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「ドリルを買う人が欲しいのは穴である」 に思う私の仕事

「ドリルを買う人が欲しいのは「穴」である」はマーケティングにおける価格言としてよく知られている言葉だと思います。

「ドリルの穴理論」と言うこともありますね。
この格言について、もう少し細かく説明すると

1968年に出版されたT・レビット博士の著書「マーケティング発想法」の中で、レオ・マックギブナという人の言葉をレビット博士が著書の中で紹介したものである。正しく引用すると、「昨年、4分の1インチ・ドリルが100万個売れたが、これは人びとが4分の1インチ・ドリルを欲したからでなく、4分の1インチの穴を欲したからである」

というものです。

本日、この言葉を久々に目にしたんですが、マーケットイン(買い手都合)を意識するにあたり良い言葉だと再認識した。

この言葉は、私のような不動産業にも当てはめるべきものです。

例えば、新しく家を探しているお客様がいたとする。
その人の目的は

「新生活は、より職場に近い利便性の良いところで住みたい」
かもしれないし

「子供ができたから子育てがしやすい環境で広々とした家で過ごしたい」
かもしれない。

この場合、『新しい家を探す』というのは上記の【目的】を叶えるための【手段】ということだけである。

当然のことであるが、お客様の目的をしっかりと汲み取ることは大切である。そのためにはしっかりとお客様に耳を傾け理解することだ。そこから目的に近づけるための手段を提案する。

自分本位だけで、お得な家、設備が良い家、エリアが良い家を案内すれば良いわけではない。ドリルの話で言い換えると、1cmの穴を開けたいのが目的なのに、高性能な2cmの穴を開ける用のドリルを進めても意味がないようなものである。

綺麗事と思うかもしれないが、不動産業者はプロダクトアウト(売り手都合)であるべきではない。もちろん売り手都合の提案がお客様にガッチリフィットするケースもある。
しかし、自社利益や既得権益を最優先とした提案を行う不動産業者というのは沢山いる。本当に山ほどいると思う。(もちろん素晴らしい業者もいることは補足しておきます)

予算や諸々の事情で、お客様の目的を完全に叶えることができないことは多々ある。だが、目的に近づけることはできるし、いざという時はこちらからストップをかけることだってできる。

私たち不動産業者は、お客様の目的をできるだけ正しく多く汲み取り、そして目的が明確でない場合は心強い味方として目的を明確にするためのフォローをする。また、時には修正をかけてあげることも必要だ。
上記は当たり前のことであり基本的なことであるが、大切なことである。

好きな漫画『正直不動産』での一コマ

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この言葉は真理をついているなと思う言葉です。

場合によっては遠回りになることもあるが、その遠回りがお客様満足に繋がることもある。

「ドリルを買う人が欲しいのは「穴」である」

この言葉を基本の1つにして、今後も業務に取り組んでいきたい。
そんなことをふとカフェのテラス席で思った、暑い昼下がりでした。

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今回も最後までお読みいただきありがとうございます。

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