーチングなんです」とか、さらに不可解な言葉を使い始める人もいる。
自分で使う言葉は、自分で定義しよう。
言葉にすると、いつも、ちょっと違う。
言葉にすると、その瞬間にいつも、思いは、純度100%ではなくなる。
言葉にすると、いつも、ちょっと違う。
思いの全てを、イメージの全てを、言葉にすることはできない。
だけど。言葉にすることで、思いが膨らむこともある。思ってもいなかったところまで自分を連れて行ってくれるのも言葉だ。
言葉で全ては伝えられない。
でも、言葉は、思いを超える。
自分の言葉で思いを伝えていきたい人へ。
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