転職先で活躍するために、入社オンボーディングでやってよかったこと&やってもらってよかったこと
こんにちは、辻田(@Hiroki_Tsujita)です!
現職(スープストックトーキョー)に転職して1年が経ちました!(2024年2月時点)
転職が3度目だったこともあり、新しいチームに”迎える側”と”迎えてもらう側”の両方を複数経験して、自分なりの成功体験と失敗談が溜まってきたので、このnoteを書いてみることにしました。
まずはこの記事の概要です。
つぎに目次です。
全部読んでもらえたらとてもうれしいですが、気になるところだけかいつまんで読んでいただいても構いません!
はじめに
そもそも、オンボーディングとは?
オンボーディングを促進するのは誰の役目?
オンボーディングプログラムと聞くと、「企業側が用意をするもの」という印象を受けますが、入社者のオンボーディングを促進し、新しい環境で活躍できるようにするのは誰の役目なのでしょうか?
企業のフェーズにもよりますが、とくにベンチャーやオンボーディング環境が整っていない企業においては、オンボーディングの促進は企業側だけのものでなく、中途入社者本人の役目でもあると考えます。
中途入社者は受け身にならず、受け入れる側も全力でサポートする。
互いに主体性を持つことが、オンボーディング成功への第一歩だと私は考えます。
やってよかったこと
①配慮はするが遠慮はしない
中途社員として入社すると、仕事に慣れるだけでなく、人間関係の構築も必要になります。
どうしても最初のうちは遠慮してしまうことも多いかと思いますが、過去の自分を思い返してみると、遠慮したところでプラスの影響はあまりなかったと気が付きました。
企業における過去の経緯や実績に対してのリスペクト(思いやり)は必要ですが、そのうえで(たとえ言いにくいことであっても)言うべきことはしっかりと意思表示することのほうが、組織にとっては有益です。
「これを言うのはもう少し仕事に慣れてからにしよう」や「人間関係が構築できてからにしよう」と思う気持ちもよく分かりますが、意思表示をすることは自分自身を理解してもらうことにも繋がるので、結果的に新しい環境への順応も早くなります。
②小さなアウトプットを早めに出す
「中途社員=即戦力」というイメージが強いと、どうしても大きな成果を出したくなりますが、それよりも「小さなアウトプット」を「早め」に出すことが大事だと考えます。
理由は、早い段階でアジャストができるからです。
求められるアウトプットの粒度やスピード感などは、組織によっても、また上長によっても差があると思います。
小さなアウトプットを早めに出して、早期にアウトプットの出し方を調整してから本格的に業務に取り組んだほうが、自分も上長も同僚も、仕事がやりやすくなります。
最初から大きな成果を出そうとすると、それだけで時間がかかる上に手戻りが発生してどんどん時間だけが過ぎていくので、「とりあえずアウトプット」の精神はオンボーディング促進の近道だと考えます。
”早め”に出すこともポイントなので、オススメは入社オリエンテーションなどのプログラムに対して、Good/Mottoでフィードバックをすることです。(Good/BadではなくGood/Mottoがオススメ)
入社オリエンテーションに対するフィードバックは入社者だけが出せるアウトプットです。
わたしも実際に入社オリエンテーションのGood/Mottoフィードバックをやってみましたが、自分のアウトプットに対して他者からフィードバックをもらえると、早期にアジャストができるのでオススメです。
③専門領域から越境してみる
「中途社員=専門家」というイメージが強いと、まずはその分野で成果を出したくなりますが、早い段階で”越境”しておくことのメリットも大きかったです。
入社して最初のうちは業務で関わる人も固定化されやすく、なかなか社内の関係性が広がっていかない、というのはよくあるケースだと思います。
徐々に業務範囲が広がれば関わる人も増えてきますが、それを待つのではなく、たとえば部門横断プロジェクトに関わることで「自分が何者か」を発信する機会を増やすほうが、通常業務においても関係性があることで話が早く進んだり、一歩踏み込んだコミュニケーションがしやすくなります。
「営業の人」「マーケの専門家」という印象を持たれることも大切ですが、「いろんなところに顔出す人」として認知されたほうが、プレゼンスも高まりますし、仕事の相談が入ってきやすくなる等のメリットもあります。
ここではあえて「越境」というワードを使ってはいますが、スープストックトーキョーの採用面接で言われた「越境だと思うと自分の領域に線を引いてしまうことになるから、越境だと思わずに重要なことにどんどん取り組んでほしい」という言葉が自分の中にずっと刺さっていて、今も大切にしている考え方です。
やってもらってよかったこと
①情報をガンガン浴びせる
当たり前ですが、既存社員と中途社員の大きな違いは、持っている情報量の差です。
経緯や前提を知らないので「なんでこんなことしてるんだろう?」や「なんで○○ができないの?」と思うのは当然で、それに対して主体性を発揮して取り組むと、本来なら上手くいくはずなのに、前提条件を知らないせいで遠回りをしたり、失敗してしまうようなケースは、中途社員ならではのぶつかりやすい壁です。
自分は情報を惜しみなく浴びせてもらったタイプなのですが、その際にありがたいと感じたことが2点あります。
ひとつは、インプットするのはあくまでも客観的な情報だけで、それに対する解釈の部分をきちんと分けてくれていた点です。
さらに、解釈の部分を聞かせる前に、「辻田さんはどう思う?どうしたい?」という問いを与えてくれた点です。
「今、○○なことがあって、それに対してこうしたいんだよね」と言われてしまうと、自分よりもこの会社での経験が長い人が言うのだからきっとそれが正解なのだろうと思考停止してしまう可能性が高いと思います。
それに対して「今、○○なことがあって、それに対して辻田さんはどうしたらいいと思う?」と問いを与えてくれると、他者の意見に流されることなく、当事者意識を持って思考することができるので、課題を自分ゴト化して捉えることができました。
②”お手並み拝見”ではなく、環境に適応するためのサポートを惜しまない
中途社員に対して(無意識に)やりがちなのは、いわゆる「お手並み拝見」です。
「経験を積んだ人だから、まるっと任せても大丈夫だろう」という考えは、活躍するためのサポートを丸投げして個人の適応力に頼り切っていることと同義だとわたしは考えます。
どんなに優秀な人でも、新しい環境に適応して本来のパフォーマンスを出すまでに時間と苦労がかかります。
組織に馴染むまでに最短でも半年くらいは必要だと見積もっておいたほうがよいです。
「経験者だから大丈夫だろう」ではなく「どんなに優秀な人でも適応するのは大変」とマインドチェンジをして、環境に適応するためのサポートを惜しみなく行わないと、せっかく優秀な人が採用できても、なかなか活躍まで辿り着けなかったり、早期離職に至ることもありえるので、ここは結構重要です。
③お互いの強みを理解する
チームなどの単位でお互いの強みを理解すると、パフォーマンスが出しやすくなります。
わたしは、接点の多い二人(経営管理の執行役員と人事部長)と、ストレングス・ファインダーを使ってお互いの「強み」を共有しました。
自分自身の自己開示もできるし、チームとして見たときの補完関係も見えて、とても役に立ちました。
わたしは「ポジティブ」や「着想」「個別化」が上位なのですが、すべての資質のなかで「慎重さ」がもっとも下位でした(これは自覚あり…)
一方で、上長の上位資質に「慎重さ」があったので、お互いの強みを発揮しながら補完しあえるチームだという安心感を得られました。
強みだけでなく、価値観を共有することも相互理解に繋がるので、新しい人が入ってきたらぜひチームビルディングの一環で取り組んでみることをオススメします。(例:バリューズカード)
さいごに
自分自身を労ろう
新しい環境で働くことは、想像以上にストレスや負荷がかかるものです。
「早く成果を出したい!」「組織に馴染みたい!」という心意気は大事ですが、がんばりすぎて息切れしないように自分を労わりながらやっていきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございます!
冒頭にも書きましたが、この記事が「自らの手でオンボーディングを促進し、新しい環境で活躍したい!」と願う人の手助けになれば幸いです。
「スキ」を押してもらえると、今後の執筆の励みになります!
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