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自己紹介

はじめまして。

京都市下京区でNowhereman(ノーウェアマン)という菓子屋を営んでいます、長野洋樹(ナガノヒロキ)です。2010年にブランドを立ち上げ、イベント出店、卸、間借り店舗、通信販売など、様々なチャネルで自身で製造した菓子を販売してきまして、2019年4月に店舗を開き、先日、2周年を迎えました。おかげさまでコロナ禍にあっても開店前からお客様に並んで頂いたり、早々に商品が完売し早仕舞いする日もあり、沢山のお客様にご来店頂けるようになってきました。また2021年4月現在、Twitterでは約4,600フォロワー、Instagramでは約9,700フォロワーが当店のアカウントを見てくださっています。その中にはお菓子業界に携わる方や他業種含め、経営者の方も多くいらっしゃいます。

僕には菓子職人でありながら、コンセプト作りや商品のストーリー作り、ブランディングといった企画屋という二面性があり、自店ではその両面をフル稼働させて仕事しています。きっと他のお菓子屋さんでは、そういう考え方で仕事をしている方はほとんどいないと思います。そこが自分の強みだと感じています。

・なぜnoteを始めるのか?

近い将来的には、企画屋としてBtoBの仕事をやりたいと考えています。常に新しい店や業態、商品の企画を考えているので、やりたいネタや、これは当たるだろうと思うネタはたくさんストックがありますが自店でするにはブランドイメージや資本にも限界があります。自分の他にはない企画やアイデアをどこかで生かすことができればと考えています。そのお店、企業に相応しい企画や商品を適材適所で設計することもできます。お菓子というプロダクトを軸にお店、企業との協業、プロデュース、ディレクションによって新しい価値を生みたい。何か新しいことをしたいというパートナーと繋がりたい。僕の能力を知って、一緒に何かやりたいと感じてくれる方に見つけてもらうための一歩としてnoteを始めます。

・何を書くのか?

今までのキャリアの中で学んだ仕事のノウハウ、例えばアイデア、企画の発想方法、差別化を生む商品の考え方、日々どういうところを見て何を考えているか、や、経験から見出した法則や見るべき視点や身につけるべき力、意識、思考するポイントなど、決して製菓の専門学校などでは教わらないリアルで本質的な情報を書きたいと思います。また、現在進行形で進めているプロジェクト・企画のドキュメントもその時に何が起こり、どう考えてどう行動したのかをその都度記録していきたいと思います。僕の考え方や能力を知って頂くことを目的にしています。 

ビジネス書の名著「ユダヤの商法」(藤田田)の中に「女と口」というキーワードが出てきますが、まさにお菓子というコンテンツは実に可能性を持ったコンテンツです。消費人口が多く、また低単価なので購入障壁も低く幅広い顧客を開拓できるため、参入する企業や個人も多いのですが、実際のところ、ビジネス(経営や企画)とクリエイション(商品の質やデザイン、ブランディング)をバランスよく1人がコントロールできる人材はほとんどいません。どんなに優れた発想やデザインコンセプトがあっても、実際現場で菓子を作りお客様に接する経験を多く積まないと現実的な商品にはなりません。ビジュアルは良くても味のクオリティーを担保する技術、知識はあるか?商材のコンセプトにあった賞味期限を設定できる内容なのか?菓子の組み合わせに潜む文脈は理解しているか?イノベーター理論でいう早いお客様のトレンドは理解しているのか?どれも複雑で、現場を見ながら発想を生まないと現実的に売れる商品にはなりません。古いですが「事件は会議室ではなく現場で起きている」のです。逆に製菓の技術が優れていても、製菓専門でやってきた人の他分野(例えばデザイン、アート、ファッションなど文化面の領域)での知識や発想面は壊滅的でただ「お菓子が好きでお菓子を作っている」という「職人」さんがほとんどなのです。つまり、ファッションでいう、クリエイティブディレクターというような実作業とデザインやコンセプトのセンス、ビジネスブランディングを総合的な判断して商品作り、店作りを考えられる人はほとんどいない状況です。僕はそれらを1人で判断できる人材こそがこの世界においては必要な人材だと感じています。僕はそこの領域で孤軍奮闘している状況なのです。この価値というのはきっとこの世界に足を踏み入れた方は感じ取ってくれるはずです。

これからの菓子屋はただ美味しい菓子を提供しているだけではなく、お客様に、特別な価値を提供できなければいけないと感じています。特別な価値とは、わざわざそのお店に足を運びたくなる何か、そのお店の個性が持つ価値です。

それでは皆様、よろしくお願いいたします。

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