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今週のEC界隈よもやま話(2022/11/1)

今週のEC界隈よもやま話の更新が止まり、気がつけば1年以上経ってしまいました。またボチボチ再開します!

今週のEC界隈については、メタバースとECについて考察してみた。

メタバースとEC

メタバースを活用したECで名前が上がるのが、バーチャル空間最大のマーケットフェスティバル『バーチャルマーケット』と、伊勢丹がやってるスマホ向けのVRアプリ『REV WORLDS』だ。
今回は伊勢丹の『REV WORLDS』をメインに見ていきたい。

『REV WORLDS(レヴ ワールズ)』

三越伊勢丹が運営するVR(仮想現実)で、仮想新宿が舞台のメタバースで仮想新宿伊勢丹でのショッピング等が楽しめる。
REV WORLDS内でバーチャルファッションショーを開催したり、有名人がプロデュースするブランドを販売するなど積極的に拡張している。
3月に登場したバーチャル東京ドームでは、ユーザーはアバターを使ってバーチャル東京ドーム内のマウンドまで歩くことができる。
野球ファンにはたまらない、と言えるかも。

伊勢丹はリアルとオンラインを行ったり来たりするオムニバース事業の確立を目指している。市場が確立していない段階では伊勢丹ほどの大手じゃないとここまではできないかもしれないが。

アバターにお気に入りの服を着せて楽しむことができ、実際の商品をオンラインストアに遷移して同じ服を購入できる仕組みも一部のSHOPではあるようで、双方の売上が立っているのだとか。

実際に働く販売員のアバターを作り、REV WORLDS内でお出迎えもしているらしい。本人を3Dスキャンしたリアルアバターを作る力の入れようだ。
まだアバター店員の接客はできないみたいだが、リアル店舗の販売員が顧客さまと事前に日時を決めて、REV WORLDS内で待ち合わせしてコミュニケーションをとるケースも出てきてるらしい。
紹介商品の購入につながってきているので、今後さらに拡大していくかもしれない。

が、時代でオンラインやメタバースが急速に進化したとはいえ、百貨店に最もお金を落としている高齢層が完全に取り残されている。
今後の経営を考えると高齢層の売上にばかり頼っているわけにいかないので新たしい仕掛けを!となるのは当然なのだが。
スマホもおぼつかない世代の顧客様に「メタバース内で会いましょう!」は現実問題難しい気もしてしまう。

伊勢丹のREV WORLDSのスマホアプリをしていると、普通のスマホゲームと同じ感覚になる。スマホゲームの延長でつい課金しちゃうかも、の見方もできるが。
メタバース空間を没入感たっぷりで楽しみたいならVR機器が必要だが、ショッピングのためだけにわざわざ購入はしないだろう。

ただこういうのを見ているとECが売るのは「モノと体験」だけではないなとつくづく思う。同じくコロナ禍で流行ったライブコマースはやってみると想像以上に準備の手間がかかる上、カメラの前でしゃべるのが得意なスタッフがいないとかなりハードルが高いので一回やっただけで辞めたショップも多いが、顧客さまとのコミュニケーションをとる手段として考えると、ショップ側の手間はライブコマースより少ない。

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