お菓子がファッションの領域に入っていることを認識しているか(2)
以前の記事でSNS時代はファッション領域(自己表現の領域)が様々なジャンルに及んでおり、当店の扱うお菓子においてもコストパフォーマンスの良いファッションアイテムとして若者に消費されているのではないかという持論を書いた。(おかげさまで結構良いリアクションを多方面でいただいた)
今回は、前回の記事のラストに書いていた、上記の状況を踏まえた上で作った当店の新商品について書いてみたいと思う。2020年のコロナ禍4月に企画した新商品で今では先月で言うと、約30アイテムある中、全体の売上の10.8%を占める人気アイテムとなった「Nサンド」という商品である。こちらはバターサンドで、ブランド名の頭文字「N」型で抜いたサクサクの塩バニラ味のサブレで、ホワイトチョコレートベースのバタークリームを挟んでおり、ラム酒が香る大人のバターサンドだ。この商品をいかにして考えたか、実は企画段階で以下の6つのレイヤーを設計して考えているのでみていただきたい。
①視認性②映え性③日曜日限定のバターサンドの代用品、差別化④製造工程⑤フランス菓子的な文脈を踏襲する⑥賞味期限
では一つずつ解説する。
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