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本物のコーチングを次世代に繋ぐために

先日東京に出かけた時にとある友人と久しぶりにランチをしました。彼女は今の僕の人格を形成する上でとても大きなきっかけになったイベントを提供してくれたベンチャー企業で働いていて、日々の学びを共有しあう仲です。会話の中で、僕がコーチングについて学んでいることについて共有したときに、彼女の表情が少しかたくなったのに気がつきました。よくよく聞いてみると、周りにコーチングの資格をとる人が増えて、セッションの練習相手に何度かなってみるものの、これといった変化を感じられずにいたため、コーチングというものに対して懐疑的になっていたということでした。

これは多くの人に当てはまるケースだと思います。以前プロコーチです。と自己紹介をされた方にお会いして、どのような系譜のコーチなのですか?と質問したところ、自己流です。という答えが返ってきた(笑) それくらい曖昧な形で世の中に様々なスタイルのコーチングが乱立し始めたことにより、"怪しいもの"になってしまったみたい。。。

世の中に広まっているコーチングのスタイルの多くは、共感・傾聴を行い、「答えはあなたの中にある!」というスタンスらしい。(らしいというのは、僕がクライアントとして経験したことがないため) もはやそれは現状肯定しかしないので、カウンセリングであり、本物のコーチングの概念からは全く真逆のものです。ルータイスが創ったコーチングをまっすぐそのまま次世代に繋ぎたい。そのバトンをきちんと受け取るために、今Mindset Coaching Schoolに通っているのだと強く自覚しました。

それでは、本物のコーチングとは何か?今回はその導入として、コーチングの歴史と原理原則を紹介します。

コーチングの歴史

コーチ(coach)はもともと「目的地まで送り届けてくれる」馬車などの乗り物を指す言葉でした。(ブランドのCOACHも馬車ロゴですよね) 後に「人生の目的地」へ送り届ける存在として、学業やスポーツの指導者を指すようになりました。そして学業やスポーツに限らず、あらゆる分野において、「人生の目的地」へ送り届ける存在としてのコーチから、コーチング(coaching)という言葉が生まれました。これは、ルータイスによって提唱されたものであり、彼が独自に研究して確立した技術を、世界中の心理学者、認知科学者と共に体系化を行い、コーチング理論として確立しました。そのためコーチングの元祖はルータイスです。ちなみに、その体系化を行なった科学者の1人として、日本人の苫米地英人さんがいます。

コーチングの原理原則

コーチングは何を提供するものか?という問いに対しては、クライアントが人生において心から実現したい目的地に連れていくための、マインド(脳と心)の上手な使い方をお渡しする機能を提供していると答えます。そんなコーチングの原理原則をご紹介します。

ゴール設定

コーチングが人生の目的地へ送り届ける機能としているので、その目的地であるゴール設定が何よりも重要です。昔の自分もそうでしたが、多くの人がゴール設定ができていないのではないかと思います。ゴール設定をしていない人のマインドにとっては、現状維持がゴールになってしまいます。ですからコーチはまずはクライアントのゴール設定をサポートするところから始めます。本コーチングにおけるゴール設定には3つの条件があります。

  1. 現状の外であること

  2. 本音でやりたいwant toであること

  3. 複数の領域で設定すること

1つずつ説明していきます。

① 現状の外であること

本コーチングでは、「現在の状態のままいけば十分に起こりうるとされる未来」はすべて現状とみなします。たとえば、マネージャークラスの人が「今の会社の社長になる」「年収800万を1200万円にする」といったものはすべて現状です。

では、現状の外とはどういったものかというと、現在の自分がコントロールできるリソースでは到底実現不可能であり、既存のビジネスモデルや組織構造、人間関係を変えないと達成できないようなものです。

そのため、ゴール設定時点ではプロセスが全く見えず、ワクワクするけれど想像すると怖くなるし、周囲の人が止めてくるようなものです。

例えば、僕の場合はNike Japanでマーケティングをしているときに、「ごみという概念をなくす」というゴールを設定しました。当時の自分にとっては完全に現状の外でした。簡単に以下noteにまとめています。

なので、ゴールは探すものではなく、設定するものです。これは「答えはあなたの中にある!」というスタンスのコーチングとは全く逆の概念であり、過去の経験から考えるのではなく、過去とは一切関係なしに、未来に旗を立てるイメージです。

②本音でやりたいwant toであること

次の条件であるwant toは、誰からも求められなくても、逆に大切な人から禁止されてもやってしまう本音の欲求のことです。対義語はhave toで、他人軸や外圧からくるやらなければならないことです。社会人として多くの時間を費やすと、自然とhave toにまみれた生活を送ってしまうケースが多いと感じています。現状の外に立てた旗は、自分が心からやりたいことでないと、目的地として設定がずれてしまいますし、本当はやりたくないのに、承認欲求だったり、誰かからの圧力をモチベーションにやるには無理があります。誰かのための人生ではありませんし、自分の人生の手綱を握るのは自分自身です。だからこそ、本音でやりたいことを軸にした目的地が条件になります。

③ 複数の領域で設定すること

最後の条件が、複数領域で設定するということです。仕事・趣味・人間関係・社会貢献・知性・家族・健康・ファイナンスの8つの領域に分けて、ゴール設定をします。以下に定義を並べます。

  1. 仕事:身銭を切ってでもやりたい、世の中の役に立つこと

  2. 趣味:誰の役にも立たないけど、純粋にやりたいこと

  3. 人間関係:仕事やプライベートで誰と付き合うことができる自分で在るか

  4. 社会貢献:自分の利益にならないことへの貢献

  5. 知性:仕事などとは関係のない領域で、体系的な知識を身につける学び

  6. 家族:自分の両親、パートナー、子どもにとって、どのような自分で在るか

  7. 健康・美容:上記のゴールに対して必要な、運動、栄養、休息、美容の在り方

  8. ファイナンス:上記ゴールを実現している時に必要な収入と資産


これら8つの領域すべてにおいて、本音のwant toかつ、現状の外側で設定します。例えば、仕事の領域だけでゴールを設定したとしても、人生は仕事だけではありません。家族があったり、自身の健康があって初めて成り立つものです。昔の僕もそうでしたが、仕事とファイナンスがごちゃ混ぜになるケースが多いように感じます。このあたりをきちんと整理して、8つの領域すべてでゴールを設定すると、有機的に複数の領域が繋がり始め、面白い変化が人生に現れます。

以上の3つがゴール設定の条件です。とても難しいと感じた方も多いと思いますが、コーチングセッションではゴール設定からサポートしていきますので、安心してください。

終わりに

ここまで読んでいただきありがとうございました。今回は巷で怪しいものとなってしまったコーチングの、本来のかたちの一部を紹介させていただきました。本コーチングでは、共感・傾聴は禁止です。重要なエッセンスがまだまだありますので、複数回に分けてnoteで紹介していきます。またこれからコーチングセッションを提供していきますので、気になる方はぜひ直接ご連絡ください。TwitterでもFacebookでもどちらでも大丈夫です。一緒に自分1人の頭では想像もつかない未来に行けることを楽しみにしています。






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