「上手く言葉にできない」と言う人は、「ズバッと」「まとめる」を求めすぎ。
私の講座やセミナーに来られる方の悩みで圧倒的に多いのが「上手く言葉にできない」です。
自分の思いを上手く言葉にできない、自分の商品やサービスを上手く言葉にできない、自分自身の活動を上手く言葉にできない。
「上手く言葉にできない」と言う人に共通しているのが、「ズバッと短く書かなきゃ」「まとめなきゃ」という思い。
でも、プロのコピーライターでも、いきなりズバッと短くまとめる、なんてできません。
「言いたいことを上手くまとめる」には、どうしたらいいでしょうか。
伝えたいことを言葉にするには、シンプルに2ステップ。
多くの人が「相手に伝わるように書けない」「言いたいことが上手く伝わらない」と言います。
「相手に伝わるか?」という視点は超大事。だけど、その前に、「自分の言いたいことが言葉にできているか?」を確認する必要があります。
1.自分の中で肚落ちさせる
2.相手に響く言葉に変える
自分の中で、言いたいことが言葉になっていないのに、「どう書けば相手に伝わるか?」を考えても、何も入っていない箱をラッピングしているようなものです。
まず、自分が本当に言いたいことは何なのか?それを上手く言葉にできていなくてもいいから、吐き出すこと。
吐き出す、というのは、文字通りで、口にするか書き出すかのどちらかです。
頭の中にある「言葉のたまご」をすべて書き出してみる
「上手く言葉にできない」と言う人が、頭の中だけでどれだけ考えても、言葉は出てきません。
まずは、紙に、思いつくままに、言葉を書きだしていきましょう。
◎思いついた単語を書く→なんか違うなと思う→その言葉に近い言葉を探す→(繰り返し)
◎自分の頭の中にパッと浮かんだフレーズを書く→ちょっと違うな→こっちはどうだろう(繰り返し)
パソコンやスマホに打ち込んでもいいですが、紙にペンで書くのがおすすめです。漢字を思い出したり、調べたりしている時に、新たなひらめきが降りてくるときもあるし、図式にしたり、書体を考えたり、これは大きく書きたいな、これは小さめだな……みたいなことも、手書きだと自由にできます。
書き出す時間がないときは、とにかく「口に出す」だけでもOK。私は常にブツブツ独り言を言っていますが、それはほとんどの場合「自分の言いたいこと」を吐き出して、言語化している過程です。
あれやこれやと考える「過程」で、どこかで「肚落ち」する
いきなり「上手くまとめる」「ズバッとヒトコトで言う」なんて、ムリゲーすぎます。プロのコピーライターでもできません。
こんな感じかな?違うなー、もっとこういう言葉かな?あ、なんかちょっと近づいてきたぞ、じゃあこれと同じような言葉を探してみよう
そんな感じで、ある時突然「腑に落ちる」のです。ストンと。気持ちよく。
でもそれは、必死でノートやパソコンに向き合っている時ではないことも多いのです。
ノートを広げ、今頭の中にある言葉を書きだしてみる。それを目で見て、頭の中にもう一度入れておく。そうすれば、その中の単語やフレーズが、頭の中に「タグ」として残っているから、何かを見た時、誰かにあった時、ふとした会話や、街で見かけた広告や、誰かのツイートをヒントに、全てが「結びつく」瞬間が来るのです。
グチャグチャだった思考が1本の線でまとまっていくような。ばらばらだった点が、光る線で高速で結びついていくような。
それが「言葉にする」ということなんだと思います。
いきなりはムリ。ズバッと短くは、最後の最後。
自分の中で腑に落ちて、これという言葉が見つかったら、最後の最後に、仕上げとして短くすればいいのです。
「言葉で仕事をつくる」はどうやってできた?
さわらぎ寛子のキャッチコピーは「言葉で仕事をつくる」です。
この言葉に魅かれて講座やセミナーに来てくださる方も多く、自分でも自分の仕事や、これからの人生をかけてやっていきたいことを、端的に表していると思っています。
でも、このフレーズ、いきなりどこかから降ってきたわけではありません。
2019年3月に出した『今すぐ自分を売り出す1行を作れ』の中では、私は自分のキャッチコピーを「自分の言葉で生きていく。」と書いています。
「自分を売り出す1行=自分のキャッチコピー」を作ろう、という本で、著者にキャッチコピーがないのはおかしい、ということで、自分自身のキャッチコピーを本の発売前に練り直した(その前もあったのですが、作り直した)のですが、1年もたたないうちに、「言葉で仕事をつくる」に変えました。
その途中は「自分の言葉で仕事をつくる」と書いていて、「自分の」はいらないなと思い消して、「言葉で仕事をつくる」にしたのです。
つまり何が言いたいかと言うと、「これが自分の言いたいことだ」という言葉なんて、そんなにすぐには出てこない。
上手く言葉にできなくても、そこから逃げずに、考え続け、ちょっと違うなと思っても「今の時点で、いちばん近い言葉」を書き続けて、考えて、また言葉にして、の繰り返して、ある時ストンと腑に落ちる言葉が書けるのです。
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